黒珈|くろこ|ビジネスラノベ作家

モノづくりの会社で働いている🐈‍⬛です。ビジネスSS【営業課長の心得帖】 新感覚学園小説【…

黒珈|くろこ|ビジネスラノベ作家

モノづくりの会社で働いている🐈‍⬛です。ビジネスSS【営業課長の心得帖】 新感覚学園小説【twenty all】 ライティング手法【あのストーリーの向こう側へ。】Kindle出版。 noteでは【備忘録】シリーズ、新感覚学園小説 【straight(駅伝)】を連載中。

マガジン

  • 【黒珈の雑記帳】

    お知らせやつぶやきなどなど🐈‍⬛☕️

  • 週末ストーリィランド

    週末にひと繋ぎのものがたりをご提供いたします🐈‍⬛☕️✨

  • 【小説】straight(ストレイト)

    新感覚の学園小説です。 ある事件の責任を取るカタチで地方に左遷された、某飲料メーカーに勤める元箱根駅伝選手、澤内悠生。 ひょんなことから地元の女子高校駅伝部のコーチを引き受けることになり……。

  • 午前7時の時差出勤

    通勤電車やオフィスでのクスッと笑えるエピソードを纏めました。

  • 【備忘録】シリーズ

    「四条畷紗季の備忘録」シリーズを纏めました。 【主な登場人物】「四条畷紗季」某食品メーカー本社マーケティング部担当課長。真面目で優秀だが少し天然。「寝屋川慎司」紗季の上司。家族とトンカツを心から愛する副部長。

最近の記事

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【新刊発売】『あのストーリーの向こう側へ。』Kindle出版しました!

2024年5月1日(水)新刊発売! 『あのストーリーの向こう側へ。 〜ものがたる電子書籍作家のひとりごと〜』 ビジネスラノベ作家の黒珈が、 「キャラクター」「ストーリー」「ライティング」を全力でものがたる一冊が纏まりました。 ✅『文章が単調と言われる』 ✅『思っていることがなかなか伝わらない』 ✅『提供したい価値のクオリティを上げたい』 こんな悩みを解決します。 ブランド・コンダクターの【ささきさん】に、素敵な表紙を作成いただきました📗✨ さあ! あのストーリーの向こ

    • 【黒珈の雑記帳】「文学フリマ東京38」に出展しました。

      5月19日『文学フリマ東京38』に初参戦した Kindle作家集団【オトナの電子文藝部】 メンバーのひとりとして無事完走しました! 会場にお越しいただいた皆さま 温かい応援をいただいた皆さま 本当に有り難うございました♪ 良かった点、反省すべき点はしっかり振り返って、次の目標(文学フリマ東京39)への準備を進めて参ります。 目指せ、東京ビッグサイト! 俺たちの戦いはこれからだ! 黒珈先生の次回作にご期待……いえ、今後とも宜しくお願いいたします🐈‍⬛☕️✨ 🔹黒珈の作

      • 【週末ストーリィランド】「風のように、また。」第10話

         翌日。 「さあて、現像現像っと」  バイトが上がった悠生は、フイルムケースを片手に、いそいそと控室から玄関に向かっていた。 「何だユウ、どこかに行くのか?」  そんな様子を見て、彼のOBである海の家のマスターが声を掛ける。 「ええ、昨日いい写真が撮れたんで」 「ああ、風吹橋か」 「そうなんですよ……え?」  軽く流して出て行こうとした彼の足が、思わず止まる。 「先輩、何でその事を」  悠生の驚きなど全く気にせず、マスターは話を続けた。 「今月の観光案内に載ってただろう?

        • 【週末ストーリィランド】「風のように、また。」第9話

           一週間、何も起こらなかった。 (やはり、今年じゃなかったのか?) (それとも、もう現れたあとだったのか?)  苛立ちと焦りがピークに達した8日目に、異変が生じた。 「篠原君、あれ!」  双眼鏡を覗いていた久深が、突然叫び声を上げた。 「……これは」  彼女が指差した方向にレンズを向けた悠生は、言葉を失った。  異変は起こっていた。  しかし、それは二人の想像を遥かに上回っていたのだ。 「……風と光が、呼びあっている」 「上手い表現だ」  左右の海中から伸びて来た

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        【新刊発売】『あのストーリーの向こう側へ。』Kindle出版しました!

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        • 【黒珈の雑記帳】
          38本
        • 週末ストーリィランド
          10本
        • 【小説】straight(ストレイト)
          114本
        • 午前7時の時差出勤
          0本
        • 【備忘録】シリーズ
          14本
        • 【黒珈メソッド(有料記事)】
          4本

        記事

          【黒珈の雑記帳】「straight」完結記念&Kindle書籍計画のお知らせ🐈‍⬛☕️✨

           皆さま、お早うございます。  Kindleライトノベル作家の黒珈です。  昨日『straight』全114回の連載が無事終了いたしました❗️  最後までお付き合いいただき、誠に有難うございました。  前作と違って「勧善懲悪」「王道」のストーリー展開となりました。  澤内コーチと光璃ちゃんの恋の行方は少し気掛かりですが(笑)  ぜひ皆さまからも、コメントをいただけると嬉しいです😊  陸上部として長距離走の経験は無いのですが、弓道に必要な下半身の強化として、学生時代は毎

          【黒珈の雑記帳】「straight」完結記念&Kindle書籍計画のお知らせ🐈‍⬛☕️✨

          【小説】(最終回)「straight」114

           二人が去った後、河川敷では先ほどの男の子達が集まって話をしていた。 「やっぱり『YES』は全然ダメだな」 「ねえねえケンちゃん知ってる? 今度出たスポーツドリンク」 「知ってるよ、ストレートって言うやつだろ」 「それがさぁ、ママが言ってたんだけど、あれを作った人って、実は鳥人間なんだって」 「鳥人間?」  ケンちゃん、と呼ばれた男の子は目を丸くした。 「すっげぇーっ、そんな人ホントにいたんだ」 「僕達もそれを飲んだら、鳥人間になれるのかなぁ……」 「うん、なれるさ!」  

          【小説】(最終回)「straight」114

          【小説】「straight」113

          「ん、何か付いてます?」  何気なく光璃を眺めていた悠生は、彼女と視線が合い、慌てて言葉を付け足した。 「……俺は、あの二代目をぶん殴った訳だから、本社復帰はあり得ないよ。クビにならなかったのが奇跡なくらいだ」 「そんなこと無いと思いますよ」  光璃は、両手に抱えていたアルミ缶を彼に差し出した。 「こうして毎回、新商品の試作品を送ってくるということは、期待されている証拠です」 「それが余計なんだって……」  極力それを見ないようにしていた悠生だったが、やがて諦めたように彼

          新感覚学園小説【straight】 明日の公開予定は以下の通りです。 最後まで宜しくお願いいたします。 113話 4時公開 114話(最終話) 4時半公開

          新感覚学園小説【straight】 明日の公開予定は以下の通りです。 最後まで宜しくお願いいたします。 113話 4時公開 114話(最終話) 4時半公開

          【小説】「straight」112

          『陸上部に復帰? 誰が?』 『お前だよ、お前』  訳の分からない悠生に、じれったそうな豊田が言った。 『もう疑惑は晴れたんだ、また陸上をやって何が悪い』 『しかし、それとこれとは……』  躊躇している悠生。  豊田はニヤリと笑って言った。 『知っているんだぜ、ここ数か月は毎日トレーニングして、既に現役時代のコンディションに戻っているらしいじゃないか』 『な、何でその事を』 『西野さん、って分かるか?』  いきなりの質問に、戸惑いながらも悠生は答える。 『うちの支店にいる、受

          【小説】「straight」111

          「ウソつきジュース、飛んでいけえーっ!」  河川敷で遊んでいた男の子達が、大声で叫んで足元の缶を蹴る。  『YES』と印刷されたそれは、むなしく宙を描いて、川の手前のよどんだ湿地にぼちゃんと落ちた。  その様子をボーッと眺めていた悠生は、背後に人の気配を感じて振り返る。 「ホントは、戻りたかったんじゃないですか?」  缶ジュースを両手に持った制服姿の光璃が、彼の横に腰を下ろしながら言った。 「研究所に」 「いいや」  悠生は、そっぽを向いた。 「まだまだ、ここで教わ

          【小説】「straight」110

          「澤内さん」  ズンズンと歩を進めていく悠生に、光璃が声を掛けた。  彼の心中を察してか、その口調は幾分控えめである。 「どこに行くんですか?」 「そうやそうや、ウチはもうクタクタやで」  額に大きな絆創膏を貼った真深は、思わず本音を漏らした。  彼女だけじゃない、他の4人も心身共に疲れ切っていた。 「……ここら辺でいいか」  競技場から少し離れた公園で、悠生は足を止めた。  しかし、背中は向けたままだ。 「一つ、質問していいか?」  彼女達の耳に、彼の言葉が響いた。 「

          【小説】「straight」109

           記者団が風の様に消えたあと、しばらくその場に佇んでいた稔流が、悠生の方をゆっくりと見て言った。 「という訳だ、君にも迷惑をかけたな」 「……」  悠生は、むっつりと黙り込んでいる。  そんな彼に構わず、稔流は幾分弾んだ声で話を続ける。 「先代同様、俺は君の商品に大変興味を持っていてね。どうだい、もう一度研究所に戻って、会社復興の為に力を貸して貰えないか?」  この言葉に、悠生は一歩前に進んだ。  それを肯定と受け止めた稔流は、笑って右手を差し伸べる。 「一つ、質問しても

          【週末ストーリィランド】「風のように、また。」第8話

           シャッターに触れた指先に、全神経を集中させる。  一瞬の予断も許されないため、悠生はこの3時間、ずっと同じ姿勢を保っていた。  額から、滝の様に汗が流れ落ちている。  日没まで、あと30分…… 「……ダメか」  彼の傍らに座っていた久深は、膝を抱えて呟いた。 「考えてみれば、今年が当たり年という保証は無いわ。一年後、二年後、それ以上かも」 「どんなに小さくても、可能性のあるうちは決して諦めない。夢を持つ者の常識だよ」 「……ごめん」  彼女は素直に頭を下げた。 「今

          【週末ストーリィランド】「風のように、また。」第8話

          【小説】「straight」108

           稔流の話を要約すると、次の様になる。  モカコーラとBWの業務提携は、以前から双方の役員レベルで話題に上がっていた。  提携推進派だった福山副社長は、慎重派の大西社長を押さえ込む為、ある秘策を打った。  BWの株を、モカコーラの役員に横流しにしたのである。  更に、悪知恵が働く彼はstraightドーピング事件を画策、社長以下その一派を一掃した。  この時の実行部隊が、モカコーラ専務である松澤武彦であった。  そして、事件のほとぼりが冷めたところで両者の提携を発表、株価

          【週末ストーリィランド】「風のように、また。」第7話

          「こんな話、誰も信じる訳ないよね」 「そうね」  再び風の森へと戻って来た、悠生と久深。  彼は肩に掛けたバッグからカメラを取り出して、セッティングを始めた。 「今でも数年に一度、風吹橋を見かけたという情報が寄せられているらしい」  地元の観光局に問い合わせた内容を、彼女に伝える。 「良い写真をフレームに収めて、次のコンテストで最優秀賞を狙う。君のお兄さんが受賞作品を見れば、必ず戻ってくるさ」  まさに一石二鳥、と鼻唄交じりで機材を組み立て始めた悠生に、久深はポツリと呟いた

          【週末ストーリィランド】「風のように、また。」第7話

          【小説】「straight」107

           稔流の発言に、ポカンとなった記者達。  真っ先に我に返った記者のひとりが、口を開く。 「あなた、何か勘違いされてません? 我々が今日ここに来たのは『straightドーピング事件』に関与した疑いのある澤内悠生氏が高校女子駅伝に選手を送り込んだ、という情報を入手したからで、あなたの就任記者会見を撮りに来た訳じゃありません」 「その情報を流したのは、わたしだ」 「え?」 「何っ!」  彼の話を聞いた悠生は、思わず耳を疑う。 「何故、そんな事されたんですか?」 「身内の恥じ