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マスコミ業界の新人研修って?担当者がリポートします

今年も共同通信に新しい仲間たちが入社しました。東京本社での全体研修を終え、本社の各部、全国各地の支社・支局に旅立ちました。さっそく初めて取材して書いた記事が配信された新人もいます。
ではどんな研修なのか、ごく一部を紹介します!

◆今回リポートするのは…

こんにちは。人材育成室の土井裕美子です。編集現場から人事部門に異動してはや2年…。新人研修の企画・運営は今年で3回目です。

採用やインターンシップも担当していますが、なんといっても新人研修が気持ち的に一番重い仕事。共同通信を選んでくれたみなさんの大事な第一歩ですから、2月下旬の準備段階から最終日まで気が抜けません。


◆研修の流れ

4月1日は入社式。その日から研修が始まります。

研修の流れ

◆ジャーナリズム組織の一員として

研修の柱は次の3本です。

  1. ジャーナリズム組織の一員としての自覚を養う

  2. 取材スキルを学ぶ

  3. 社内の制度、働くルールを知る

まずは守るべき職業倫理や、取材源の秘匿といった取材上のルール、著作権問題名誉毀損など、記事を書く上で気を付けなければならない重要ポイントについて、講義やディスカッションを通じて学びます。

研修の風景
社会部のベテラン記者が事件取材や遺族取材について講義

◆共同通信にしかない〝番外講座〟

マスコミ業界の中でも、共同通信にしかないオリジナルメニューは番外講座です。

番外とは通信社にとって大切な速報のこと。一般的な記事と異なり、ニュースの大事なエッセンスをわずか2文、3文でまとめます。
たった今つかんだ情報を、いち早く、短く分かりやすく、正しく伝える。シンプルですが、なかなか難しい技です。

番外の例

旬な人を紹介する記事「時の人」にも挑戦しました。デスクやベテラン記者が個別に指導します。新人同士でお互い読み比べもしました。

同じ人を取材しても取り上げるエピソードや表現方法は千差万別。個性が出ます。

◆エルサレム支局と中継

先輩記者に仕事の醍醐味を教えてもらうコーナーもあります。

一つは海外支局との中継。今年はエルサレム支局の平野雄吾支局長が、イスラエル軍とイスラム組織ハマスとの戦闘を最前線で追う緊張の日々を語ってくれました。

新人からは「伝える使命を果たす記者としての覚悟を問われたと感じました」などとの感想も。

オンラインで語る平野雄吾エルサレム支局長。左は質問する新人記者

本社のほか、全国各地から2年目の先輩も駆け付け、後輩の不安に丁寧にアドバイスしてくれました。

先輩との交流会。先輩たちもたくましくなりました
東京本社で働くメディアエンジニアや総合事務職員の先輩たちとの交流会

◆災害取材の心構え

各地で相次ぐ災害。新人も現場に向かいます。災害取材の心構えや日頃の備えの大切さについて、能登半島地震での取材を経験した先輩に教えてもらいました。

先輩による能登半島地震取材報告
真剣に聞き入る新人のみなさん

全体研修の後、記者として地方支社局に配属される人たちにはさらに記者専門研修(3日間)を実施。その後、支社研修を経て5月から勤務開始です。

本社で働くグラフィックス記者や校閲専門記者などのみなさんは全体研修の後、それぞれの部署でOJTを始めます。

◆共同通信史上、初めて???

共同通信では長年、地方に赴任する新人への配属先発表は入社式当日の4月1日でした。ひょっとしたら1945年の創立以来の慣例だったのかもしれません。

でも「新居探しや引っ越し手配で研修に集中できない」との声もあり、今年から思い切って3月に前倒しして、春休み中に新居の下見ができるよう見直しました。
「余裕を持って新生活の準備ができた」とおおむね好評です。

あっという間の研修期間。短いようですが内容は濃く、同期の友情もすっかり深まったようです。
次に集まるのは半年後の集合研修。今から楽しみです。それぞれの場所でいろんな失敗を重ねながら、ライフ&ワークを大いに楽しんでほしいです。

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