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【ショートショート】遠く離れた絆。

世界Aには、次元上昇家「みっく」がいた。彼は、人々に未知の世界の美しさを見せるため、日々、異次元への旅を続けていた。その能力は誰もが羨むものだったが、みっく自身はしばしば孤独を感じる一方。

彼が異次元の旅から持ち帰る色とりどりの景色や、不思議な物語は、誰も完全には理解できなかったからだ。

一方、遥か離れた世界Bでは、「ねこぐらし」と呼ばれる文学生生物が、猫たちと共に過ごしていた。彼は古代の文献を解読し、人類の知識を深めることに人生を捧げている。

しかし、その専門性の高さゆえに、彼の研究に共感し理解する者は少なかった。ねこぐらしもまた、みっくと同じように、内なる孤独と戦っていた。

みっくとねこぐらしが物理的に出会うことはなかったが、彼らは夢のような形容しがたい空間上で互いの存在を意識していた。

みっくは夢の中で、古代の文献に囲まれた静かな部屋で猫たちと過ごすねこぐらしの姿を見た。同様に、ねこぐらしも夢の中で、異次元の色彩に満ちた世界を旅するみっくの冒険を感じ取っていた。

この不思議な繋がりを通じて、二人はお互いの喜びと苦しみを共有するようになる。みっくが異次元から美しい花を持ち帰った日、ねこぐらしはその花の香りを感じ、心が軽くなるのを感じた。また、ねこぐらしが古代の謎を解明した時、みっくはその達成感を共有し、遠く離れた場所で微笑んだ。

時間が経つにつれ、二人の間には、言葉を超えた深い絆が形成されていった。彼らの共有した体験は、孤独を乗り越える力となり、互いに対する理解と尊敬を深めていった。

「遠く離れた絆」は、物理的な距離を超えた、心と心の繋がりを描いた物語。異なる世界に生きながらも、互いの喜びと苦しみを共有できる二人の関係は、時に深い共感を呼び起こす。

この物語は、誰もが内面に抱える孤独と、それを超えた時に得られる絆の美しさをテーマとして、延々と語り継がれていくであろう。

…って話があるんだよ( '༥' )ŧ‹”ŧ‹”


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