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【アニメレビュー】フラ・フラダンス【ネタバレなし】

 こんにちは(o・ω・o)オタクです。

 12/3公開の劇場版アニメーション『フラ・フラダンス』観てきました。
 

□スタッフ

総監督 水島精二
監督 綿田慎也
脚本 吉田玲子
キャラデザ やぐちひろこ
音響 木村絵理子
音楽 大島ミチル

◆あらすじ

姉の後を追い、フラガールを仕事に選んだ主人公の新入社員の女性と、同期の仲間たち、そして彼女らを取り巻く人々の絆が描かれる。
 
Wikipediaより

(蛙・ω・)<カエル的にもう少しあらすじ掘り下げると、

・主人公の日羽(ひわ)はプロのフラダンサーの姉を追い、高校卒業と共にスパリゾートハワイアンズに就職。と同時に常磐音楽舞踊学院に入学。2年間でプロダンサーとして、『フラダンス』『ポリネシアンダンス』等を学ぶ

・日羽を含む5人の新人ダンサーの悲喜こもごもな成長と友情、先輩ダンサーやスパリゾートの先輩社員との関わり、そして日羽の姉、真理との関わりなどが描かれる

・5人の新人ダンサーは数々のステージを踏み、『自分たちにできること』を懸命に探していく

(蛙・ω・)<という感じ。

◆見所さん

 で、この作品の大きな特徴として、

フジテレビが東日本大震災発生から10年となる2021年に、アニプレックス・イオンエンターテインメントと共同で被災3県(岩手県・宮城県・福島県)を舞台とするアニメ作品を発表する「ずっとおうえん。プロジェクト 2011+10…」の一環として制作する作品

 というプロジェクトであること。
 そして作品の舞台であるスパリゾートハワイアンズは実在の施設・学校であるということ。

製作に当たってはスパリゾートハワイアンズおよびいわき市の全面協力のもと、2年以上の取材からスパリゾートハワイアンズを細部まで映像で再現。
フラダンスのシーンを3DCGで制作するに当たり、現役のフラガールがモーションキャプチャーの収録に参加している

(蛙・ω・)<どおりでCGの動き凄くいいなって思った。手描きの作画もモーションキャプチャーからトレースしてると思われる。すっごい動く。

◆ココスキ

①そこで『頑張る人たち』のストーリーが良い

 基本的には主人公や仲間が苦悩や挫折を体験しながら絆を深めて成功を掴む。という、いわゆる『サクセスストーリー』、言い換えると王道のお話なのですが、スパリゾートハワイアンズで働く人たちが描かれているのがとても良い
 
 東日本大震災で被災した人たちが10年の時を経て今も頑張ってる、というのがバックグラウンドとしてあるからだと思いますが、主人公たち5人のお涙頂戴のサクセスストーリーではなく、主人公たち5人を含む、そこにいる人たちが色んな環境、色んな苦難の中で(それは震災以外でも)頑張っている。
 そんなストーリーが描かれているのがとても良い。
 例えばそれは大事な人との別れであったり、壁を乗り越えられない自分の性格であったり、悪意ある誹謗中傷として描かれる世間の目であったり。
 
 単調なサクセスストーリーになっていない所が観ていて楽しいと感じました。
 失敗や苦難を乗り越え、仲間が増えていくような感じとかですね。
 
 ストーリーとその見せ方、演出良かったと思いました。

②『フラダンス』を中心としたカルチャーの描写

 例えば、映画のど頭で説明がありますが、
「アロハ〜 "ლ(o・ω・o)」って言葉。
 これは様々な意味を含む挨拶なのだそう。

A Akahai=思いやり
L Lokahi=調和
O Olu’olu=喜び
H Ha’a Ha’a=謙虚
A Ahonui=忍耐

「ようこそ」「さようなら」「ありがとう」「I love you」など、色んな使われ方をする言葉なのだそうです。
 
 みたいな。
『フラ(hula=踊り)』『日本のフラダンス』の文化を掘り下げて物語の中で描写として見せている(説明ではなく絵や言動で見せている)所が良かった。
 監督、演出家の腕の良さが際立つ部分です。
 

◆ココスキジャナイ

『フラ・フラダンス』を観た感想として、個人的に「ココなぜこうなった……?」という部分。

①商業のにおい
 
 商業的映像作品であり、コンセプトとして被災10年のプロジェクトでもあるので仕方がないのですが、
「このキャラクターたちはなぜ突然現れた?」
「この要素本当に必要だったのか?」
 というキャラや場所の登場に強い違和感を持ちました。
 ま、これは作品のコンセプト上仕方なかったのかも。

②演出的『詰め込み過ぎ感』

 好きな作品、感動した作品は周回するという性質を持つオタクのカエルですが、今作は
「1回でもうお腹いっぱい」
 になってしまいました。
 これは決して面白くなかったからもう観たくないという訳ではないのです。なぜならストーリー自体はとても良かったし、映像や音楽の見せ方も良かったから。
 作品としてはすごく完成度が高いと思いました。
 しかしその一方で、『過剰』と言えてしまう物語の設定もあり、「これはちょっと盛り過ぎでは?」と思いました。
 
 カツカレーとカツ丼とパフェを同時に食べた。
 みたいな。
 それぞれの料理もデザートもとても美味しかったのですが、いっぺんに出されてしまうともう吐くほどお腹いっぱいで、一口目の感動が思い出せない。という感じ。
 
 で、そのお腹いっぱい感の原因になったのは、過剰な演出だったのではないかと。
 ストーリーは面白かった訳ですから、見せ過ぎなければくどく感じることはなかったんじゃないかなぁ、と思いました。
 あくまで、カエル個人的の感想ですが(o・ω・o)
 
 過剰な演出 が逆に気になる方はぜひ映画館で観てくださいね。共感ゼロ、ということはないかなぁ、と。


 てことで『フラ・フラダンス』のカエル的オススメ度は

★★★☆☆

 ★3つ(o・ω・o)です。
 
 カエルは昔の映画の『フラガール』も好きだったので、今回『フラ・フラダンス』も観に行くことに決めていました。

 そもそも『フラ』というカルチャーが好きな人は、『フラ・フラダンス』という映画もきっと好きだと思いますので、ぜひぜひ映画館で観てくださいね(o・ω・o)
 
 良き映画体験になりますように〜。

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