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個人的オリックス史〜ニュースと現地観戦スコア〜【2013年】

2022年オリックスはリーグ2連覇を果たし、日本シリーズ制覇も達成!!!
そして2023年9月21日にはリーグ3連覇!!!
3連覇はパ・リーグで21世紀初の快挙!!!
おめでとうオリックス!!!

優勝して嬉しいは嬉しいがふと考える(賢者)
あれほど低迷したオリックス(2005年~2020年でAクラス2回最下位6回)がこれほどの好成績を残せる要因はなんだろうか?

監督、投手力、FA補強……色々言われるけど一番大きいのは選手層の厚さ(+選手の調子の見極め)だと思ってます。「誰かが抜けたら別の選手が活躍して埋める」のサイクルが2021年から回り始めて、今年は集大成となった感もある。
では低迷し続けたオリックスは如何にしてチーム全体の戦力を充実させるに至ったのか。

それは安易な補強で非常に痛い目を見て、ドラフト戦略に舵を切る機会があったから(当時のファンですら分かるレベルの大失敗をした)

この記事では現地観戦スコアを軸に置きながら、主なオリックス関連ニュース、当時のドラフト、辛いですが戦力外通告を含めた編成面を絡めて振り返ることで個人的オリックス史としたいと思います。




2012-13ストーブリーグ

2012年ドラフト

リンクは通算成績です(2023年時点)
戦力外通告などを受けて引退した選手を「引退」と表記しています。
戦力外通告など受けた後も社会人野球などで現役続行された選手、その後の経歴が分からない選手については「自由契約」と表記しています。
引退・自由契約後も何らかの形でオリックスに携わっている選手についてはその後の職業も併記しています。

  1. 【投】松葉貴大(大阪体育大)……現役

  2. 【投】佐藤峻一(道都大)……2016年自由契約

  3. 【捕】伏見寅威(東海大)……現役

  4. 【外】武田健吾(自由ヶ丘高)……2021年中日から自由契約

  5. 【投】森本将太(福井ミラクルエレファンツ)……2016年自由契約

  6. 【投】戸田亮(JR東日本)……2018年自由契約

藤浪晋太郎松永昂大の抽選二回外れ後の指名

育成ドラフト

  1. 【捕】原大輝(信濃グランセローズ)……2015年自由契約

  2. 【外】西川拓喜(福井ミラクルエレファンツ)……2014年自由契約

前年と指名傾向は殆ど変わらず大・社卒中心の指名でした。
特徴的なのはBCリーグからの指名が多い点。
BCリーグは近年では和田康士朗湯浅京己など一軍で活躍する選手も輩出している独立リーグです。
ただしBCリーグから指名された選手で活躍しているのは2017年ドラフト以降に殆ど限られています。当時のオリックスで言えば2012年に球団のワースト連敗記録更新を止めた前田祐二のみです。
なぜ、BCリーグから一度に三人も指名したのか正直数字を見ているだけでは分かりません。
まだまだ独立リーグの力量の見極めが難しかったのか、オリックスが穴場を狙いに行って外したのか……
個人的には、この指名を見る度にちょっと変な感じがします。

ドラフト自体は、現在もトレード先の中日ドラゴンズで現役の松葉、リーグ連覇と日本一の立役者で日ハムにFA移籍の伏見が名を連ねます。
松葉以外に獲得した三投手は一軍で活躍したとは言えず、投手の量的な面で見ると厳しいドラフトです。

オリックスで唯一の高卒指名だった武田は、SBの絶対的クローザー・サファテからHRを放つなど魅力ある打撃、守備でもレーザービームや広い守備範囲で高いポテンシャルを示しました。
「何かしてくれそう」と期待を持てる選手の一人でした。


主な退団選手

成績を残しながらも退団した選手などを挙げていきます。
全部挙げるとキリがないので主観で選出しています。


主な入団選手

  • 【投】馬原孝浩(寺原のFA人的補償):WBCにも二度選出されたホークスの剛腕中継ぎ右腕がオリックスへ。なぜプロテクトから漏れていたのか。あくまで推測ですが、2012年2月に右肩手術+一年間登板無し+2013年FA権獲得+高額年俸……など条件が揃っておりホークス側が「獲得はない」と判断したと言われています。しかし森脇監督は迷わず馬原投手を指名。リハビリ中とはいえリリーフの柱が流出したため「FAでなくトレード」と話題になりました。

  • 【内】平野恵一(阪神からFA):元々オリックスで活躍していた選手。小柄ながらも「ガッツ」と賞されるプレーが魅力。オリックスに復帰してからは怪我で何度か離脱しましたが、2014年は114試合出場でチームを引っ張りました。

  • 【投】平井正史(トライアウト・入団テスト):中日からオリックスへ復帰。小学生のガキだったころ、長良川球場のOP戦で平井の先発調整試合を見たのを凄く覚えています。ヘリコプターが始球式用のボールを投下して「OP戦のくせに何を張り切っているんだ……」と小学生ながらに強く印象に残りました。2013年当時でプロ20年目と大ベテランながら21試合に登板して苦しいブルペン事情を支えました。プロ2年目の15勝5敗27Sが印象的だけど、もっとヤバいのは同年がリリーフなのに53試合登板で投球85.1回だと思います。今では考えられない仰木さんの野球スタイル……

  • 【投】Bディクソン(新外国人):非常に素晴らしい活躍をした投手。決め球のナックルカーブを軸に凡打の山を築くゴロピッチャー。長いイニングを投げられる先発投手としてローテを支え続けました。しかし2021年にコロナ禍の入国制限の影響により……五輪は開催しておきながらプロ野球はじめ各プロスポーツへの厳しい締め付け、F1やWRCなどには厳しい措置を課し続けて開催すらさせなかった政府のダブルスタンダードは死ぬまで批判する……家族のビザ発給が難航し来日の見通しが不透明な状況が続いたことで本人から退団申出。娘に「ナラ」(奈良)と名前を付けるほどの親日家であり、チームに惜しみなく貢献してきたディクソンの退団を皆が惜しみました。キャンプで写真を一緒に撮っていただき、ボールにサインも頂きました。一生の宝物です。


トレード

【オリ】香月良太阿南徹東野峻山本和作【巨人】
実績のある香月・東野。若手で伸び悩んでいる阿南・山本のトレード。
カズサク(愛称)は2013年の活躍が印象的でした。
現地観戦した試合でのサヨナラタイムリーに始まり、その後も出場したら良い場面で打ち続けて少しの間カズサクフィーバーが起きていました。

【オリ】山﨑浩司原拓也【西武】
発表聞いた当時「なんとも言えないトレードだなぁ」と正直思いました。
ハラタクの事はあまり知らなかったけど「打撃に課題があるそこそこ年数経たユーティリティ」は正に山﨑浩司だったし本当に「お互い環境変えて一花咲かせようトレード」だなと。
一方ハラタクは移籍コメントで「再びライオンズに必要とされたい」と語るほどライオンズ愛に溢れており、オリックスファンを存分に困惑させました。それでも2014年は10.2で同点打を放つなどスーパーサブとして素晴らしい活躍を見せて、色々な意味でオリックスファンの記憶に残った選手。

【オリ】木佐貫洋赤田将吾大引啓次
                
糸井嘉男八木智哉【日本ハム】

ここ10年のストーブリーグを最も騒がせたトレードと思います。
日本ハム最強外野陣(糸井・陽・中田)とも言われた、走・攻・守においてリーグトップレベルだった糸井の放出。
理由は色々と騒がれましたが、糸井がメジャー希望を日本ハムに伝えたところトレードされた説が個人的には腑に落ちました。
一方でオリックスファンも流出選手に衝撃を受けました。
鈴木郁洋から選手会長の座を継いでこれからオリックスを引っ張って行く大引先発ローテだった木佐貫の放出はまさに青天の霹靂。
スター選手・糸井の加入は嬉しかったですが、地元・大阪出身でファンからも親しまれた大引の放出は本当に驚きました。大引は応援歌がかっこよくて好きだった。


2013年現地観戦スコア+ニュース

【3・4月】

【3月29日】オリックス対ロッテ(QVC)2-3x(負)
開幕惨敗伝説の幕開けです
開幕戦を負け続けるジンクス……開幕戦への苦手意識もしくはトラウマを挙げるとするなら私は間違いなくこの試合です。
近年までオリックスは開幕戦連敗記録が話題となっていましたが、ただ負けるだけではなく2012年からは負け方も非常に酷かった。
ちなみに2012年は開幕三連戦で4点しかとれず三連敗を喫しています。
まだファンじゃなくて良かった~(後に10年近く開幕戦の地獄を見る)


ファンになってから初めての開幕戦。
3月末の凍えるような寒空のQVCマリンフィールド外野スタンドで声を枯らして応援し続けて12回2死一三塁。
二年目の安達がレフトへ勝ち越しタイムリー。
安達ユニフォームを掲げて応援していた私は大歓喜。後ろにいたオバチャングループと「良かった~~!!!」とハイタッチ。
さぁ、これで勝つぞ!!
と思ったのも束の間、気が付いたら登板した比嘉が無死満塁のピンチを作っている。
投手が吉野に代わるも押し出し四球で同点。
ファンとしての忍耐が足りなかった私はここで帰ってしまいました。
その後結局、角中にサヨナラ犠牲フライを打たれ逆転負け。
4時間40分超えの激戦でサヨナラ負けはキツかった~~~。帰路につきながら遠くから聞こえた大歓声は忘れられない。
そんでカバンの底がビショビショに濡れていた。
どうやら後ろのオバチャングループの誰かが飲み物をこぼしていたようだ。
なんて日だ。
電車が奇跡的に(?)遅延していたお陰で、本来は乗れなかったはずの最終列車にも乗れた。金曜日の最終列車ともあって車内は混雑。カバンはビショビショ。酷い一日。

当時のQVCマリンフィールド・ビジター応援席からの景色(極寒)



【3月30日】連夜の延長12回犠飛でサヨナラ負け、球団史上初の開幕戦からサヨナラ連敗
この日はナゴヤドームで中日対横浜を見ていました。
セでは中日を応援しているのですが、なんというか中日もしっかり負けました。
一方でオリックスは球団史上初となる開幕からサヨナラで連敗、しかも二試合連続で延長12回犠飛負け。
例の画像(帽子で顔を覆うオリックスファン)が誕生したのもこの日だった。
その前日の敗戦でもキツいのに、ようやくプロ野球が始まって連日4時間40分越えでこの結末は本当にメンタルが削られる。



【4月7日】オリックス対西武(京セラ)10-0(勝)
ディクソンが8回投げて無失点の好投。
打線も先発・十亀を攻略し、その後も攻め立てて10得点。
2013年のオリックスは基本的に投手が抑えて少ない得点を守り切って勝つ……2014年への足場固めをしている年でもあったと思っていますが、打線が思い出したように大量得点していた気もする。


【4月12日】オリックス対日本ハム(神戸)4-0(勝)
金子が危なげない投球で完封勝利。

何を思ったか極寒のマリンから京セラドームを挟んで極寒の神戸で観戦。
確かこの日から糸井フラッグが発売開始された。
「糸井選手の登場に合わせて糸井フラッグを振ろう!!」
と宣伝文句を掲げて売り出したものの、当日の外野スタンドで振っていたのは私含めて20人程度だった気がする。
すぐ終わりそうなグッズだなあと思っていたら大人気グッズになったから分からないものだ。

2013年の神戸の客入り。神戸開幕戦とあって割と多い(当社比)
ラッキー7で警備員もSKYを踊るのが面白かった(京セラではやってなかったかな?)



【4月13日】オリックス対日本ハム(神戸)8-2(勝)
西が二失点で完投勝利。
当日はBW復刻デー。
ユニフォームは勿論ですが、応援歌も当時のものを使用していました。
あまり復刻デーのイベントを理解していなかったので全く知らない応援歌が使われていて驚いた。
他のファンもあまり歌えていなかったので7回以降で通常応援歌に戻ったような、7回だけ通常応援歌だったような……

日高が「その他の」に分類されてて少し寂しい
ルーキーイヤーの大谷。こうして見ると細い



【4月20日】オリックス対ソフトバンク(京セラ)6-1(勝)
近鉄バファローズと南海ホークスのユニフォームを着用して試合を行う、復刻デーでした。
映像見返すとバルディリス・イデホの外国人コンビが近鉄のトリコロールユニ似合ってていいね。
柳田も細いな~~~。
最近は復刻イベントもないですが、もうやる予定はないのかな。
正直、これだけSNSが発展というか悪い方向に情報が伝達しやすい(訳:嫌なファンが共鳴しやすい)環境では復刻イベントする度に荒れそうだから復刻イベントも考えもんだろうなと思う。



【5月】

【5月9日】オリックス対ソフトバンク(ほっと)3x-2(勝)
オリックスがファルケンボーグを攻め立てて、最後は巨人から加入の山本和作がサヨナラタイムリー!!

海田が先発で7回9被安打2失点(李杜軒と山﨑勝己が打点を挙げた)の粘投を見せれば、8回からは2013年リリーバーに定着した佐藤達也が2回を投げて無失点。
守備で流れは作るも得点は1点止まり。
得点圏に走者を進めても併殺打の苦しい攻撃が続いて、いよいよ最終回。
ホークスは守護神・ファルケンボーグが登板。
先頭打者・平野が出塁して三ツ俣が送りバントを決め、四番イデホ。
センター前ヒット、平野の脚力なら余裕でセーフ……と誰もが思いましたがセンター・城所の返球が逸れた先が平野の走路。
ドンピシャのタイミングでタッチされてまさかのアウト。
しかしその後も繋いで二死一二塁で川端に対して頭部死球。
ファルケンボーグは危険球で退場。

当然ブルペンでは誰も準備していなかったため金無英が急ピッチで肩を作っていました。
交代などはスムーズに行われることが原則で不用意に遅らせることはできませんが「突然投手が退場になる」など用意できていない場合はある程度の猶予が与えられます。
しかし突然の登板となった金無英は当然コントロールが定まらず、二死満塁から後藤光尊にストレートの押し出し四球で同点。
続く山本和作が見事にセンター前に弾き返して、見事な逆転サヨナラ勝ちとなりました。

といったように終盤に目まぐるしい展開となり楽しい試合ではありましたが、心配だったのが川端。
結局2013年はこの試合を含めて二度の頭部死球に見舞われました。
その後、極度の打撃不振に陥ることになります。
この二度の頭部死球がなかったら2015年以降も成績を残せたのかな……とタラレバですが考えてしまいます。

ベルちゃんが満面の笑顔で拍手してるようで面白い



【5月11日】オリックス対日本ハム(京セラ)5-3(勝)

金子が長いイニングを少ない失点で抑えて、佐藤ー平野のリリーフで勝った試合。
2014年の戦い方の礎はこの年の前半からよく見られていたんですね。
そしてこの試合で特筆すべきは、なんと言っても後藤光尊の華麗なバット投げ。
外野席から見ていましたが、鮮やかな弾道と華麗なバット投げ両方が目に焼き付いて今でも離れない。
吉田正尚がオリックスで活躍するまで「選手特有の弾道」というのは後藤光尊だけだったと思う。
糸井は糸井ですごかったけど、中距離ヒットの延長線上みたいな弾道でHRになるのがちょっと気持ち悪いなと思う(褒めている)

後藤光尊のHRは2:05~



【5月14日】オリックス対タイガース(甲子園)1-0(勝)
ディクソンが長いイニングを無失点で抑えて、佐藤ー平野のリリーフで勝った試合。
最早、見慣れた光景感すら出てきた勝ちパターン。
この試合は坂口が好投を続けていたスタンリッジから、ライトポールを巻いて入るソロホームランを放ちそれが決勝点でした。

スタンリッジが収まり切ってなくて好き



【5月28日】オリックス対ヤクルトスワローズ(神宮)5-2(勝)
普段の関東・平日ナイターは目を覆いたくなるような空き具合だけど、交流戦の関東ビジターならそこそこ入っていた。
年に何度も試合をする球場じゃないから「行ける時に行く」お祭りのような感覚はいつの時代の野球ファンにあるのだろう。
試合に関しては、バルディリスのHRボールを拾ったのがオリックスファン芸人代表の肩書があってもおかしくない「ますだおかだ」の岡田さんだったこと、そして相川が通算1000本安打を放ったのが印象的。
岡田さん、この頃までは外野席で応援してるの見かけたりしたけど今では厳しいだろうな。ちょっとパニックになるかも。
今のオリックスファンの治安が悪いのではなくて、単純に当時のオリックスファンの密度と圧力が少なかったという話。



【6月】

【6月5日】オリックス対ドラゴンズ(ナゴヤドーム)3-4x(負)
この試合サヨナラ負けしてるけどなんの記憶も残ってないな、と思いながらドラゴンズの公式サイトを見たら最悪な記憶が蘇ってきた。
平野が先頭打者にストレートの四球を与えて、さらにランナーを溜めてピンチを迎えるも荒木を打ち取り二死一三塁。打者は控え捕手の小田
さすがに平野が小田に痛打されることはないだろう、と大方の予想は正しく投手前へのゴロとなった打球を平野がエラーしてサヨナラ負け。
さすがにそこまでは予測できなかった。
それでもこの経験の積み重ねが今の平野を形作って、2023年日本シリーズ第三戦のような投球が出来たのだと思えば良いですよね。生贄はオリックスファンの胃です。

今では見ることができなくなったドラゴンズ旧応援団・団旗



【6月8日】オリックス対ベイスターズ(横浜)9-8(勝)
金子が長いイニングを最小失点で抑え……てない試合です。
調子が悪かったのか、マウンドとその日の感覚が合わなかったのか知る由はありませんが、5回を投げて10被安打5四死球の自責点8と全くらしくない投球内容。
そもそも四球が少ない投手で当時のNPBでは随一の制球力を誇った金子では考えられない四死球の多さ。
スタンドから見ていても「どこか身体が悪いのではないか」と思うくらいに不安定でした。

座席の関係で旗が振られると視界がこれだった(カッコイイのでヨシ!)
長時間の乱打戦が終わってすっかり夕暮れの横浜スタジアム



【6月9日】オリックス対ベイスターズ(横浜)5-3(勝)
ベイスターズは当時が暗黒期。
中畑監督を中心に「常勝球団」を目指して、まずはチームの雰囲気を変えようとしている時期だった。しかしチームに染みついている雰囲気を変えるのは本当に時間がかかる事なのだな……と思い知った試合。
「オリックスが良い試合をした!」ではなく「ベイスターズの暗黒期らしいプレー」の方が頭から焼き付いて離れない試合。

4回三嶋の敬遠暴投でオリックスが追いつく→7回ベイスターズ勝ち越し→その直後二死二塁・打者深江をノーボール2ストライクと追い込みながら吉川が暴投、捕手・鶴岡が弾いて見失う間に走者が生還し同点→深江のショート真正面のゴロを梶谷が握り直す間に内野安打→続くバルディリスが勝ち越し2ランを放ちオリックスが勝利……

プロ野球投手のアマチュア時代は、敵なし状態が多いため「敬遠が苦手」という投手も少なくありません。そういった投手に対して、捕手は立たずに座ったままアウトコースを大きく外したところで構えて敬遠させるのがベターとも言われていました。
そんな中で、あまり起きることのない敬遠暴投。しかも失点は珍しいなと思っていたら、その後も失点に直結する失敗のオンパレードでさすがのビジター応援席も「なんだこの試合は……」みたいな空気になっていました。
動画でイデホは身体が大きくて足は速くなさそうだけどベースランニングは上手だったことを思い出した。

殴り合いをするDBスターマン&ブルくん



【6月15日】オリックス対ヤクルトスワローズ(京セラ)1-2(負)
金子が長いイニングを最少失点で抑えて負けた試合。
まぁ、そういう時もあります(少ないとは言ってない)
なんかスコア見ても普通に負けてるし一切記憶にないなぁ。
と、思っていましたが記憶をほじくり返すと近鉄復刻デーでした。
そして2013年オリックスで語り継がれるスタメン、二番DH小島の試合。
当日のバッティングの調子が良かったのか、この年に新人王を獲得した小川対策なのかは知る由もありません。
スタメン発表時のスタンドのどよめきは過去一番でした。
これで小島が打っていれば「名采配・森脇マジック」でしたが、3打数無安打1三振と振るわなかったので未だに「迷采配」として記憶しています。
中嶋監督がズバズバとスタメンを並び替えるのって本当に大変なことなんだろうなと思うとき、「二番DH小島」の難しさを思い出すのは私だけかな。

なにがそう(二番DH小島)させたのか。画面デザインは近鉄Bu当時のもの。
そしてショートがカズサク……?安達・縞田の社会人二年目がいるのに……?



【7月】

【余談】オールスター観戦(神宮)
初めてのオールスター観戦。
オリックス佐藤達也が例の画像(直球100%の配球グラフが右下に表示)の投球をしたあの伝説の試合です。エピソード薄いですね。
阪神の新井さんが勝ち越しタイムリー打ってみんな盛り上がってるなぁと思った。
パ・先発の西武・牧田(アンダースロー)が試合前「上から投げます」と宣言していたので期待していたらスリークォーター気味で誰も変化に気づかず大スベりしていて爆笑した。
思い出の写真を載せます。

オリックス関係ないけど気に入っている写真
観客を背にした写真が常に画になる大谷翔平
ニコニコの大谷翔平
優しい目をしているイデホ
ピンボケしまくってるけどASで爪痕を残した佐藤達也



【7月26日】オリックス対ライオンズ(西武ドーム)1-5(負)
あまりに普通の負けすぎて記憶に(略)
それでも何かないかと思ったら当日は「ライオンズ・クラシック」と銘打たれた東京セネタースの復刻デーでした。
ロゴがかっこよかったのでキーホルダーだけ買って帰った。



【7月30日】オリックス対ソフトバンク(京セラ)4-3(勝)
マエストリの先発試合。
2014年以降はリリーフでの起用が多くなったので珍しい試合になったかも。
そんなマエストリも来年開催される日本代表との練習試合で欧州代表のコーチとして招集されているそうな。
マエストリ大好きだったから、マエストリ目的で見に行きたいかも。
動画で見てみるとマエストリは結構クセのある足の下ろし方をしていた。
あの足のリズミカルな踏み込みの”間”が結構すきでした。
佐藤達也の脱力した猫背気味の構えから150キロオーバーの直球を投げ込む見た目とは裏腹な剛腕スタイルもかっこよくて好きでした。



【8月】


【8月10日】オリックス対ライオンズ(京セラ)8-3(勝)
勝ち試合なのに珍しくあまり試合の記憶は無いけど色々調べていたら、バファローブルバトルモード……ではなくシャイニングモードをやっていた。
たしかバファローブルにバトルモードが登場したのは2013年……は正確ではなくて登場していたのは2013年だけ。
企画発表時は面白かったけど結局イニング間イベントでちょっとアクロバットな動きをするだけでイマイチ盛り上がりもなく、企画発表時の出オチ感が強かった。
前年にベイスターズから「DB.ライダー」が話題になっていたので二匹目のドジョウを狙いに行ってスベってしまった感も否めなかった。
そういえば気が付いたらハカセとか消えていた(ブル・ベルを生み出したとされる謎の存在)

戦隊ベースのデザインだからどれも似ちゃって面白くするのは難易度高かったか?



【8月11日】オリックス対ライオンズ(京セラ)0-1(負)
巨人ファンの友達を誘って行ったらスミイチで負けて最悪な気分になったことでよく覚えている(最悪な記憶の方法)
前日・当日は「夏の陣」イベントが開催されておりユニが配布された。
滅茶苦茶イオンのようなカラー、京セラドームの真横にイオンが完成したからこのユニ配ったんじゃないかと今でも思っている

夏の陣だったので客入りは良かった


【9月】


【9月28日】オリックス対日本ハム(京セラ)8-0(勝)
スコアだけ見れば大差で勝利したゲームですが、スコアよりも注目すべきはオフにFAした寺原の人的補償で獲得した馬原の復帰・オリックス初登板。
スタンドからは大歓声があがりました。

この時すでにオリックスはBクラスが確定していたため馬原の復帰登板は来季以降の活躍を予感させ、ファンを十分楽しませました。

見守るのは高山コーチ?

そして8回以降は大差でのゲーム展開となった為、9回(8回かも?)からは当時から出場機会が激レアだった中嶋聡選手兼任コーチも出場。
出場成績を調べてみると2008年以降は最多でも2011年の10試合出場に留まっていて、それ以外は1ケタ。2013年も2試合のみ。
非常に珍しい試合に立ち会えました。

DHとは言え大谷(19歳)・中嶋聡(43歳)の並びは強烈。


【10月】


【10月1日】オリックス対ソフトバンク(京セラ)2-9(負)
特筆すべきところもなくソフトバンクにボコボコにされた試合。
記憶にあるのは
「20被安打で9失点だから要所は締めてる!! OKOK!!!!」
と友人と肩を叩きあった事ぐらいです。
実際に20被安打で9失点は中々踏ん張っている(?)ようにも思えてきた。
このような試合を経験してオリックスファンらしい、負け試合を真正面から捉えない意味不明なポジティブシンキングが育まれていくのかもしれない。
とは言っても趣味ですからね。ストレスを抱えすぎても意味ないですから。
楽しい時間を過ごせるように、ある程度の努力も必要なのかな。

しかし見れば見るほど酷い

試合終了後、今では人気企画となっている「えっ!さっきまで試合していたグラウンドに降りられるの!?ツアー」に参加しました。
このイベントも確か、2013年からスタートしていたと思います。
今よりも色々と規制が緩く、ベンチに入りたい放題、ブルペン直通の電話も触れたり、当日のベンチ入りメンバー表が貼りっぱなしだったり(普通に撤去忘れだと思う)、色々と見ていて飽きなかったです。
また、グローブとボールを持ち込めば外野で誰でもキャッチボールが出来るので30分近くキャッチボールして遊んでました。
終わるころには信じられない位の汗を掻いていました。

かなり楽しい企画で、今でも時間に余裕があれば参加しています。
今でこそイベントも盛況でキャッチボールするスペースを探すのも大変ですが、当時はガラガラでキャッチボールし放題、お立ち台に立ち放題と好き放題に遊べました。
人が多くなってもグラウンドに降りられる経験は滅多にないと思うので時間があうならば本当にオススメの企画です。

1000円ちょっとで滅茶苦茶楽しいイベントです

成績振り返り(66勝73敗5分リーグ5位)

2013年の現地観戦成績は13勝6敗でした。
一方でチームとしてのシーズン成績は66勝73敗5分でリーグ5位。前年度より順位を一つ上げただけに留まりました。
一方で負け越し(借金)数で見ると2013年は借金7で、前シーズンより13減らして数字を良化させています。

チーム打撃投手成績に目を向けます。
打率は他チームと比べても劣っているように見えませんが、打撃面で課題となっているのが得点力不足です。
チーム打率は日本ハムと一緒、西武は僅か一厘の差であり他球団と比較しても見劣りする数値ではありません。
一方で得点を比較すると日本ハムから21点西武から57点優勝した楽天と比べれば115点も下回りました
(ちなみに得点TOPのソフバンとは147点差だがソフバンはリーグ4位)
さらに得点ではなく打点(相手の失策などによらず安打などで挙げた得点)を比較すると、日本ハム29点、西武55点、楽天150点と下回っています。
ただチームとして前年より得点・打点ともに大きく良化しているので、糸井の加入が一定の効果をもたらしているかもしれません。
しかし極端に打率が低くない事、四死球が少なくないことを鑑みると打点を挙げる打撃が出来ていなかったのではないかと思いました。
イデホ・糸井・バルディリスら主軸がチャンスメイクしても、続く打者がいない。
主軸の前にチャンスを作っても勝負を避けられる……
結局、主軸の前後の打者がいない問題はリーグ優勝を果たす2021年まで長く尾を引くことになりました。
オリックスの個人打撃成績を主軸三選手、主軸以外の打席数上位十選手を抽出して比較しました。
打率・本塁打で主軸とそれ以外で大きな差がついていますが、個人的に一番気になったのは四球の数が主軸はダントツで多いことです。
主軸三選手の四球合計184個に対して、主軸以外は十選手で191個でした。
主軸以外の選手は打率・本塁打で投手が特段注意を払って警戒されていなかったことが窺えます。

2013年オリックスの主軸と主軸以外の打者比較
坂口って早打ちのイメージあったけど四球が多くて驚いた

更に参考として2013年優勝したイーグルスの個人打撃成績です。
主軸の判別がつかなかったので、規定打席到達をオレンジにしています。
こちらは打席数上位13人をまとめました。
色々とオリックスとは数字が違いすぎて「これが優勝するチームか……」
と思わず唸ってしまいます。
四番をよく任されていたジョーンズの四球105個が桁違い。
当時からよく四球を選ぶからお散歩してるイメージは強かったですが、まさかこれほど数字に表れているとは思いませんでした。

2013年イーグルス個人打撃成績
ジョーンズの打率に対して打点の高さが凄い


投手成績に目を向けると防御率はリーグトップの数字でした。
チーム防御率二位の楽天に0.2も引き離しており、リーグ全体と比べても頭ひとつ抜けています。
数字自体は去年からわずかに0.03しか改善されていませんが、他球団の数字の悪化を見るとオリックスはかなり良い方だと思われます。
防御率の急激な悪化は統一球問題によるものです。
むしろチーム防御率が異常に低くなっていた統一球時代にダントツでチーム防御率最下位だった2012年が異常だったかもしれません(今年はチーム防御率首位から最下位まで約0.4に対して去年は約0.8も突き放された)
チーム防御率が良化した要因に個人的には中継ぎ陣の整備を挙げたいです。

【主な2012年の中継ぎ】
2012年の中継陣は岸田・平野以外に安心して見られる投手はいません。
(2012年平野はそこそこ負けたが相対的に安心できた)

他にも中継投手はいましたが何れも結果を残せず

香月の52試合登板で防御率5.18って何が起こっていたんだ……
防御率二点台前半がわずかに二人のため、基本的に8-9回以外に登板する中継ぎは不安要素が強く、7回からランナーを溜めてしまうと平野が7回途中から登板してそのまま8回も登板する回跨ぎもしばしばありました。

【主な2013年の中継ぎ】
そして2013年の中継ぎ陣。
佐藤達也の成長がめざましい!!

佐藤と平野が驚異の防御率1点台

平野が抑えに回り、8回を佐藤達也が担当することで7回を前年まで抑えだった岸田に任せることができました。
また怪我から復帰した比嘉も好投を続けて、5回以降を抑えて佐藤-平野へと繋いで「勝てる・勝ち試合を落とさない」継投が出来上がりました。
この中継ぎ陣に馬原が加わり2014年は更に強力な中継ぎ陣で躍進することになります。


2013年シーズン個人的総括

なんだかんだ2013年が一番選手への思い入れが強いかもしれない、とまとめながら思いました。
打撃に課題はあるものの、走攻守に魅力あふれる糸井、打線の軸にどっしり構えて心強いイデホ、ダイナミックな守備と勝負強いバルディリスの主軸は個人的に大好きでした。
そして何よりイデホの応援歌が凄くかっこよくて大好きだった。コール後のラッパが空気を蹂躙するようなメロディが大変に大好き。
延々と聴ける応援歌。

投手陣も金子・西・ディクソンらがほぼケガなく一年を通して投げ切り、中継ぎ陣も新星・佐藤達也の躍動も嬉しかった。

ペナント5位に終わったことを見ると、2012年シーズンからの躍進! とはいきませんでした。
それでも先述のとおり、借金を13減らして5位ですから体感ではかなり良いシーズンでした(1/2だからそりゃそう)
どうせ優勝しないチームだろう、フロックでも良い順位にはならない、と思っていたからこそ5位でも満足、借金を13減らして非常に満足の2013年。
だから2014年に非常に痛い思いをするわけで……
それはまた後のお話です。




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