見出し画像

人生に行き詰まりそうな時こそ...

仕事に自信を失い、社会についていくことにくじけそうになられているそんな方、いらっしゃいませんか?

拙作、短編『プチ・がんじがらめ』の主人公は世捨人になりかけた絶望の底に浸る若者です。

この作品の最終部で、この若者の親友から彼へ生きていくヒントを助言しています。

この最終部、次に挙げてみます。

ぜひ勇気を出して次の一歩を踏み出してみてください。

同様に絶望に遭遇している読者の皆さんにお役に立つことができれば幸いに思います。

また、全編は100円の有料になりますが、よろしければ投稿欄に並列してありますので、ぜひお読みいただけますとこれほど嬉しいことはありません。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


わたしの今までの考え方に異論を唱える者が存在する。

過去にも幾多の苦境に立たされると心身喪失状態に陥ることから、精神薄弱から脱却すべく自己統制を図り、心を落ち着けようとする。

それを繰り返しているうちに、過去に聞いた唯一無二の友人の言葉がいつもよみがえってくるのだ。


「社会に順応していかなければならない気持ちを少し持った方がいいのは感じるんだけれど、正直、人間嫌いであるのなら、より人間の心理を理解しようと努めた上で、少しずつ無理のない範囲でコミュニケーションを進めていったらどうだろう? 

人をはなから決して否定するようなことをすると、入口でその人とは意思疎通が図れなくなり、悪印象がそのまま植え付けられてしまう。

社会に拘束されていると感じたら、その枠の範囲で自分にとって何ならできるのかを考えてみるのがいい。

人や社会規範から完全に遠ざかった場合、生活が成り立たなくなるのではないかと言われたりするけども、独り山奥で農作業でもしながら、自足自給で生きる覚悟があるなら、それはそれで別の苦悩がつきまとい、生活破綻か何かはわからないけれど、深い絶望を味わうことになるやもしれぬ。

あるいは180度転換して悠々自適の生活を送れるかもしれないし……。

社会から脱却を試みても、今の社会から溢れるよりは、社会の中で好きなことや得意なことをうまく利用して、がんばっていくのがいいんじゃないのかなぁ。

心身の状態をできるだけ健康に保ち、少なくても安定した収入をめざすようなことを考えたら、人生は意外にも好転するもんだ。

人間って時間や人に拘束されることを好まない傾向があるのは確かで、個々の性格にもよるけど、本質的な問題であるからどうしようもない。

そこから脱出できたとしても、何度でも言うが、自分自身のことだから自己責任でやるしかないじゃないか。

だから、あとはできることをやって満足できる生き方をしていくなら、ヨシとするべきだぜ。

君の生き方を否定しているわけじゃないぞ。

生き方の選択は君自身で決めることだから、よく考えて納得のいく選択をすることだ」


 目標を定めかけていただけに出鼻をくじかれた感がある。

要するに世間を絶望視したきりで、社会との関わりを断ち切ってほったらかしにしておくのがよくないのである。

好きなタロット占いでも勉強しながら、投資の研究をしていけるような環境で、ウキウキの状態でいられるようにしたい。

これが一番精神的に健全であると言われているわけで、それには好きなことを糧にしていくことが最も重要だ。

それで生活していければ尚良いとは思うが、自分を大切に生きることが何よりも納得がいく話であるし、何か自分にあったとしても悔いなく果てることができれば何も言うことはないのである。

栗山丈 短編『プチ・がんじからめ』 最終部分より

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?