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[ハイプレスと言う名の大味な試合]第4節 京都サンガ vs 横浜Fマリノス


試合情報


マッチサマリ

▼前半

入り

今季ホーム初勝利を目指す京都が横浜FMを迎えた一戦。だが、開始早々に先制点を奪われ、直後にアピアタウィアが退場する苦しい展開に。その後、追加点を取られながらも、積極的な姿勢を貫き、前半終了間際の佐藤と川崎のゴールで同点に追い付いて試合を折り返す。後半に入ると、Aロペスに一瞬の隙を突かれて再びビハインドに。それでも、速攻からゴールに迫るホームチームは相手GKの退場を誘発。数的同数の状態で攻め込み、終盤には決定機を迎えるが、ネットを揺らせず。雨の中で駆け付けたサポーターに勝利を届けられなかった。

5分 (横浜Fマリノス)アピアタウィア久のトラップミスを逃さなかったアンデルソン・ロペスから最後は水沼宏太がフリーで流し込み先制 京都サンガ 0-1 横浜Fマリノス

8分 (京都サンガ)植中朝日に対するファールがDOGSOとなりアピアタウィア久が前半早々に退場

この退場に関しては、いつもよくあるアピアタウィア久の軽いプレーで退場!という訳では無い。そもそも直前のプレーで植中朝日が負傷しており、治療終わりにピッチに戻った際にたまたまカウンターが発動した形だった。ハイプレスを敷く京都にとってハーフラインギリギリの位置で戻った植中を見過ごしており、オフサイドを取れずにゴール前までフリーで運ばれて倒してしまったというシーン。
前のプレーでミスをしていた1分後にこれかよ・・というファン感情で戦犯扱いになっているが、冷静に考えると、まぁ仕方ないよな・・と思う部分もある。但しプレーの軽さは否めず、昨年からずっと同じミスをしており、改善の見込みが立たないCBをいつまで起用し続けるのか?鈴木義宜という安定したCBを補強しているのであれば、次節から必ず起用して欲しい。
もう同じミスで同じ気持ちになるのはごめんだ。

10〜30分 (横浜Fマリノス)相手が一人少ない事でハイプレスからのカウンターでのチャンスが多くあるものの決めきれず・・

33分 (横浜Fマリノス)水沼宏太からフリーのアンデルソン・ロペスが冷静に流し込み追加点 京都サンガ 0-2横浜Fマリノス

45分 (京都サンガ)佐藤響のプロ初ゴールで1点返す 京都サンガ 1-2 横浜Fマリノス

エドゥアルドのトラップミスを見逃さなかった佐藤響が独走で抜け出しキーパーの脇を狙ったシュートで1点を返した。
ここのポイントは、SBがFWの様な位置に居たという事だと思う、サンガの良さでもあり悪さでもあるが、ポジション関係なく眼の前にいる選手と対峙している事で生まれるチャンスであった。
この1点で完全に負けムードだったが、一気に流れが京都に来るきっかけとなり、後の同点に繋がる。

45+3分 (京都サンガ)コーナーキックのこぼれ球を川崎が膝で押し込み同点! 京都サンガ 2-2 横浜Fマリノス

完全に流れが京都ペースになった勢いそのままに麻田→原→川崎で同点に追いついた。
川崎に関しては今年からボランチから一列前のCMFでプレーしている事で得点機会が増えている。前節の川崎戦と2試合連続得点となった。
魂で押し込んだ得点はチームを勝たせたい!という気持ちの表れだろうし、ファンとしても気持ちがグッと熱くなるシーンの一つだ。

▼後半

50分 (京都サンガ)MF金子大毅→DF宮本優太 負傷交代

なぜCBがいないのにこのタイミングで本職SBの宮本を交代でいれるのか?
ベンチにCBを入れていない事が完全に裏目に出ている交代であった。後述にも記載するが、開幕からMFとCBの交代枠を設けていないこのベンチワークでどう戦っていくつもりなのか?不信感が募る交代であった。

52分 (横浜Fマリノス)一瞬の隙をつき勝ち越しゴール 京都サンガ 2-3 横浜Fマリノス

63分 (横浜Fマリノス)原の落としから松田が繋ぎ、福田の抜け出しからホープ ウィリアムがDOGSOで退場し、10対10に。

原の落としが全てだっただろう。福田は明らかにファールを狙いに行っていたので、よく接触出来た感じだったが結果が全て。よく数的同数に持ち込めた。
ここで考えないといけないのは、11対10の時と数的同数になった時で戦い方は異なるという事だ。相手が10人になった時こそ試合展開が動かない事も多くなり、負けているサンガとしては相手が10人になった試合展開を踏まえてフォーメーションを変えるなりで試合を動かしていく必要がある。

65分〜80分 数的同数になってから膠着状態が続き決定機が生まれず。

84分 (京都サンガ) 上島のトラップミスを逃さなかった安齋の決定機!横にマルコトゥーリオがフリーでいたので勿体ない・・!

90+5分 (京都サンガ)コーナーキックから安齋に再び決定機!

試合終了 京都サンガ 2-3 横浜Fマリノス

Point

①アピアタウィア久が試合を崩壊に導く

良くも悪くもいつも悪目立ちする選手になってしまいましたね。
退場シーンはチームの問題だと思いつつ、1失点目の軽率なプレーは庇いきれない内容だったのでは無いでしょうか。もちろん、スタメン外すべきだ。的な議論は出てくるのは仕方ない事だと思いますが、代わりに出た選手も今の京都サンガのサッカーにおいてCBの負担が圧倒的に大きい事を考えると補完出来るのか?不安な所です。
ここからは戦術的な話になりますが、大前提今の4-3-3の中でSBは攻撃時はWGまで上がってしまう事を踏まえると、実質カウンターを受ける時は2バックの様な形になってしまいますし、その結果、退場後に金子がボランチとCBを兼任していても案外火力が落ちずに何とかなるんです。実際チームの問題ですし、ここを変えていかない限りどれだけ選手が良いプレーをしたとしても結果に結びつかないでしょう。
まずは次節出場停止なので、恐らく鈴木義宜のデビュー戦になると思うので、様子見といきましょう。

②両チーム退場者が出た試合で全体的に大味な試合に

マリノスもACLから負傷のヤン・マテウス→水沼宏太に変えたのみで疲労があった事は明白でした。判断ミスの応酬で中盤が無いDFとFWでの試合の様な形になりましたが、サンガは1週間の準備期間があったのにも関わらず連戦のマリノスに付き合ってはダメですね。
ペースが乱された中でお互いが試合をしてもJ1レベルのサッカーにはなりません。鹿島 vs 川崎の様にクオリティの高いサッカーをして欲しいものです。
特に京都はホームの中で、アドバンテージを活かしたサッカーを期待していたのに、この結果はあまりにも残念です。

③ベンチワークへの不信感は引き続き

開幕してからずっと書いていますが、ウイイレでも各ポジションに1人はベンチに置きますよね。それがいないという事です。素人目から見ても退場者 or 負傷者が出た時にどうするのか?明確になっていない目的が不明瞭なベンチワークです。
同質性の高い選手をベンチに置くことでチームとしての戦術を落とさない様にしたいのも理解は出来ますが、それだけではJ1というレベルの高いリーグでは勝てません。実際にチームの中だと起きている現状を気付かないものだと思いますが、少し客観的に見るとすぐわかる部分も多いと思います。
これはサンガだけの話ではなく、森保ジャパンもアジアカップで批判されていましたが、それだけベンチワーク次第で結果なんて大きく変わります、応援しているチームのファンだからこそ監督の好みだけではなく、「異質性」「多様な価値観」を受け入れた上で「勝てるチーム作り」をして欲しいものです。

④監督が目指したい世界観は一体何?

昇格請負人でもあるチョウ・キジェ監督は、J2時代はJ1昇格するんだ!という明確な目標と過去の成功体験も相まって若い選手を育てながらJ1へ導いてくれた。だがJ1になってからはどうだろう。クラブ規模としても似ているアビスパ福岡や湘南ベルマーレなどと比較しても、J1で達成したい目標が明確では無い様に感じる。
J1 3年目、クラブ創設30周年のスローガンである史上最強のチームは一体どこに向かってクラブ順位の目標は具体的に何になるんだろう。示して欲しい。

Pickup Player

DF 佐藤響

プロ初ゴールおめでとう!
下手でも泥臭くフィジカルとスピードを活かした京都サンガに合っているプレースタイルでこれからも頑張って欲しいと思う応援したくなる選手です。

FW 豊川雄太

10人になってからも一人火力を落とさずキレキレドリブルでチャンスメイク!

FW 原大智

絶対的にボールが収まるスーパープレイヤー
京都のサッカーにおいて原のポストプレーは欠かせないものになっていますが、どうしても得点の期待をしてしまいます。
今年は原対策をしてきているのを理解した上で、あえてサイドや1列下がった位置で受けるシーンが多いので、バイタルでのワンタッチプレーを増やしていって欲しい。とは言うものの原にかかる期待は大きいので、このまま怪我せず頑張って欲しいです。

GK ク・ソンユン

いつどんな時でも冷静なコーチングとセービング。


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