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『響け!ユーフォニアム3』2話所感


(蛙๑╹ω╹๑ )<こんにちは。カエルです。

アニメ『響け!ユーフォニアム3』第2話の感想やら気付きやら、「何それ?」について調べたものなどをつらつら書いていこうと思います。

最後までよろしくお願いします。



シンコペーション


【シンコペーション】syncopation〔英〕

1小節内の弱拍あるいは弱部を強調するリズムの取り方。
(1)は同じ高さの弱拍の音と強拍の音が音符やタイで結ばれ、本来の拍の強弱が入れ替わったもの。また(2)のように1拍内で起こるものも含めいろいろな種類がある。
ジャズではスウィング感を出すために多用される。

引用元

(蛙๑╹ω╹๑ )<すごく分かりやすいシンコペーションの解説「シンコペーションの例」はコチラ

(蛙*^ω^*)<分かりやすいね。「ジャズではスウィング感を出すために多用される。」ってそういうことか。

第2話では小グループ内で起こる小さな揺らぎ(『起』承転結)を想起させているように思う。


反響

階段の踊り場での会話。
久美子の少し張った声が空間に反響している所が音響のこだわり(京アニ作品ではこういうのはよくある)を感じる。作品のリアリティを高める小技と言える。
世界観の奥行き、とでも言うべきか。



「おなかぁーー!!」

(蛙๑╹ω╹๑ )<カワイイ


現場からは以上です。



香炉峰こうろほうの雪はすだれかかげて看る

(蛙๑╹ω╹๑ )<釜谷すずめと上石弥生の小芝居の一幕より

すずめ「厳しくしないでくださいよー。北宇治の清少納言と呼ばれている私からのお願いですー」

弥生「回鍋肉ホイコーローの肉 いかならん」
如何いかならん🟰どのようだ。どういうわけだ。
:状態・状況・程度・理由などを疑う意を表す。

すずめ「たいそうよく焼けてございます」

佳穂「wwww」

さつき「今の何が面白いの?」

美玲「香炉峰こうろほう回鍋肉ホイコーローをかけてるんでしょ」

すずめ「さすが美玲センパイ」

葉月「そのギャグあんまり面白くなーい」
さつき「同じくー」

すずめ「えー? 少々和んだでしょう?清少納言だけに」

香炉峰こうろほうの雪はすだれかかげて看る
:女性が機知に富んでいることのたとえ。

[由来] 八~九世紀、唐王朝の時代の中国の詩人、白居易はくきょい(雅号は楽天)の詩の一節。
政争に巻き込まれて現在の江西省九江きゅうこう市に左遷された白居易は、そこでの自然に囲まれて落ち着いた暮らしを、「香炉峰の雪は簾を撥げて看る(近くにそびえる香炉峰という山の雪景色を、寝室でくつろぎながら、すだれを高くはね上げて見る)」とうたいました。

「枕草子―二九九」には、御所に雪が積もった日に、清少納言が中宮定子ちゅうぐう ていしから 「香炉峰の雪いかならん」 と問われて、御簾を高く上げてその詩句にならったという話があり、清少納言の機知を伝えるものとして知られています。

(蛙๑╹ω╹๑ )<すずめと弥生のやり取りにバックグラウンド(清少納言の故事)があったのは分かったので、なるほど、それが解る一年生3人組と美玲が教養に富んでいる事は察せられたが、なぜ「そのやり取りをする事が機知に富んだ女性」という意味合いになるのかと言うと、

□株式会社あいげん社「心に残る名文」より引用

第10回 清少納言『枕草子』第二八〇段「雪のいと高う降りたるを」

清少納言と中宮定子の才女ぶりが、浮き彫りにされているところにあるのではないでしょうか。
一条天皇の正室である中宮定子は才色兼備の人。10歳も年上の清少納言は、定子が18歳のときから死去するまで彼女に仕えました。『枕草子』の中にも、定子にかかわる話題が多くつづられています。

ある雪の降る日のできごとです。明朗快活で聡明な定子は、「ただ雪見をするのはつまらない、何か面白い趣向はないものか」と思案し、思いついたのが白居易(白楽天)の漢詩の一句を女房(※側仕えのこと)に投げかけて返答させるというものでした。

「だれもが知っているその句に謎をかけ、だれかに応えてもらったら面白いわ」そう思った定子が、多く侍る女房の中から白羽の矢を立てたのが、学才にたけ機転の利く、清少納言だったのです。定子は、果たして少納言がどのように返してくれるかしらと、内心ワクワクしながら楽しんでいたのではないかと思うと、こちらまでそのワクワク感が伝わってくるようで楽しくなります。

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雪のいと高う降りたるを、例ならず御格子みこうしまゐりて、炭櫃すびつに火おこして、物語などしてあつまりさぶらふに、「少納言よ。香炉峰の雪いかならむ」おおせらるれば、御格子上げさせて、御簾みすを高く上げたれば、笑はせたまふ。人々も「さる事は知り、歌などにさへうたへど、思ひこそよらざりつれ。なほこの宮の人にはさべきなめり」と言ふ。
(『新編 日本古典文学全集 18』小学館)
※読みやすさを考慮し、ルビは現代仮名遣いにしています。

(現代語訳)
 雪が大変深く降り積もっているのを、いつになく御格子を下ろしたままで、炭櫃に火を起こして、私たち女房が話などをして集まって伺候していると、中宮様が「少納言よ。香炉峰の雪はどんなであろう」と仰せになるので、女官に御格子を上げさせて、御簾を高く巻き上げたところ、お笑いあそばす。
周りの人々も「白楽天のその詩句は知っていて、歌などにまで読み込むのだけれど、中宮様の謎かけとは思いもしなかったわ。(とっさに御簾を上げた少納言のように、)やはり、この宮にお仕えする人としては、そうあるべきなのね」と言う。
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白居易はエリート官僚でしたが、あることから左遷され、景勝地である香炉峰のふもとに新居を構えました。そのときに詠んだ詩の中に、この詩句があります。

「香炉峰下、新たに山居をぼくし、草堂初めて成り、たまたま東壁に題す
日高く眠り足りてなお起くるにものものう
小閣にしとねを重ねて寒さをおそれず
遺愛寺いあいじの鐘は枕をそばだてて聴き
香炉峰の雪はすだれかかげて
匡蘆きょうろ便すなわれ名をのがるるの地
司馬はお老いを送るの官
たすく身やすきは是れするところ
故郷 何ぞ独り長安にのみらんや」
『中国古典詩聚花』小学館
※現代仮名遣いで書き下しています。

詩全体を意訳しますと、「日は高く昇っているが、布団の中で、遺愛寺の鐘が響くと枕をずらして耳を澄まし、香炉峰の雪は簾を跳ね上げさせて眺め入る。
ここは、俗世間から離れ住むにはふさわしい土地で、閑職とはいえ心が安らかであれば、それ以上何を望むことがあろう。長安だけが故郷ではあるまい。」 というような内容です。

少納言は定子の謎かけに、言葉で応える代わりに、御簾を巻き上げて見せました。その機転の利くしぐさに、定子は満足の笑みを返したのでした。

この日、清少納言が味わった、お慕いする人から認められる喜びは、どのようなものだったでしょうか。
人と人との交わりの中で、相手から認められ、得も言われぬ喜びを感じる、そんな思い出をもって生きられるということは、どれほど幸せなことでしょう。
その相手が敬慕する人であれば、なおのこと。

引用元


(蛙๑╹ω╹๑ )<という、故事が元ネタの全容です。

要は、故事(中宮定子と清少納言)の故事(白居易)まで知っていて、パロディしているすずめと弥生と佳穂。そのパロディに瞬時に気付いた美玲。
何も知らないから楽しめないさつきと葉月。

そして最後の一言。

すずめ「こんなやり取りを見て、心が少々和ん・・・・だでしょ?(香炉峰を見て心安らかにしていた白居易のように)清少納言・・・・だけに」

という二重掛けのシーンです。

(蛙ω )<長い!

(蛙ω )<そして全部解ってのやり取りだとしたらすずめと弥生のセンス◎!

まあ、高校一年の3人なので、古典の授業で習ったばかりという可能性が大。
それを覚えている美玲と、覚えていないさつきと葉月。

という読み取りが妥当か。


(蛙๑╹ω╹๑ )<もう少し勘ぐりすると、「美玲に理解されて嬉しいすずめ」という画も見えなくもないけれど、如何ならん。


いい関係(意味深)

(蛙*^ω^*)<どういったご関係なんですかねぇ(ニチャァ)


詳しくは『誓いのフィナーレ』で!



更新されてないアイコン

久美子のLINEアイコンは前期アニメまでのユーフォルビア(サボテン🌵)ですが、3期のユーフォルビアは成長した姿です。

第1話、2話とこの耳が生えたユーフォルビアは映っているので、視聴者の記憶に残りやすい(刷り込み)いわば伏線になっている事が予想できます。

もしかしたら3期後半では、久美子の成長と共に、LINEアイコンが今の姿のユーフォルビアに変わる、という表現があるのかもしれない。


機知に富む者は往々にして厄介である。

つばめ(姉)の本心を勘ぐり勝手に部長にサンフェスでのポジション変更を直談判するすずめ(妹)のシーン。

頭の良い癖者ではなく、行動力のある馬鹿ポジションなのかもしれない(1話で何となく察する所はあったが)。

(蛙#^ω^)<久美子に話す前に姉と話せ


音ハメ

自由曲『一年の詩 吹奏楽のための』
が初めて流れるシーン。

いよいよスタートする、黄前久美子の北宇治吹奏楽部 最後の一年の幕開けを感じる。

この曲中の、カットがいちいち音ハメされていて、視覚的・聴覚的にたいそう気持ちがよい。

特に上記の絵の小さな火花(おそらくはじけるような軽快さを表す演出)と合わせてあるWhip(スラップスティック)

引用元

の音がとても好き。
『リズと青い鳥』の第二楽章でも使われてたね(嵐のシーンで)。


スンッ

京アニ作品でまま使われるこの表情が好きである。嫌いな人を見た事がない。



課題曲『スケルツァンド』

(蛙๑╹ω╹๑ )<既に多くのユーフォ民が視聴しに行っていた(動画コメント欄)

【スケルツァンド】 scherzando 〔伊〕

【曲想を表す標語】
たわむれるように。 軽快に。
元は scherzare で、「遊ぶ」「たわむれる」「じゃれる」「冗談をいう」の意味。

引用元

同じく動画コメントにて、「この曲で金賞取った学校ないんだよね。」なんて不穏なコメントを読んだりもしたけれど、まあ北宇治なら大丈夫だろ! 主人公だしな! ヨシッ!



第2話のベストショット

美しいカットがわんさかあった第2話から、選んだのはコチラのカット。
いや、背景美術的には十分このカットも美しい訳ですが。

珍しい麗奈と塚本のツーショット、かつキャラクターが手前の背景と後ろの背景の間を歩くという、これも少し珍しいカット。

こういう何気ないシーンに、キャラクターの身長差とか背景美術との距離感とかが如実に現れて、『響け!ユーフォニアム』という作品が京都アニメーションに描かれる事の "価値" を感じる。

カエルは『世界観』とか『作品内のリアリティ』とか、いわゆる「視覚的(または演出的に)に作品に没入できる環境」というものにけっこう厄介なこだわりを持っているので、上記の絵の様なカットを観ると、

(蛙๑╹ω╹๑ )<すごーい。車道から二人を見てるみたーい。二人の会話や麗奈の呟きをその場で聞いてるみたい。
『トゥルーマン・ショー』みたいに、リアルな人間をウォッチしている気分。

となる。

綺麗なカット。という意味では、『一年の詩』が流れているシーンで映る映像はどれも本当に美しかったですが、

そんな、数多あった第2話のカットから、今回は夜道を歩く麗奈と塚本の二人のシーンを選んだのでした。


……ここの麗奈と久美子、現実を見ている麗奈と、理想を見ている久美子、という対比表現だったりするか……?


P.S.

このカットの次に

このカットで、フルートを鳴らすの、ズルでしょ。


『リズと青い鳥』のセルフオマージュじゃんか……泣

オタクはこういうのに弱いんだから……。



あ、最後に

前回の第1話の所感noteたくさん読んでいただきありがとうございます。


note的にも「たくさん読まれてたよ」との事でした。

そんな感じで今回は以上です。

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それではまたᐕ)ノシ

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