見出し画像

時間制限が逆に効果的な話。

やぁ、いらっしゃい。今日も寒いね。風邪ひいてない?

いやほんとにね。寒い。
寒いと言っても解決しないんだけど、これ辛いよ。

足がね、冷える。全身厚着で防寒完備。
でも指とか顔とか露出部分がね、超えられない壁だよ。

暖かくなってほしいなぁ。


小規模飲食店。


飲食店って何だかんだよくオープンしてるね。

もちろん、その分よく閉店もしてる。
こればっかりはまぢ難しいんだろね。

元々地域密着で頑張ってるお店とか。
常連さんに支えてもらってる運営。

物価高とか、光熱費の高騰で提供価格維持がそもそも困難。

--------------------
値段上げたらいいのに、常連さんも状況くらい分かってくれると思うんだけどな。
それでも一徹して価格据え置き。

上がる原価と販管費周り。

圧迫されていく経営、そして閉店。
まぁ、気持ちは分かるけどね。

いつまでも昔のままじゃいられない。
きっとそれが今の日本なんだろうね。

不動産所有。


S氏はやや変わったビジネスモデルを展開。

小さい戸建て物件を持っていて、立地も悪くない。
家賃としてはかからないのでその辺りはやや気が楽。

長時間の労働を好まないタイプで、合理的な考え方の持ち主だね。

業態は飲食店。
普通に考えたら合理的なビジネスカテゴリじゃないよね。

--------------------
知り合ってから5年ほどになるのかな。
ちょうどコロナの前くらい。

物件を余していて、何か使う用途とかないか相談されていた頃。

これをやりたい!
という強い願望もないので、色々提案する。

飲食店はちょっと出来たらいいよねってくらいの手応え。
ということで、程なくその方向になる。

営業時間。


飲食店として勝負どころはやっぱし夜だよね。

お酒が出て、ズルズルいてくれれば客単価も上がる。
ただ、この提案は普通なのでしない。

というより、S氏の性格的に普通の業態だとビミョーな顔をしてきそう。

そこで夜のディナータイムは賃貸する。
ランチタイムだけ何かやってみないかという方向性。

--------------------
提供するランチメニューは超限定。

1日50食のみ。
そんな感じで区切るようにする。

単価は1,500円ドリンクが出れば200円増。
というより、大体出るよね。

客単価1,700円。50食。
1日の上限売上は8.5万円。これ以上は欲張らない。

土日祝は休みで、徹底してビジネス層狙い。
ディナーでも使えるお店なので、狭いということもない。

--------------------
15時には完全撤退。
ディナータイムのお店に場を引き継ぐ。

このモデルのいいところは、まず入居者が決まれば家賃収入が確定。
そして、「50食分しか作らないから仕入れも限られる」。

毎日同じじゃつまらないので、定められた原価で作れるものを決めていく。

ビジネス街となれば、普通に50食くらいは掃けるもんさ。ランチタイムなんてどこでも並んでる。

ペースを掴んでいくと、S氏は手応えを感じていく。

コロナ禍。


多くの人を絶望に落とし込んできたパンデミック。

世の中から人がいなくなったんじゃないかと言うほど、人通りはスッキリしていたね。
とは言え、ビジネス街から人がいなくなった訳ではない。

人は生きていればお腹も減る。

ランチタイムは確かに人は減ったものの、確実に来るお客さんはいた。

--------------------
逆にライバル店の多くが早々に店じまい。
ランチは儲からないから、夜に全力を注ぐ店も多い。

そんな中、S氏の店はやたら当たった。

ランチのみ、かつ数量を限定しているという発想が目を引いたのかSNS経由でも来る人は多くいた。

--------------------
普段、混んでいて売り切れの印象があるだけに「今ならいけるかも」というお客さんだっている。

もっと製造を増やせば売上も上がるが、S氏はものぐさ。
そして50食という限定にポリシーも根付いていた頃。

変わらず、毎日完売。
お店は流行り、その流れでディナータイムにも恩恵はあったそう。

賃貸ロスもなく、うまくコロナ禍を切り抜けていく。

バイアウト。


S氏は一しきり現場を楽しんだ。
ということで、コロナ禍が終わってから程なく店舗譲渡をする。

元々不動産や投資などでそこそこの安定収入。
道楽もほどほどに、という考えだそう。

実際、好条件で売買も成立。

別に100食にしようが、2,000円にしようが好きにしたらいい。
自分としては昼と夜の家賃を払ってもらえればそれがベスト。

--------------------
時間貸し、と言えばいいのか。
結果的にS氏としては御の字の形で幕を閉じた。

今でも元気に営業しているみたいだし、いい案だったね。
欲を抑えることが出来れば現実的なビジネス。

S氏とは今ではあまり会うことも無いが、時々案件が来たりする。
これくらいの距離感の方が良いもんだね。

これから。


頑張ろうと一生懸命努力する経営者は多い。
いや、経営者に限らずだね。

その努力の方向性がシビアな時代に突入している。

今までのような物量押しの根性論が通じるジャンルは徐々に衰退。
合理的な考え方と、自身の自由な時間の確保。

--------------------
この上で収益が乗ってくればそれは正しい。

恐らく時代の流れと共に、これも衰退して新しいものにもなるんだろうね。
世の中は流れ、常に変化している。

結果的に、変化に対応出来なくなった頃。
新しい流れに飲まれていく。その繰り返し。

これからも頑張っていこ。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ここまで読んでくれてありがとねっ!

私のnoteのサイトマップ。
自己紹介から、各種紹介が下記より一望できます。
ぜひ、ご覧ください。

✅関連リンクはこちらから
 ・メンバーシップ(収益と学びに)
 ・
共同マガジン(PVとフォロワーを)
 ・
Kindle電子書籍一覧(出版を目指そう)
 ・
有料マガジン(実践向けに)
 ・
エッセイ記事(私のつれづれ日記)
 ・
note人物記事(深い人物考察に)
 ・
成長記録(noteの足跡を)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?