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4.17原子力規制委会見

 東京電力柏崎刈羽原発7号機(新潟県)で先の再稼働を見据えて核燃料を原子炉に入れる「装荷」が始まったがわずか3日間で2回中断する事態となっていることについて、原子力規制委員会の山中伸介委員長は2024年4月17日(水)の定例会見で特に問題視していないという。
 「このトラブル自身が特に安全上ものすごく重要なものだとは考えていません。これからの調査を待ちたい」。
 「13年ぶりの燃料装荷なので機械上または手順上でいろんなトラブルが起こることは予想していました・・・ただ核燃料を入れるので(事業者である東電には)慎重にやって頂きたい」。
 柏崎刈羽原発7号機では制御棒を駆動させるために電源を入れたが適切な表示がなされなかったのでブレーカーを見ると電源が落ちていた。そのため、燃料の装荷を一時的に中断していると東電から発表があった。
 更田豊志前委員長が2020年の発言で燃料装荷をその原発の稼働時期が決まらぬうちに行うことについて疑問視していたという質問があり、それに対して山中委員長は「特に問題視していない。我々規制当局としてはステップを踏んで承認すべきは承認してゆくということ」だと述べた。
 同7号機では、872体の燃料を使用済み核燃料プールから1本ずつ原子炉圧力容器に入れることになっており、作業は地元・新潟県の同意が得られていないままに4月15日に始まった。
 東京電力が地元の同意なく核燃料を原子炉に入れ始めたことについては会見では特段質問は出なかった。

落下したネジは「安全上重要ではない」
 また、北陸電力志賀原発1号機のCDRハウジングでネジが落下しているのが分かったが、山中委員長は「安全上重要な部品ではない」という。
 「脱落の可能性があるとは思うので、脱落したこと自体は重要だと思っている。地震の揺れで簡単に脱落することは好ましくないので事業者(北陸電力)のほうで何らかの改善は進めてほしいと思っている」。
 北陸電力は燃料はすべて取り出してあるので問題ないとした。
 山中委員長は「(部品の)脱落より別の要因で制御棒に障害が出ることが重要だと思う。地震で(そういうことが)起こることは適合調査を経た段階では考えにくい」と話した。
 CDRハウジングについて部品などが「落下した時に支え、さらに下にいかないようにする金網のようなもの」だと説明した。
 今年元旦に発生した能登半島地震で震源近くに立地する志賀原発(石川県)ではさまざまなトラブルが生じていた。

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