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「お金持ちは悪い人」という偏見

私たちはなぜか「お金持ちは悪い人」と思っている。

それは僻みもあるだろうし、お金持ちでない自分を納得させる意味もあるかもしれない。しかし、もうそろそろ、そういう偏見を捨てるべきではないか。

別にお金持ちが良い人と言っているわけではない。貧乏な人に良い人も悪い人もいるように、お金持ちにも良い人も悪い人もいる。お金持ちかどうかを道徳と切り離して、純粋に経済的に「そういう状態」と認識しようではないか、という話だ。

というのも、どうもこの偏見には弊害がある。実害がある。

例えば株価が上がったりすると「庶民には関係ない」などと必ず否定的な見解が流れる。経済が悪くて金融緩和をすると「カネ余り」などと、何やらお金持ちが悪だくみでもしているかのような表現になる。

そうではないというなら、なぜ株高が庶民にもたらす恩恵とか、金融緩和のマクロ経済的な意味をちゃんと解説もせず、ただ街の人の声(それも数人の声)を世間一般の代表的な意見として垂れ流すような「報道」になるのか。

結局、「お金持ち=悪」と思っているから「経済対策=お金持ちが増える=悪」と連想するのではないか。

いやむしろ逆に「貧乏=善」という清貧の思想が強く、経済対策なんかしてお金持ちを増やすより「貧乏になってもみんなで助け合って仲良く暮らそう」とさえ思っているように見える。

その発想が金融緩和を渋り財政出動を難しくし、結果として経済対策が進まず本当に日本が貧乏になる。

現代は言うまでもなく資本主義社会で、資本主義は経済成長が必須である。みんなが毎年少しづつお金持ちになるのが本来である。いや、というより、ならないといけないのである。

過去の偏見を廃し、政府に金融緩和と財政出動を要求し、正しく真っ当にみんなでお金持ちになろうではないかと呼びかけたい思いである。



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