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手抜き介護 93 におう…再び

デイサービスに行き始めた母が、またニオイを気にしている。リハビリ用の靴に履き替えさせてくれるスタッフが、「クサい」と言う、と。帰ってくるなり、「ちょっとアンタ、これ、匂い嗅いでみて」と靴を指した。

「え? いやだよ」
「頼むから。私全然分からなくて。ホントに臭う?」
(しぶしぶ鼻に近づけて)「まあ、クサいほどじゃないけど、何も匂いしないわけでもない」

置いているところから臭ってくることはないが、直嗅ぎ(!)したら多少感じる。人に靴を履かせるときは顔がすぐ前に来るから、本人が気にして「臭いでしょ」とか言ってるんじゃないかと思う。でも訊かれた方も「はい、クサいですね」って言うかな。

「やっぱり臭い? アンタは足臭くないの?」
何だと!
「私は毎日お風呂入ってるからね。この家は、週1回でしょ。まあ、臭うこともあるかもね」
「お風呂? シャワーじゃなくて?」

今、そこは問題じゃないだろう。なんで私も道連れにしたいかなあ。靴といっても軟らかい布製だから、「ネットに入れて洗濯機で洗ったら」というと、「靴だけで?」との反応。靴一つで洗濯機を回すのはもったいない、という感じ。また次のマイナス要素が出て来たなあ。そう遠くないうちに何か理由をつけて、「あそこはもう行かない」と言い出す予感がする。

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