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Obsidian Tips

Obsidian」というノート・アプリがあります。

単純なテキスト・エディターではなく、複数のテキスト間にリンクを張る機能があります。
いわゆる「ハイパー・テキスト」ですね。

しいて挙げれば、数年前から注目されている「Notion」などに近いジャンルのソフトウェアです。

Notion などの類似アプリと Obsidian で大きく違うのは、ローカルのファイル・システムに Markdown 形式のテキスト・ファイルを書き込む点です。
だから、それぞれの OS に標準搭載されたファイル閲覧ソフトやテキスト・エディターを使って、閲覧や改変が可能です。
Mac なら ファインダーとテキストエディット、Windows ならエクスプローラーとメモ帳、Linux なら ls 、cd などの コマンドと vi コマンドを使って Obsidian が生成したファイルを閲覧・改変可能です。

つまり、ユーザーが自分のデータに簡単にアクセスできる、手を突っ込めるという訳です。
これは便利です。

Obsidian の欠点

ただし、Obsidian の初期の設計思想には、1つだけ大きな欠点がありました。

それは、
「あまりにも『ファイル名』にこだわり過ぎている」
という点です。

個々の文章と、その文章に付けられたファイル名が、あまりにも密に結合し過ぎているのです。

具体的に言うと、初期状態デフォルトでは以下の2つの欠点がありました。

欠点その1、編集画面の1行目にデカデカとファイル名が表示され、それが固定される

例えば「apple.md」というファイルを開くと、編集画面の1行目にデカデカと「apple」という文字列が強制的に表示されます。

「自動的に『ファイル名=文章のタイトル』になるって、便利でしょ?」
という親切心は分かりますが、正直、ありがた迷惑です。

文章のタイトルは、H1 タグを使って自分で決めたいです。
必ずしも、ファイル名と文章タイトルを同じにしたい、とは限らない。

欠点その2、リンクを張ると、文章中にファイル名が表示される

他のファイルから「apple.md」へのリンクを張る時に、

「真っ赤な[[apple]]を食べた」

と記述するわけですが、そうすると「真っ赤なappleを食べた」という出力結果になります。

前述の「ファイル名=文章のタイトル」になってしまう現象と、問題の根っこは一緒です。
文章中に他のファイルへのリンクを張る時、
「リンク先のファイル名=リンク元の文字列だったら便利でしょ」
という親切心なのでしょうが、これも、ありがた迷惑です。

そんなこんなで少々使いづらかった Obsidian ですが、回避策が存在しますので、皆さんと共有したい。

問題の解決策

本題に入る前に、まずは、使用言語を日本語にしておいて下さい。

ウィンドウ左にある歯車のアイコンを押して、「General」の項目を選び、「language」を「日本語」にして「Relaunch」ボタンを押す事で、メニューが日本語になります。

以下、メニュー表示が日本語になっているという前提で話を勧めます。

解決策その1、エディターの1行目にデカデカと表示されるファイル名を非表示にする

歯車のマークを押して設定画面を開き、「外観」の項目を選びます。
「インラインタイトルの表示」というサブ項目がありますので、それをオフにします。
これで、編集画面のファイル名が小さく目立たなくなります。
「自分で決めた H1 タイトル名の上にファイル名が大きく表示されて邪魔」
という欠点が解消されます。

解決策その2、リンクに別名を付ける

apple.md というファイルへのリンクを別のファイルから張る時、単純に、

「真っ赤な[[apple]]を食べた」

と記述すると、

「真っ赤なappleを食べた」

と表示されてしまいます。
この場合、ユーザーは、「真っ赤なりんごを食べた」という文章の「りんご」の部分に、「apple.md」ファイルへのリンクを張りたい訳です。
現在の OS は日本語のファイル名を許容しますから、リンク先のファイル名を「りんご.md」にすれば一応は解決しますが、やはりリンク先のファイル名とリンク元の表示文字列は別々に指定できた方が便利です。
そこで、以下のように記述します。

「真っ赤な[[apple|りんご]]を食べた」

縦線で区切って、前部にリンク先のファイル名を、後部にリンク元の文字列を記述する訳です。
これで表示は、

「真っ赤なりんごを食べた」

になります。

以上、ファイル名と記述内容の結合度を下げる Tips でした。

(ファイル名の例として「apple.md」と書きましたが、Obsidian 上では拡張子が省略されて「apple」と表示されます。
実際のファイル名をファイル閲覧アプリで覗いてみると「.md」という拡張子があるのが分かります)

終わり。

#コンピュータ

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