草彅主税

◆Book Seller Assist代表◆特定非営利活動法人 本の学校 理事◆青田恵…

草彅主税

◆Book Seller Assist代表◆特定非営利活動法人 本の学校 理事◆青田恵一「書店道場」第1期生◆出版社勤務を経て、2008年、丸善株式会社に入社。お茶の水店など店長を歴任。2015年、株式会社 有隣堂に入社。本部仕入責任者などを務める。

マガジン

  • ほんまる神保町の棚主として

    2024年(令和6年)4月27日(土)直木賞作家の今村翔吾さんが、本の街「神保町」に新たなシェア型書店【ほんまる】をオープンさせました。 僕は、ほんまる神保町の棚主に応募。本記事は、ほんまる棚主としての記録です。

  • 「本を売る」ことに 魅せられて

    本が好き(Book Lover)本屋が好き(Book Shop Lover)そして、本を売ることが好き(Book Seller Lover)な僕の物語です。 ジョージ・オーウェルでもなければ、村上春樹でもないリアルな1984年に僕の書店人としての人生がはじまりました。 紀伊國屋書店渋谷店、日本書店大学、ブックファースト渋谷店、丸善お茶の水店、丸善丸の内本店、丸善横浜ポルタ店、有隣堂での体験記です。

最近の記事

第7回 ほんまる神保町の棚主として

 2024年(令和6年)5月1日(水)朝から雨が降っています☔️ 今日は、羽鳥慎一モーニングショーで、ほんまる神保町が紹介されます。 朝8時から放送ですが、何時頃に「ほんまる」が紹介されるのか、わかりません。 じっとテレビの前で、今か今かと待っていました📺 すると、9時31分、司会の羽鳥慎一が「新しいスタイルの書店が神保町に誕生しました」と話すと、 今村翔吾さんの映像が流れ始めました。 なかなかいい感じの取り上げ方でした👏 さて、午後は仕事で渋谷へ 4月25日、S

    • 第6回 ほんまる神保町の棚主として

       2024年(令和6年)4月27日、ほんまる神保町のオープン日、11時30分〜のオープニングセレモニー(テープカット✂️)を終え、日販オチャノバでの開店イベント(佐藤可士和✖️今村翔吾トークセッション)に参加して、僕は再び、ほんまる神保町へ向かいました。 僕のバックの中には、イベントのお土産の紙袋が入っています。 そして、その紙袋の中には封筒があり、なんと中身は、ほんまるの商品券でした。 これも佐藤可士和さんのデザイン‼️ カッコいいですね。 今村翔吾さんも、イベントの

      • 第5回 ほんまる神保町の棚主として

         2024年(令和6年)4月27日(土)の朝が来ました。この日は、ほんまる神保町がオープンする日です。 6時52分、朝一番の讀賣新聞で報道がありました。 うおおー 「これから『ほんまる』を47都道府県に広げていきたい」 すごい大きな話になってるぞ! この日、オープニングセレモニーとして、テープカットがあります。このセレモニーに参加申し込みをしましたが、 見事に落選しました😭😭😭 だからと言って、記念すべきオープニングセレモニーを見逃すわけには、参りません。 ここは

        • 第22回「本を売る」ことに魅せられて

           2007年(平成19年) 10月1日、志夢ネット加盟のオーナーから昼すぎに電話がありました。 「草彅さんの指摘通りに棚のレイアウトを変えたら週刊誌の売上が2割、月刊誌の売上が1割伸びました」 連絡をくれたオーナーは興奮ぎみでした。こちらとしても、こんなに早く効果がでて嬉しい。この店を臨店したのは8月。雑誌売場が気になったので、オーナーと店長に改善点を挙げレイアウト変更を提案しました。レイアウトを変更したのは8月下旬でしたので、実際の効果が出たのはこの9月の売上からです。ただ

        第7回 ほんまる神保町の棚主として

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        • ほんまる神保町の棚主として
          7本
        • 「本を売る」ことに 魅せられて
          23本

        記事

          第4回 ほんまる神保町の棚主として

           2024年(令和6年)4月6日、【ほんまる】棚主マイページ公開のお知らせ メールが届きました。 マイページに関するPDFを読み込んで、手順に従い マイページ登録の申請を済ませました。 そして、選書した本を1点1点登録していきます。 ログインすると、メニューページに繋がります。 そこから「出品本」を選びます。 「+新規登録申請」を選びます。 まずは商品画像を登録します。 「ファイル選択」を押すと、写真ライブラリ、写真またはビデオを撮る、ファイル選択が表示されるの

          第4回 ほんまる神保町の棚主として

          第3回 ほんまる神保町の棚主として

           さて今回は、棚主として、どのような本を並べるかについて書きたいと思います。 僕が考えるシェア型書店の「あるべき姿」は、単なる「蔵書整理」の売場ではなく、テーマがある売場です。 だから蔵書から本を選んでもいいのですが、どうしてもお別れしたくない本や蔵書にはないが、このテーマなら無くてはならない本は、新たに購入(仕入)することに決めました。 これも2月末まで棚主だった別のシェア型書店Books & Coffee 谷中 TAKIBI🔥でも実施していたことです。  その時のテ

          第3回 ほんまる神保町の棚主として

          第2回 ほんまる神保町の棚主として

           2024年(令和6年)3月22日(金)【ほんまる】から以下のメールが届きました。申込から五日目、確かに一週間以内に返信がありました。 第1希望どおり、僕の棚は【30章 1節】と決まり、晴れて【ほんまる】の棚主となることが決まりました。㊗️🎉🙌 ほんまるグッズのコーナーの近くであり、レジのそばです。 尚、初期費用は入会金:12,650円、月額費:10,780円(初回は2回分のお支払い)です。 但しシェア型書店経験者として、アンケートに回答していたので、入会金は割引きと

          第2回 ほんまる神保町の棚主として

          第1回 ほんまる神保町の棚主として

          2024年(令和6年)3月15日(金)10時、X(旧Twitter)で、作家の今村翔吾さんが、新たなシェア型書店を始める発表がありました。 僕はこの時、瞬間的に反応して、棚主募集に応募しようと思いました。 理由は明確で、僕は2月29日まで、シェア型書店Books & Coffee 谷中 TAKIBI🔥の棚主でした。しかし、残念なことにTAKIBI🔥は2月末で閉店しました。ここで知り合った棚主の友人たちは、あらたな場を求めて活動しています。数人は、新しいシェア型書店を見つけ

          第1回 ほんまる神保町の棚主として

          第21回「本を売る」ことに魅せられて 

           2007年7月18日、第137回 直木賞は、松井今朝子『吉原手引草』(幻冬舎)が受賞。芥川賞は、諏訪哲史『アサッテの人』(『群像』2007年6月号)が受賞しました。 7月19日、雑誌の売上が低迷しています。 先般の本の学校のシンポジウムでも「雑誌」の分科会があり、多くの人が聴講してくれました。 日本雑誌協会は「雑誌低迷という言葉に騙されてはいけない。自分の店に合う雑誌を探し出す努力、店頭陳列の工夫、顧客とのコミュニケーションなどで売上は必ず上がる」と言ってます。

          第21回「本を売る」ことに魅せられて 

          阪急ブックファースト渋谷店【その2】酒と本と、ときどき映画な日々

          ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ の続きです。  僕が紀伊國屋書店渋谷店で働きはじめたのは、1984年(昭和59年)9月でした。と言うことは、僕にとって2004年(令和6年)は、業界歴が、ちょうど40周年と言うことになります。㊗️🎊🥂🍾👏 『「本を売る」ことに魅せられて』で書いたとおり、紀伊國屋書店渋谷店は、リニューアル後の1985年(昭和60年)に飛躍的な成長を遂げ、東京旭屋書店渋谷店や大盛堂書店など渋谷の競合店を大きく引き離し確固たる

          阪急ブックファースト渋谷店【その2】酒と本と、ときどき映画な日々

          第20回「本を売る」ことに魅せられて 

           2007年(平成19年)1月8日、志夢ネットのオーナー会議。僕は本部からの報告事項として、①志夢ネットの売上②共同仕入れ・第三商品・共同購入の実績③主要出版社の売上・前年比④契約出版社の実績と報奨金など資料を用いて説明しました。一方、各オーナーからは2006年の総括と2007年の抱負を語ってもらいました。しかし、誰ひとりとして資料の一枚もないって、この方々は本気なのでしょうか?とても不安です。 翌9日は、日本書店大学の新年定例会。近藤さんからバトンを受け取った新幹事長の所

          第20回「本を売る」ことに魅せられて 

          『新文化』で紹介されました!

          出版業界唯一の専門紙『新文化』2024年3月21日号の3面に、去る3月12日、本の学校にて講演をした記事が掲載されました。 『新文化』は、コンビニエンスストアのマルチコピー機の「プリントサービス」で購入できます。(800円) よかったら、買ってください。 プリントの手順は下記のとおりです。 3月12日の講演の際に事前申し込みにて、質問をされた方に回答します。 質問①書店員さんにとって、良い書店営業の特徴みたいなものがあれば教えていただきたいです。 答え①自社出版物に限ら

          『新文化』で紹介されました!

          【第24回】本の学校連続講座レジュメ

          演題:「本を売る」ことに魅せられて!を語る講師:草彅主税 略歴 Book Seller Assist代表 ◯特定非営利活動法人 本の学校 理事 ◯青田恵一「書店道場」第1期生 ◯1984年紀伊國屋書店入社、その後出版社勤務を経て、2004年、ブックファースト渋谷店、2008年、丸善お茶の水店店長など歴任。2015年、有隣堂の本部にて、店舗統括、本部仕入の責任者など歴任。 只今、noteにて『「本を売る」ことに魅せられて』を連載中  僕の書店人の人生は、1984年、20歳の

          【第24回】本の学校連続講座レジュメ

          第19回「本を売る」ことに魅せられて 

           2006年(平成18年)春。志夢ネット(株式会社会社 日本書店大学館)は、4期目に突入しました。2月の金沢で行われたオーナー会議の決定事項として、社長が近藤秀二さんから一清堂の清宮英晶さんに代わりました。 そして、懸案事項であった草彅の待遇改善については、常務会では賛成一致であったが、他の4人のオーナーから条件がついたのです。それはアルバイト禁止でした。確かに平日、ブックファーストで働いている時間帯(18時〜23時)は、メールも見れない。携帯電話にも出れません。しかし、この

          第19回「本を売る」ことに魅せられて 

          第18回「本を売る」ことに魅せられて 

           2006年(平成18年)正月。長女は志望していた音大付属の高校への受験をあきらめて、推薦入試で県立高校を受験しました。僕は娘の希望を叶えることができず不甲斐ない気持ちでいっぱいでした。娘は音楽は趣味として続けると言い、大人たちに混ざって、海老名にある吹奏楽団に入団し、ババ(祖母:僕の母)からもらったクラリネットを大事にしてくれたのです。 1月9日、志夢ネットの仕事の後に渋谷のブックファーストに出勤。基本的には夜の出勤者はレジに入ることが多いのですが、メイン担当ではなく、サ

          第18回「本を売る」ことに魅せられて 

          第17回「本を売る」ことに魅せられて

           2005年(平成17年)の元旦を迎えたのは電車の中でした(^◇^;)大晦日に遅番で、ブックファーストに出勤すると、閉店時間は23時。そこから家まで1時間以上かかります。年越しそばもなければ、紅白もない。寂しい正月の始まりです。でも、僕と同じような生活を送っている書店員は多く、除夜の鐘ではなく、「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」なのです。 元日だけ休み、2日からブックファーストに出勤。さて、僕が紀伊國屋書店で働いていた昭和時代と異なることのひとつに、問い合わせの対応の

          第17回「本を売る」ことに魅せられて