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ひとりで世界一周旅行してきた話④【タイ編】

バリ島からタイに来た。

なんとなくダイビングに挑戦してみたかったのだ。
日本より安くライセンスを取れるとのことで、タイを選んだ。
ただ、バリ島ですでに他のマリンスポーツを堪能してしまったので、正直言うと海に入るのはもうお腹いっぱい。
結局、ダイビングはやらなかった。
まぁそんなこともある。

でもタイに来て本当によかった。
ここでもたくさんのニコニコを見つけた。

Theリゾート地 プーケット島

とにかくのんびり過ごした。

のんびりしすぎて、次に向かおうとしていたケニアのビザを取り損ねて、飛行機のキャンセル料が数万飛んでいった。

野生のライオンをどうしても見たかったので、ケニアに行けなくなったのはすごくショックだった。

どうにか申請できないかと日本にいる友達に頼んで色々試したけどダメだった。

ふと、日本を立つ前にもらった、あの包みと封筒のことが頭をよぎった。

「困ったことがあったら開けてね。そしたら、キョウコに必要なものが入っているから」
そう言われて渡されたものだ。

血迷った私は、その中にケニアへのビザが入っているんじゃないかと思った。

んなわけない。
でも、そのときの私はそんなアホなことを考えるくらい焦っていたのだ。

迷ったけど、開けてしまった。
まだ旅行を始めて2週間も経っていなかった。

入っていたものは、醤油と味噌のパウダー、そして諭吉だった。

日本の味が恋しくなってセンチメンタルになるか、お財布を失くして為す術なくなることを想定されたもののようだった。

私は一気に肩の力が抜けて、ひとり笑ってしまった。

だって、味噌と現金て笑
愛のあるお手紙も入っていて、なんともその友人たちらしさに溢れた贈り物だった。


私は前向き人間だ。
だいたい一晩あれば吹っ切れられるタイプ。
でも、こんな秒単位での切り替えができたのはさすがに初めてだった。
友達のユーモアさに救われた私は、ここからどう楽しむかだけを考えていた。

タイには、トラと触れ合える場所がある。
もちろん飼い慣らされたトラだ。
そこへ行くと決め、野生のライオンへの未練を断ち切った。
同じネコ科だし。

…ただのデカいネコだった。


英語はそんな大事じゃない

タイといえばムエタイ。
せっかくなので、挑戦してみた。

もちろんボクシングの経験なんてない。
強いて言えば、Nintendo Switchのフィットボクシングに一時期ハマってたくらい。

ムエタイはノリで申し込んだけど、いざ始まる瞬間になって、
「あ、英語聞き取れなかったらどうしよう」
と突然不安に駆られた。

ヨガは先生の動きをマネすればいいので、英語がわからなくても大丈夫だった。
(そもそも間違った動きをしてしまっても1ミリも問題ないのがヨガだ)

始まってすぐ、先生にこっそり英語苦手なんだと打ち明けた。

めちゃくちゃタイ語なまりの英語で、
なーんにも問題ないよ!大丈夫!
みたいな感じの言葉を返された。

先生の陽気な笑顔に不安は吹き飛んだ。

軽く基礎を教わった後は、ひたすらミット打ち。
これがめちゃくちゃ楽しい。

right knee!
left kick!
one two!

と、次々指示が飛んできて、左右のパンチ、フック、アッパー、肘、キック、などなど打ち込んでいく。
ヒットすると良い音が響いて、とても爽快。


そもそも言葉に壁なんてなくて、あるとしたら自分で作り出しているだけ。
伝えたいっていう情熱があれば、だいたい大丈夫なのだ。


次なる地は、パリ。
ヨーロッパ巡りが始まる。お楽しみに!

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