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アラレちゃんにはなれない

キーンと言いながら、飛行機のように両手を左右に広げて走る。
ふと、黄金を見つけると小枝でツンツンと突っついて、「へへへ」と笑う。
少しすると博士が「アラレどこいいった」と呼ぶと
「は~~~い」と言って、
またキ~~~ンと言いながら走って戻っていく、ガッちゃんと一緒に。
そんな他愛もないシーンはなんとも印象的だった。

「永遠の嘘をついてくれ」は、
中島みゆきが吉田拓郎に送った楽曲と言われる。
その中で
上海の裏街から見知らぬ誰かの代筆文字の手紙が届く
探しにくるなと

古い上海のイメージは、今の大都会の風景と違った
清濁、混沌、魑魅魍魎の世界のイメージだ。
そんなとこからの代筆文字の手紙
なんとも惹かれるのだ。

永遠、真実、嘘、どれでもいいのだ
しかし、人は求めてしまう
なにかに存在を託すようにすがる。
そんな儚い人間に惹かれるのだろう。

何もかも、白日の下にさらすことはない。
清濁と混沌でもいいじゃないか。
灰色の地平線は低い雲の腹の灰色と交わり消えてしまう。
その時、地球と宇宙は合体するのだろう。

アラレちゃんには衝撃を受けた。
あの底なしの無邪気さは天才だ。
鳥山明先生の冥福をお祈りします。


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