『MOTHER2』の、こころにぐぐっときた言葉。
ゲームの魅力の一つに「冒険」があると思います。
まだ幼稚園児だった頃、ニンテンドーDSの画面に映る『New スーパーマリオブラザーズ』の世界に興味を惹かれたものです。小さな画面の中に映る世界とキャラクター、それらを手元のボタンで操作できる不思議な感覚。アニメとも絵本とも違う、全く新しい娯楽でした。
そんな私も大人になり、ゲームの画面もすっかり見慣れてしまった今日この頃。私は『MOTHER2 ギーグの逆襲』をクリアしました。
今作が私に与えてくれたのも、まさしく「冒険」でした。でも、その舞台はファンタジーの世界ではありません。自分たちの世界と地続きになっている、どこか懐かしく見知った世界。そんな世界を、一般家庭に住む一人の少年として渡り歩く。それがMOTHERの醍醐味です。
思えば、子どもにとっての冒険とは、ただ空想の世界に思いを馳せるだけではありません。知らない町に行く、電車に乗る……子どもにとっては、ただそれだけでも大冒険でした。
つまり、『MOTHER2』が描いた冒険は、ただの冒険ではないのです。自分がいる世界そのものが未知で溢れていたことを、思い出させてくれる作品だったのです。大人になった自分の心に深く響いたのも、それが理由なのかもしれません。
さて、今作の魅力を挙げていくとキリがありません。どこにでもいるような少年。ファンタジーではない、自分のいる世界と地続きになっていると感じられる世界観、ユーモア溢れるキャラクター。時に笑い、時に泣かされるストーリーなどなど。語ろうと思えばいくらでも語れるでしょう。
ただ、今作について語る人なんて山ほどいるわけで。
単に感想を書いただけだと、どうしてもありきたりになってしまう。
そこで、私は今作の「台詞」に注目することにしました。
ご存知の通り、今作のテキストはコピーライターの糸井重里さんが手掛けており、一つ一つが味わい深い仕上がりになっています。このnoteでは、数ある言葉の中でも、個人的にビビッ!ときたものを紹介します。
ちょっときゅうけい
もともと父子家庭で育ったと語る糸井さんのエッセンスを感じるのが、今作のゲーム性。時折、父親から電話がかかってきて、「休憩しない?」と言われます。
顔も姿も見えないけれど、いつも自分を見守ってくれている。今作が描く父親とのほどよい距離感は、糸井さんが思う理想の父親像を表しているのかもしれません。
キイイー!
ハエ一匹にここまで本気で怒る人はなかなかいないと思います(笑)
あえてもういちど
本当の意味で虫の息。
そんな状態で気遣われてしまうと、なんだか申し訳なくて。どうか安らかに。
ぎょうざ
私も好きです、ぎょうざ。ぎょうれつはきらい。
ただのフランク
見た目はワルい要素100%なフランクですが、この言葉ひとつで「そんなに悪い人じゃないのかも」と思ってしまう。単純なので。
そりゃ、見ず知らずの少年に負けたら自信を失いますわな。
ゲームにかんけいあるとおもわれるとこまるんで
ゲームでいろんな人に話を聞く大切さを教えてくれる女性。
自身の話はゲームのストーリーに関係ないとわざわざ教えてくれる人、初めて見ました。
ジャン!!
期待させちゃってもうっ!
くせもの!
情けない!
でも、私もきっとこうなる。
てんごくにいくな!
優しい人ががんばって悪口を言おうとするその姿。ほんわかしちゃいますね。
しあわせをおみやげに
でもねえ、しあわせでお腹はふくらまないのよ。
オレナンカドーセ
これは台詞ではないですが。
モンスターの名前、そしてこのビジュアルを見てください。センスの塊だと思いません?
あんしんホイホイ
あんしんホイホイになってめざせ、ギーグバイバイ。
ガチャガチャピーピー
アブラカタブラチチンプイプイ
しりめつれつ
逆にね? 逆に。
わしはかんばんじゃないぞ
街の名前を教えてくれるおじさんが、最後に付け加えた一言。
『MOTHER』を象徴する台詞の一つだと思います。
あたまツルリン
これを見た時、うちの3姉妹でスーちゃんが「ハゲつるピッカ」と言っていたのを思い出しました。親戚かな。
わかりましぇーん
私も疲れた時はこんな感じです。思考はゴミ箱にあります。
こころがはりさけそう
こんなに頭よしよしをしてあげたくなる台詞はなかなかない。
さえずり
実家にいるといつも聞こえるふくろうの声、みたいな。
誰にでもありますよね、そういうの。
むつかしいこと
ぼくも たまには かんがえてみようかしら。
おわり
本当はまだまだあるんですけど、キリがなかったり、スクショを忘れたりしているので、ここまで。
『MOTHER2』、いいですよ。なんだか笑えて、じーんときって、最後はしっかりグッとくる。
初代や3をクリアしたら、また似たようなnoteを書こうかなと思います。ではでは。
おまけ
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