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俺と八木山サイクロン@八木山ベニーランド

ファーストの跳ね上げで宇宙まで飛ばされるかと思った

初乗車:2022年9月17日
好きなセクション:ファーストドロップ
 
 本3大ファーストドロップと言えば、白鯨、ビッグバーン、八木サイの3機種だが(※1)、唯一八木山サイクロンのみ体験出来ていなかった。9月頭にビッグバーンの伝説的ともいえるドロップを体験したのだが、いっそのこと八木サイも乗っちゃうかと思い立ち、ベニーランドまで足を運んだと言うワケだ。

 幹線に揺られること約2時間、仙台駅に着いた俺は地下鉄東西線に乗り込んだ。ベニーランドは八木山動物公園前駅のすぐ近くにあるため、公共交通機関でのアクセスが非常に良い。(全然駅前じゃないのに読売ランド前駅と名乗っている小田急は見習ってほしい)

俺からすると全く近所ではなかったが(新幹線片道1万2000円)
綺麗な入園口

 目当てのサイクロンは園内の一番端っこに存在する。3連休初日といううこともあり、園内は比較的混雑していたのだが、サイクロン周辺は少し閑散としていた。あまりにも人が居ないので運休中か!?と思ったのだが、ただ単に客待ち状態なだけのようだった。よかったよかった。

乗り場は駅舎2階部分

”脳天直撃”と言えば、セガサターン

 この八木山サイクロン、マニアのバイブルRollerCoasterDataBaseによると、米アローダイナミクス社のマイントレインという機種。他国に設置されている同機種のレイアウトを見てみると、どれも異なるレイアウトをしていたので、設置ロケによって結構自由にカスタム出来たのではないだろうか。
 
 段を上り、乗り場へと向かう。ビッグバーンと同じく自由座席だったので、今回も最後尾をチョイスした。6人掛けの5両編成というなかなかにロングな車両だ。安全装置は二人掛けのシートベルトに緩いラップバー。ビッグバーンのガッツリハーネスとは大違いなため、全日本U字ハーネス廃止連合の俺としては高評価だ(※2)。足元は比較的余裕があり、座席もゆったりとしている。腰を据えてしっかり座れ、なおかつバーの圧迫感も少ないため、同じくアローダイナミクス社のタイタン、会社は違うが旧スチドラのバスタブ車両を思い出す。

足元ゆったり 居住性ヨシ!
写真じゃ分からないが、かなり長い車両

 舎を出ると左に180度旋回し、巻き上げに向かう。スタート直後に少し下るため、発車からリフト開始まで非常にスムーズで好感が持てる。また、この時代のコースターにしては巻き上げスピードが速いため(※3)、あっという間に頂上まで来た。

巻き上げに向かう車両 真下には弁慶号が走る
頂上へはあっという間

 ァーストドロップの角度は55度ということで、今となってはそこまで急な傾斜ではない。しかし、前述したように6人乗り5両編成ということで、最後尾ではとんでもない落ち方を体験できる。ビッグバーンはU字ハーネスに固定されかなり身動きが取れない状態で落下したが、逆に八木サイは体の自由が利きすぎて怖い印象を持った。

 回乗車時、あまりに強い引き込まれ方をしたものだから、座席から抜けるのではないかと感じバーを強く握りしめた。男の叫びが仙台にこだまする。落下中は起立状態になるかと思うほど座席と尻が離された。怖えよ。

 後になると八木サイ周辺も人手が増え、ほぼ満員乗車の最後尾に乗ることが出来た。ファーストドロップの跳ね上げられ感は、2~3人しか乗車していない時に比べ、猛烈さを増す。膝上にある心許ないバーで全体重を支えるため、体全体が斜め上方向に飛ばされそうになる。宇宙まで跳ね飛ばされてしまうかのようなその感覚は、まさに”じゃじゃ馬”だ。奴八破 奴八破 一向聴

最後尾だと斜め前に飛んで行く感覚
ビッグバーンより最高部の高度は低いが、落ち方は十分に強烈だ

 ファーストの後は左旋回をひたすら繰り返す水平ループセクションだ。まあ、水平とは程遠い歪な線形をしているのだが、木製コースターのような小刻みな振動は無い。スピード感もばっちり。乗客の歓声が一番上がるポイントだ。

ファースト後はひたすらに左旋回
不快な振動は特にない
すっげーぐにゃぐにゃ

 平ループを2周すると、今度は駅舎に向かって方向を変える。レイアウトがかなりトリッキーで、駅舎上部を突っ切るようにしてレールが走っている。なので、階段で乗車待ちしていると走行中のサイクロンを間近で眺めることが出来るのだ。

 た、駅舎上ではガクッと左にレールが折れているのだが、ここを通過する際に先頭車両で強い横Gを体感できる。最後尾に乗ったときは、何の変哲もないポイントだったので、かなり驚いた。

この方向転換で若干浮く挙動アリ(浮かない)
かなり間近で見れるので迫力満点
駅舎上部で再度方向転換 ここの衝撃が強い(先頭限定)

 舎を超えると、左に180度旋回しキャメルバック。残念ながらエアタイムを感じられるような速度、傾斜ではないが、最後までお客さんを楽しませようとする気概があって俺は好きだ(鋼の意思)。キャメルバックを超えると左旋回してゴールとなる。

浮かなくても楽しい
お疲れ様でした

 ッグバーンと八木サイどっちのドロップが凄かったかと言われると、どちらも素晴らしいエアタイムがあり甲乙つけ難いのだが、純粋なコースターの楽しさという視点で見ると、スムーズな巻き上げ、スッカスカな安全バーで55度の落下、不規則な動きをする水平ループ…といった様々な要素がある八木サイの方が良かったかなと、個人的には感じる。

こんなにぐにゃぐにゃで大丈夫なの…?

注釈
※1 勝手に俺が提唱しているだけなので、じゃあサンドルはどうなんだ、スチドラの方が凄いだろ!とか言われそうだが、そこはまあ自身の心に留めておいて欲しい

※2 もちろんそんな連合は無い。U字ハーネスは首をガシガシ強打するからちょっと…と思いつつも、やっぱりバンデットはU字ハーネスのまんまで良いと思う(水平ループ対策)

※3 ビッグバーンとの比較。巻き上げ速度は体感5倍くらい違った

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