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口語俳句 作品集 12 〜ちる桜〜


「 ちる桜 」
~口語俳句〜

そよかぜよ天地吹きまぜ花すみれ


紋白蝶日ざしのいろということか


日に風にまかせる島よわかめ干す


大空をひっくりかえしつばめとぶ


さくら一枝咲きはじめたか白磁壺


春の富士羯鼓かっこがひびきだすように


富士あおぐ耳におんがくはるの風


さいごまで見おくりはせず帰る雁


まんかいよ咲きうずもれて八重桜


離別後よ問いかけてくるはるの月

おたがいのためにはたらき街は春


街空にきえてもとぶかしゃぼん玉


ぎょうれつがゆく大通り春まつり


おんがくよいきいき暮らす春の街


ジャムナイフパンに撫でつけ春暁


あゆみ出てぐるり大かげろうの街


まどに立つうしろすがたと春愁と


ドライブよ景色ながれてはるの風


とびかってさくらふぶきか峡谷橋


木の下よちってもちってもちる桜

目ひらいて手あわすひとよ花御堂


蝶が飛ぶたて琴鳴りわたるように


木のかげに来てあかるさよ花に雨


はるの崖モーセ海割るものがたり


ゆびで割るなかみどりいろ草の餅


鳥雲に入るまで日ざしいしづち山


馬の鼻おおきなことよはなすみれ


たがやしてさくもつとなる土真黒


ねこの子よちいさな丸になって夜


みなちがうふるさと聞くか蛙の夜


04月11日〜04月21日


現代語・現代仮名づかい・現代的切れ字
を基本にして詠んだ作品集です

ふだんの話し言葉・記号・句読点・
カタカナ・外国文字・アラビア数字・分かち書き

なども活かして必要最小限使用しています


下記は、俳句における
文語・口語の大まかな図です

◇文語=文語体=古典語=古い時代の文体

◇口語=口語体=現代語=書き言葉(文語体)
         ∟==話し言葉(口語体)


◇仮名づかい 歴史的仮名遣い 現代仮名遣い

◇その他 記号・句読点・外国文字など


◯使用している切れ字について

この作品集では
現代的な切れ字を使用しています

「現代切れ字 十八字(推奨)」
よ・か・ぞ・と・に・へ・せ・で・まで
ず・れ・け・た・が・て・は・な・こそ


◯生成AIの利用 について

下記は、生成AIによる鑑賞・比較・意見を参考にして、自分で推敲・完成させた作品です

◇生成AIに担当してもらった点

さいごまで見おくりはせず帰る雁 2つの案の比較

離別後よ問いかけてくるはるの月 句内の語の比較

ドライブよ景色ながれてはるの風 句内の語の比較

蝶が飛ぶたて琴鳴りわたるように 句意が通じるか

馬の鼻おおきなことよはなすみれ 句内の語の比較


◯俳句の目標 

いま心にとめているもの
取り組んでいるものを挙げておきます

「表現の新と万象の真」「驚きと感動の詩」

「一新一真」「都市詠の探求」「一句新世界」

「ものごとの花」「沈黙の美」「内的宇宙」

これらについて、毎日の投稿などで
月日をかけて探っていければと思っています


◇ 今回のメモ ◇

都市詠、現代詠の魅力も感じた

現代語での作句方法を順次模索中

なんでも初期の頃は未熟、未発達、稚拙

新化、深化は時間とともに


いつも
ご覧いただき
ありがとうございます


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