職人ダーナンにおける《うろつく玉座》
『イクサラン:失われし洞窟』は強力なクリーチャーが多数収録され、先日紹介した《大口の門のダーナン》と《ギルドの職人》も大きく強化された。《暴走暴君、ガルタ》や《最深の成長、オヘル・カスレム》といったド派手な神話レアも魅力的だが、最も大きな収穫は《うろつく玉座》だろう。
本記事では職人ダーナンにおいて《うろつく玉座》が形成するシナジーについて紹介する。
イクサラン発売後のデッキリストは以下の通り。
統率者とのシナジー
人間か戦士を指定することで、ダーナンの能力をコピーすることができる。ここで重要なのが《ギルドの職人》のテキスト。
そう、誘発型能力の発生源は統率者なのである。よって宝物の生成もコピーされる。毎ターンクリーチャーを2枚獲得しつつ、宝物を4つ生成。考えただけでワクワクする。
これだけでも十分に採用に値するスペックだが、デッキ内でもさまざまなシナジーを形成している。
デッキ内のシナジー
戦士
もっとも強力なのが戦士。特に理由がなければ戦士を宣言することになる。デッキ内の誘発型能力をコピーすることに意味がある戦士クリーチャーは以下のとおり。
《顔壊しのプロ》
《アンダーマウンテンの冒険者》
《永遠衆、ネヘブ》
《アクームの怒り、モラウグ》
《自由なる者ルーリク・サー》
顔プロやネヘブによる大量のマナ、ルーリク・サーの12点ダメージも魅力だが、特筆すべきはモラウグ。上陸するたびに追加戦闘が2回。フェッチを切れば4回。そのたびにダーナンの能力も追加で誘発し、最終的にはクリーチャー8枚と宝物16個を手に入れることになる。戦闘フェイズ後の追加メインフェイズこそ存在しないが、これだけのリソースを獲得すればリセットを撃たれようとも次のターンに勝てるだろう。
人間
戦士と比べるとシナジーを形成するカードが少ないが、ハマると強いのが人間。該当するクリーチャーは以下のとおり。
《顔壊しのプロ》
《炎の踊り手、リオーニャ》
リオーニャの誘発がコピーされることで玉座のコピーが2体生成。ダーナンが殴ることでダーナンの能力が4回誘発する。別途戦闘フェイズを追加すればさらに4体生成、ダーナンの能力が7回誘発する。もしインスタント・ソーサリーを唱えていたら……もうとんでもないことになる。
リオーニャがいる時は問答無用で人間指定で良いだろう。
なお《山賊の頭、伍堂》も2回誘発するが、現状では装備品を1枚しか採用していないため旨味が少ない。《呪い板の壁壊し》や《ナザーンの槌》の採用を検討しても良いかもしれない。
その他
ヤギ指定で《草分けるアイベックス》、ビースト指定で《孔蹄のビヒモス》をコピーするのも強力だ。リーサルのタイミングでは十分に選択肢になるだろう。
ドラゴンを指定すると、とんででもない量の宝物が生成される。そこまで生成しても使い道がないので、あまり指定する場面はないはず。
まとめ
これが職人ダーナンのマスターピースかもしれない。類似した能力である《アイスウィンド・デイルのウルフガル》と違ってクリーチャータイプを指定する必要こそあるが、玉座自体をコピー可能であること、攻撃時の誘発以外もコピーされることでハチャメチャな挙動を実現している。
非常に派手な動きをして楽しいデッキなので、大型クリーチャーをたたきつけることに喜びを感じる人はぜひ使ってみてほしい。
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