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『韓国映画・ドラマのなぜ?』を読んで新しい楽しみが増えたこと

図書館内をぶらぶらしていて、ふと目に留まった一冊。

私は、韓国の映画やドラマが好きだ。
でもドラマを見ていても、なぜ?あれは、どう意味?と、内容や展開に自分の心の中で、クエスチョンマークがぐるぐる回ることが多い。
もっと韓国の文化や実情などがよくわかっていたら、こういうことも少ないんだろうけれど・・・・

そんな私の疑問にズバリ答えてくれるこの本。
しかも筆者の経験も踏まえて書かれているところもあって、なるほどなあ・・・と、納得することしきりだ。

例えば、ドラマ『賢い医師生活』
感動したドラマの一つなのだが、話の中で「チョンセ詐欺」というのがあった。見たときは、詐欺の一種なんだな・・ぐらいにしか思わなかった。

「チョンセ」とは
高額の保証金を入居時に払い、月々の家賃はゼロ、退去時に全額返金される韓国独特の賃貸システムで、韓国はこのシステムが発達した国とのこと。

P148より一部抜粋・要約

家主は、この保証金で投資や運用することができるわけだ。
日本にはないシステムだからピンとこなかったけれど、この説明を読んでやっと、ト・ジェハク研修医が、深く落ち込んでいた理由がわかった。

もう一つ。これもドラマ『ナビレラ』

郵便配達人として懸命に働いてきた、主人公のおじいさんドクチョル。
しかし、アルツハイマー病と診断されてしまう。ドクチョルは、どうしても諦めきれず、長年の夢であったバレエを習い始める。

ここでアルツハイマー病と聞かされた、ドクチョルの家族のショックとその表情が、見ていて、いたたまれなかった。大変な驚きが全身を包んでいて、もう人生が終わったかのような悲壮な家族の表情が、印象的だった。

日本でもアルツハイマー病と診断された方や、その家族、知り合いもショックなことには変わりない。
しかし、このドラマでは、もう明日にも死んでしまうかもしれないような、そんな強い絶望感が見て取れたのだ。

韓国の認知症患者は70万人を超え、2030年には127万人、2050年には270万人になる見込みだそうだ。一方で、日本は2020年には既に600万人を超えている。認知症は、韓国ではまだ身近に感じられてはいないというわけだ。

P89より一部抜粋・要約

この部分を読んで、やっと合点がいった。
日本では誰もが知っていて、普通になりうる病であるというのが一般的な認識だ。しかし韓国では、まだ一般的な病ではなく、話題にするのもはばかられる・・・ような実情だったんだな。
改めて、日本の認知症患者の多さに驚いてしまった。

本を読み終えた後、わからなかったことがスーッと消えて、爽快な気持ちになった。
好きな韓国ドラマや映画を、新しい知識と共にまた違った視点で見られるのが、とても嬉しい!平面的だったものが、突然、立体的になった感じ。

そして、本の中で紹介されていた映画やドラマにも、まだ見ていないものが多い。忘れないように、タイトルを慌ててメモをした。
次は、このメモに沿って見てみよう!楽しみが増えるなあ・・・

この本と出合えて、良かった!







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