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音楽は会話

 先日の新宿ピットインでの阿部大輔バンドおかげさまで大成功でした。いつもは『脱力』を心がけて弾いている私もこのメンバーとのライブではかなり燃えたようで、翌日は全身に気持ちがいい疲労感。『阿部大輔のNew York Connection』まさに日本にいながらにニューヨークでやっていた時と同じような風を演奏中感じました。

 メンバーみんながお互いをちゃんと聞いていて、サポートし合い、ソリストを協力して盛り立ててあげる。簡単なことのようで意外と難しいのです。同じ方向を向いてショーを作り上げる仲間って本当に貴重ですよね。素晴らしいショーでした。
 
 私ももっと若かった頃は、自分がもっと前に出ないと!私は走っていないか、私は音程が悪くないか、私は間違った音弾いていないか、など自分自分、自分のことばかり考えたプレイをしていました。自分の演奏ばかりに意識がいっていると人の演奏なんて聞いているはずがありません。ずっと独り言を言って他人を無視しているようなものです。無視をされた人はとても寂しい気持ちになっていたことでしょう。

 それにいつ気づけたかははっきりはわかりませんが、それは音楽を人と一緒に奏でていく上でかなり重要なことなんだと思います。

 今考えると演奏中に自分の心配事ばかり考えているなんて、一緒に演奏してくれているメンバーに失礼でした。さて、そんな自分のことを考えずに本番に挑むためにはどうしたらいいか。

 それは簡単。しっかり練習しておくこと。なんてタネも仕掛けもない答えなんでしょう(笑)当たり前のことですが、練習しておくことで技術をつけることはもちろん、もっと大事なのは『自信』をつけることだと私は思います。「もうこの前やっておいたもん!」ってなったメンタルは意外と強いものです。でもただ闇雲に楽器を鳴らすよりも、ちゃんと要点を抑えた練習が大事ではないかなと思います。例えば、音程が気になるなら音程をよくするような練習。私のようにどんな練習方が適切なのかわからない人は誰かのレッスンを取ること、または同じ楽器のミュージシャンにどんな練習をしているのか聞いてみることもいいかもしれません。私も実践していますが、みんな快く教えてくれるし、面白い答えが返ってくることもよくあります。何よりそんな話は楽しいものです。私はミュージシャンとしてキャリアを積んでいる今でも信頼するコーチを見つけてちょくちょくレッスンを受けています。これも自信がつく方法の一つでもあります。

 音楽はまさに会話。仲間と肩の力を抜いて演奏する時って本当に楽しいです。飲み会の席で自分のことばかり話す自己中心的な人や人の話を遮ったりして場の雰囲気を壊してしまう人、そんな人がいたらしらけてしまいますよね。音楽を奏でていても同じなのだと思います。しかもそれをお客さんの前で曝け出すわけですから。

 お互いの話に耳を傾けて、時に話を盛り上げたり、驚かせてみたり、笑いを取ったり、感動させたり。音を使ってそんな話できるって面白いですよね。音楽って奥が深いです。

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