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コーヒーを飲むのにベストなタイミングは?

私たちの生活に身近なコーヒー。いつ飲んでも美味おいしいですが、飲むのにベストなタイミングはあるのでしょうか。逆に飲まない方がいい時間帯は? 夜寝る前に飲むとカフェインの作用で眠れなくなるとよく言われていますが、実際のところどうなんでしょう。


そもそも:目覚めのコーヒーってアリなの?

目覚めのコーヒーは体に良くない?(photo by shutterstock)

「モーニング」

モーニングコーヒーは、目覚めの儀式として多くの人に親しまれています。コーヒーに含まれるカフェインの覚醒作用が朝の眠気を吹き飛ばし、頭をすっきりさせる効果が期待できます。
しかし、起床直後は臓器の動きが鈍く、体の水分も不足しているため、刺激の強いコーヒーを空腹時に飲むと、胃に負担がかかり、場合によっては胃を荒らしてしまう可能性があります。朝にコーヒーを楽しむなら、ミルクを加えるか、朝食後に飲むのがおすすめです。

「食前・食後」

食後のコーヒーも定番です。コーヒーには胃液の分泌を促し、消化を助ける作用があります。また、コーヒーに含まれるカフェインとクロロゲン酸には脂肪燃焼効果があるため、食後30分以内にブラックコーヒーを飲むと、食事から摂取した脂肪が体に蓄積されるのを防ぎます。苦味が苦手な方は、ココナッツオイルやオリゴ糖、豆乳を少量加えるのも一案です。
 
食前のコーヒーにも利点があります。空腹感を抑え、自然と食事量を減らすことができるのです。また、クロロゲン酸が脂質の分解を助け、食事中の糖分の吸収をゆるやかにしてくれます。ただし、空腹時にコーヒーを飲むと、胃を荒らしたり腹痛を引き起こしたりする可能性があるので、胃が弱い人や体調が優れない時は避けたほうがいいでしょう。


つまり:日中ならどんなタイミングでもOK

お昼寝前がおすすめ(photo by shutterstock)

「午後」

コーヒーには、リラックス効果があり、ストレスを和らげる働きがあります。特に、深煎りコーヒーの香りは、リラックス効果が高いとされています。
コーヒーの香りを嗅ぐだけでも心が落ち着きますが、実際に飲むことでもリラックス効果が得られます。カフェインにはストレス減少作用があり、研究でもその効果が報告されています。コーヒーの香りを嗅いだ際に、脳がリラックスした状態で出るα波が、他の飲み物よりも多く計測されたそうです。


「お昼寝前」

午後におすすめなのは、お昼寝前のコーヒーです。寝る前にカフェインを摂取すると眠れなくなるのではと心配される方もいるかもしれませんが、カフェインの効果が現れるのは飲んでから20~30分後なので、昼寝の直前に飲むとちょうどよいタイミングでスッキリ目覚められます。

「運動前」

運動前にブラックコーヒーを飲むと、ダイエット効果が期待できます。運動の30分から1時間前にコーヒーを1杯飲むことで、運動による脂肪燃焼効果が大幅にアップするのです。特にウォーキングやジョギングなどの有酸素運動と組み合わせるのがおすすめです。


ちなみに:徹夜のコーヒーは単純作業に限る

徹夜にコーヒーは欠かせないけれど……(photo by shutterstock)

「夕方」

研究によると、就寝の6時間前にカフェインを摂取すると、睡眠時間が1時間ほど短くなる可能性があるそうです。
またカフェインは、疲れると体内で生成されるアデノシンの作用を阻害し、覚醒物質であるヒスタミンの放出を促進するため、夜にコーヒーを飲むと不眠や寝不足の原因となる可能性があります。
個人差もあるでしょうが、やはり夕方以降のコーヒーは避けたほうがよさそうです。

「徹夜」

徹夜作業にコーヒーは強い味方と思われがちですが、その効果について興味深い研究結果が発表されました。米ミシガン州立大学心理学部の研究グループが、276人を対象に実験を行ったのです。
参加者は単純な反応速度テストと複雑な判断力テストを受け、徹夜組と睡眠組に分けられました。翌朝、カフェイン入りまたはカフェインなしのカプセルを飲んで再テストを行った結果、徹夜でカフェインを摂取しなかった群は両テストで成績が下がり、カフェインを摂取した群は単純テストでは睡眠組と同等の成績を維持できたものの、複雑テストでは成績が低下したのです。
この実験から、カフェインは単純作業では睡眠不足の影響を補えるものの、複雑な仕事では効果が限定的だと分かりました。コーヒーを飲んでも、あらゆる仕事の効率が上がるわけではないようです。
 


コーヒーは私たちの生活を豊かにしてくれる一方、デメリットや注意点も。それらを理解すれば、もっと楽しいコーヒーライフを送れるかもしれませんよ。

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