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3行日記 #120 (氷が張る、心ばかり、すき焼き味)

一月十四日(日)、晴れ

朝、新しく買った洗濯物干しを組み立てて使いはじめた。干したばかりのスウェットのズボンから、白い湯気がたちのぼっていた。

柳月堂のサンドウィッチを買って、出町から高野へ川に沿って歩く。土手の草に霜がおりている。オナガガモが川面に頭をつっこんで尻を空に向けている。マガモとコサギは仲がいい。この時期は葉を落とした樹が多いなか、一本だけ、銀杏のような薄茶色の実か種かをたくさん付けている樹があった。何の樹だろうか。三輪車に跨った男の子が、ぶうー、と言いながら去る。うしろからお母さんが走って追いかけていた。ところどころ、川面に氷が張っている。それに気づいた男の子が小石をひろい、氷に向かって投げて遊んでいた。

頼まれていた和菓子を実家に送った。のし紙に、心ばかり、と書いてもらった。

昼、一乗寺に移動。駅の近くのパン屋で小豆とさつまいものパンを買って、駅のベンチに座って食べていると、小さな男の子がお父さんとやってきた。うろちょろ走り回っているのを視線の端に感じながらパンを噛みしめていると、男の子が私のすぐ横にちょこんと座る。電車来たよー、と教えてくれた。ほんとだね、ありがとう。男の子は開いたドアをくぐって電車に乗って鞍馬のほうに行ってしまった。

夜、粕汁、蜜柑、お土産のバウムクーヘン。チャックの散歩、実家の玄関の引き戸をあけると、買ったばかりのチャックのご飯の大きな袋が置いてあった。パッケージにはでかでかと、すき焼き味、と書かれている。どんな味なのだろうか。感想を教えてほしい。久しぶりに神社のほうに行こうよと声をかけ、境内へ。チャックを抱きかかえて本殿に近づき、お参りした。その後、東へ、ファミマを折れた奥でうんちチェック。きょうは血便ではなく、昨日よりも硬めのしっかりしたうんこだった。よかったね。JRの駅をぐるっと回って帰宅。家の門の前でさつまいものおやつ。適当なお手を披露したあと、おやつを噛み締めていた。

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