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物語はきっかけで〜美術館さんぽ 8/3〜

2022イタリアボローニャ・国際絵本原画展 
板橋区立美術館

片道1時間25分。
旅のお供はこちら📖。

図書館で借りた江國香織のエッセイ。
36粒のエピソード。車中でページをめくりながら「この本を選んでよかった」と思った。
7つめのドロップだ。

日帰り旅行を定義するのは難しい。

日帰り旅行に必要な距離と時間は、伸縮自在なのかもしれない。

ともに「旅ドロップ」本編より

この日のお出かけも私にとっては旅気分。
いつもより長めの乗車時間と距離。
年に一度、訪れるかどうかの慣れない街へ。

行き先は板橋区立美術館

この原画展を知ったのは10年以上前だったと思う。
予定が合えば足を運んでいた。

通称:ボローニャ展。
児童書専門のブックフェアが主催する、児童書のイラストレーション・コンクール。
その入選作品を紹介する。
今年度は最終審査の結果、30か国78名が選ばれたそうだ。

チケットも凝っている
ちょうちょか羽ばたく!

チケットを始め、エントランスや階段の装飾も可愛いので楽しみにしていた。

入場〜👏

作品は5枚一組。
ストーリーの一部しか展示されていない。
まず色彩の豊かさに目を奪われた。
日本ではあまり見ない激しい色調も。
デジタルや版画、刺繍まで技法も幅広い。

かわいらしい絵だけではない。
虫を主人公にした作品もあり、ミミズやフンコロガシ(しかも車に乗っている)!自分では手に取らないと思う。
環境問題など社会風刺的な作品もあった。
必ずしも子ども向けではないのかも。
物語はハッピーエンドとは限らない。

フロアには絵本を読めるコーナーがあった。
椅子に座ってゆっくりと読む。
このコンクールは出版・未出版問わず応募できるから、気に入った作品が本になっていない場合もある。
翻訳されていないと言葉の意味はわからないんだけど、絵を眺めていると伝わるものがあった。

過去の入選作品が棚にあり、
「父さんの大きな手」という韓国の絵本を読んだ。
年取った父と息子の物語。
現在と過去が行き来する…絵を見るだけで胸に迫ってきた。
また読みたいけど日本では出版されていないのかな。


ギラギラの外に出る。
美術館前のバス停付近に、ヤギが繋がれていた。
金網に体を押し付けている。
何故ヤギ?
疑問符を残しながらバスに乗り込んだ。

駅までの道はサルスベリが美しい眺め。

この日もメトロパスを利用したので、フリーエリアの限界まで足を伸ばしてみた。
というか美術館の最寄り駅は、終点の1つ手前。
電車の行き先でしか知らない駅。
ふらりと降りてみる。

じゅうぶん、旅だった。




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