『トラペジウム』という綺麗なゴミを観た。
(蛙๑╹ω╹๑ )<カエルです。酷評レビューです。
基本的に【好きなもの】しか書かない私ですが、「価値観に合わなかったもの」も時には書くことが必要なのでは? と思い書きます。
「決して、おススメしたいワケじゃない」ので、あらすじとかは端折ります。
また、ネタバレ有りで、「なぜ価値観に合わなかったのか」をシンプルに書いていこうかと。
(蛙๑╹ω╹๑ )<それでも大丈夫な方だけこの先にお進みください。
また、いち個人の意見なので、「そういう捉え方もあるのか」くらいで読んでもらえればと思います。
❑先に、評価してる所を挙げる
(蛙๑╹ω╹๑ )<全然好きな作品ではありませんでしたが、じゃあ何もかも駄目だったのかと言うとそんなワケはなく、プロのクリエイターたちが制作したすごい作品でした。
・映像が始終美しい
・メイン声優は旬な人。演技上手
・キャラデザイン良い。男も女も
・ストーリーの流れが分かりやすい
・キャラの目的は理解できる
・主題歌や劇伴が良い
パッと思い付くだけで、これだけ良い所があります。
十分劇場で観る魅力があると思います。
❑決定的に私の価値観と合わなかった所
(蛙๑╹ω╹๑ )<作品のベースであるクオリティには満足しています。上に挙げたように「観れる作品」だからです。
しかし、それらを理解した上で、「納得出来ない受け入れられない箇所もある」という話。
・主人公が自分の目的達成の為に仲間を傷付けており、傷付けられた仲間は最終的に「でも私たち良い友達だよね」で何故か解決した事
【西】担当の大河くるみ
彼女は「見た目が良い上に、有名人であり話題性と集客力が有る」という理由で主人公に見初められ、上手い事取り込まれる。
内向的であり、社交性が弱く、ロボコンで有名になったがために、厄介なファンからの被害を受けた過去があり、なるだけ他者と関わりたくという気持ちがある。
だが初めて出来た友達、という理由で主人公の目的に付き合い、
自分がアイドル活動をしている事の違和感
→自己否定であるアイドル活動への嫌悪感
→自分が壊れておかしくなる感覚(自己乖離、鬱症状)
の末に所属事務所内において発狂し、その結果アイドルグループは決壊し、主人公から別離する。
完全に精神的傷害の被害者である。
【南】担当の華鳥蘭子
「見目麗しい」という理由だけで最初に勧誘される。
本人の社交性の高さ、失敗しても続ける意志力、新しい事にも挑戦してみる胆力。
持ち前のスペックの高さ(運動神経は弱い)と意志力の高さから、くるみのメンタルケア、グループ内のムードメーカーになる。
険悪になっていくグループのケアを続けるが、くるみの精神崩壊を発端に主人公の振る舞いや仲間の扱いを糾弾し別離。
ただし、新しい体験や友人をもたらしてくれた事、新しい目標を目指す機会を作ってくれたことは主人公に感謝している。
❑【北】担当の亀井美嘉
小学生の頃イジメに遭っており、それを救ってくれた主人公に対して「あなたの1番目のファンは私」と心に秘めている。主人公の信者。
容姿に悩んでいた事から、整形し大衆受けする美人になった。その容姿を主人公に利用される。
アイドル活動前から3年以上付き合っていた彼氏がいたが、SNSバレし、アイドルの妨げになる事から事務所を通して破局させられている。
またボランティア活動をしており、整形後も「整形」を理由に周囲から迫害されるがボランティア活動に自分の居場所を見出す。
しかし「有名になった時にボランティア活動をしていると、調べられた時に株が上がる」という理由で主人公らの売名活動の場に利用される(これ自体は悪い事では無いが)。
しかしアイドル活動とボランティア活動の両立は難しく、アイドル活動末期では笑顔が完全に無くなる(ほぼ鬱症状)。
❑【東】担当。主人公 東ゆう
「可愛い子はアイドルになるべき。アイドルになって大衆を幸せにすべき」
という思想を持つアイドルの狂信者。
自らがアイドルになるべく様々なアイドルのオーディションに応募するも、全て落選しているが、"絶対にアイドルになりたい"という目的のために、くるみ・蘭子・美嘉を勧誘(個人的にはハメたに近いと思う)し、大衆の目に留まりやすい活動(ボランティア)を続け、テレビ番組に誘われた事から仲間に黙って勝手にアイドル事務所への所属する話を進める(お世話になったADさんに事務所のツテがないか遠回りに探りを入れ紹介してもらっている)。
美嘉の彼氏発覚。新曲の歌詞が書けなかった3人。など仲間の失敗には露骨に悪態をつき、批判もする。
(新曲の歌詞の仕事に関しては主人公が勝手に取ってきた仕事で誰にも了承は得ていない)
ライブパフォーマンスでも、パフォーマンスが弱い3人は口パクだったが主人公は歌って踊れるため1人だけ歌唱するものの、SNSでは「ズレてる」など揶揄され、それらに対して不満を投稿しようとする(未遂)。
(蛙๑╹ω╹๑ )<という、どうしてここまでやった?という「主人公への勧善懲悪」の図を分かりやすく描いている。
まあ、ここまでは物語的な主人公が改心して、メンバーと仲直り。
というテンプレ(テンプレにしては行き過ぎてるが)だが、
グループが解散。事務所からの脱退。の後、美嘉の元を訪れ、美嘉のバックグラウンドを聞く(イジメや整形、1番目のファン、など)。
さらにその後、アイドルグループ時の曲がCDとして発売され、別離したくるみ・蘭子・美嘉がCDを買い、主人公の元を訪れ仲直り。
作りかけだった新曲の歌詞を持ち寄り、4人で歌う。
大人になった4人はズッ友。
完
(蛙๑╹ω╹๑ )<はぁ?
無理だった。
クリエイター陣によってクオリティが担保されただけの、綺麗なゴミだった。
勧善懲悪で主人公が改心して仲直り。
はまだいい。流れとして理解できるから。
が、くるみとの復縁。
特にこれが本当にカエルには駄目だった。
実際に映画を観た人ならわかると思うけれど、アイドルグループが崩壊するその時、くるみは本当に耐え切れなくなり、事務所の廊下で発狂している。
大人3人に取り押さえられて、だ。
くるみが事務所に連れて行かれた後、その後を追い掛けてくるみと話そうとする主人公を蘭子が手を掴んで引き留め、「くるみは限界。引退させよう。私もアイドルは楽しくない」と訴える。
美嘉はボロボロと泣きだし主人公に「今の東ちゃんは変だよ。怖いよ」とその場に頽れる。
(蛙๑╹ω╹๑ )<この崩壊の後で、最終的に全員でアイドル時代に歌った曲のCDを買って仲直りして、
東「自分の事しか考えてなかった。自分の夢のためなら平気で傷付けて、みんなとなら何でもできると思っちゃってた」
くるみ「アイドルはできないけど、東ちゃんと知り合えて、初めて友達が出来たんだよ!」
美嘉「みんなに迷惑かけたけど、みんなと出会えて良かった。これからも友達でいてくれる?」
蘭子「私はやりたい事ができた。みんなとアイドルに挑戦できたから人生が変わったの」
くるみ「解散はしたけど、アイドルになって良かったって事かな?」
(蛙๑╹ω╹๑ )<はぁ???
無理だが???
カエルは、話が面白くなかったとか。クオリティが低かった。とかで批判してる訳ではなく、ストーリーとキャラクターの交流を最後まで見た上で、
これだけ加害した主人公が「友達だから」で被害者から許されてる。
特に被害者であるくるみが「みんなとアイドルできて良かった」で終わってるのが、
全く理解出来ない。
絶対にそんな流れにならないと思っている。
くるみは、主人公と行った活動全てがトラウマになっていておかしくない。
アイドル時代の曲を聴こうものなら『PTSD』を発症していてもなんらおかしくない。
(蛙๑╹ω╹๑ )<ちなみに、くるみと蘭子と美嘉がCDを買って主人公の元を訪れるのは、主人公の狂信者である美嘉の根回しだと思っている。
あの場にくるみが来る事自体が到底考えられない。
それくらい理解できない。
理解できないだけで、現実には起こりうるのかもしれない。
事務所の廊下で発狂してアイドル引退なんてのが、リアルのアイドルでも起きているのかもしれない。
原作者の高山一実は元アイドルだから、邪推すると「実際に見聞きした事実が多分に盛り込まれている」のだろうと思う。
だからこそ、実はリアリティの高い作品なのかもしれないが、
(蛙๑╹ω╹๑ )<カエルには無理だった。
そんな訳で、酷評を抱いているのである。
もしここまで読んで気になる方がいたら観てみてほしい。
また、この酷評に「いや、そういう話じゃないよー」という建設的な感想を持っている方々いたらコメントで教えてほしい。
(蛙๑╹ω╹๑ )<あ、最後にもう一つ。
友情出演だろうが、適材適所でない声の演技は、オタクからは絶対的に批判を受けると思うので、制作の人(なのか、ディレクターとか事務所の圧力かは知らんが)考えを改めた方が良いと思う。
テレビに映る本人役とかじゃいかんかったか?
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