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2022年4月 高松から直島へ

小豆島から高松へ高速艇で移動。高松の宿は港のすぐ前、ホテルクレメント高松。小豆島の様子はこちら。

クレメントはJR系列のホテル。

部屋からはJR高松駅が正面に見下ろせた。鉄ちゃんでなくても、なかなか興奮する眺め。

高松駅はどん詰まりの行き止まり駅。
かつては、列車を降りた乗客は正面の海に向かって歩き、宇高連絡船に乗り継いだ。

高松で本当は、悦凱陣と自然ワインの店、に行きたかった。が、誠に残念な事に月曜定休なり。その近くの割と評判が良い居酒屋美人亭へ行くことにした。念のため予約もしてある。琴電で2駅、瓦町へ。

高松築港駅も行き止まりの駅。
琴平行きは大勢乗車していた。次の各停に乗車した。

瓦町駅から歩いてほどなく、ビルの1階に目指す店はあった。

瀬戸内小魚料理、というキャッチに惹かれた。

18時半、入店時は、カウンターに1名が2席、奥のテーブルに2名のみだったが、30分もすると超満員となった。常連さんばかりみたい。切り盛りするのは女性がひとりだけ。けっこう大変そうだけど、手際よくさばいていた。生ビールと突き出し。アジ南蛮漬け、イカとタケノコの木の芽和え。なかなか美味しい。期待できそう。刺身盛合せを注文。運ばれたのは、シマアジ、サゴシ炙り、〆サバ、アカニシガイ。いやあ、めっちゃ旨いやんか。大当たりやわ、この店。

サゴシは関東近辺ではなかなかお目にかかれない。〆サバもほとんど生の締め方。

よし、日本酒をいただこう。せっかくなので香川の酒を。綾菊の國重。すっきり目、まずまず。

吟醸酒。

お次は、メゴチの天ぷら。小ぶりなメゴチがからっと揚げられて、これまた美味しい。嬉しいなあ。ただ、後から入ってきた客が、カウンターのお一人さん女性も隣の兄ちゃんと大声で話してるし、こちらのテーブルの奥のリーマン3人組はこれまた大声で盛り上がるし、ちょいとイヤな感じ。少しは遠慮しようよ、コロナ対策で。
煮魚は、ビングシ。セトダイだという。きゃあ旨そう。ほろほろと口の中でとろける感じ。出汁を吸ったお豆腐も旨い。燗酒をもらいましょ。

セトダイは瀬戸内のタモリの別名あり。

〆は焼き魚。刺身で食べたサゴシを焼いてもらったが、これも旨し。お料理はどれも本当に満足するレベル。お勘定もリーズナブル。
帰りはぶらぶら歩いて。高松はアーケードの商店街が沢山残っていて、元気に営業してる。

所々にイルミネーションも設えてあった。

翌朝、ホテルの朝食はマスク、手袋着用のビュッフェ形式。あれこれおかずをとっていただき、ここならではのきつねうどんも。

揚げはちょっと甘めにたいてある。

さあ、目の前の高松港から高速船で直島に向かう。明日からは瀬戸芸が開幕し、多くのお客さんが乗るのだろうが、前日となる本日はお客少なめ。でも、赤ちゃん連れ外国人カップルも複数、彼らは明日以降も滞在するのではないかな。

RED BIRD号がやってきた。

30分ほどで直島の宮浦港。港前のレンタサイクル屋さんで予約しておいた電動自転車2台を借りた。まずは、港の名物、カボチャとご対面。

ご存じ草間彌生の作品。別の場所にあった黄色いカボチャは台風で流されたまま。

さて、自転車でまずは地中美術館を目指す。坂道だが、電動なのでラクラク。道端には桜やツツジが咲いている。

眩しいほどに満開。

地中美術館入り口を通り過ぎて、大きな駐車場の隅っこの駐輪場に自転車を停めた。こちらの美術館は時間指定の事前完全予約制。予約して入場券もネットで支払い済み。受付で手続きして、花がいろいろ咲く池の縁を入口へ。

地中へ向かう感じがするなあ。

コンクリート建物は安藤忠雄設計。内部は撮影禁止なので、売店へ入る手前までしか写真は撮れない。

この美術館では見上げる青空があちこちで大きな役割を果たしている。

なかなか充実した展示内容だったが、モネの部屋だけ、なんでこういうセレクションなのかなあと思った。モネはフランス各地でゆかりの地を巡って作品もたくさん見てきたので、やや肩透かし。一通り観終えて、駐車場へ向かうとき、池をよく見たら、ハスの葉に桜が散って美しかった。

ハスの葉と散り桜。

さて、この後は特に決めていなかったが、無料バスが出ているので、ベネッセハウスミュージアムへ向かった。この周辺は、車だけでなく自転車も立入禁止。歩くか無料バスしか選択肢はない。道路脇にはまだ花がたくさん咲いている桜の木がいっぱい。ほどなくして到着、坂を少し登るとミュージアムだった。こちらも建物は安藤忠雄作品。

ベネッセハウスミュージアム。

こちらは一部作品を除いて、撮影OK。最初の作品はランダムに英単語が灯っていくもの。

100生きて死ね。○○○ AND DIE 、○○○ AND LIVEというフレーズがランダムに光る。

BFには、外へ出るスペースもあり、壁に杉本博司のタイムエクスポーズドという連作が架けられていた。壁の間から瀬戸内の青い海、印象的なスペースだった。

杉本博司作品。

同じフロアの奥には、天秘という丸い石の作品が展示され、石の上に寝て空を見るように、とあったのでやってみた。ヒンヤリした石の触感が忘れられない。

天秘、寝てみた。

十分楽しんで、地中美術館へ戻るバスの時間が近づいたので、坂を下ってバスを待った。お、瀬戸大橋が見えるぞ。

瀬戸大橋。

と、1台バスが来たが、停まらず坂の上へ行ってしまい、戻ってきたときにも停まってくれず、手を振っても無視された。えー、なんだあれ、と腹がたった。だってその後は1時間以上バスがないのだから。仕方ない、歩くかと歩き出した。すると、後ろからバスが1台追い越していった。今度も手を振ってみたが停まらず。あれが待っていたバスだったか。でも、停まってくれてもいいじゃない。実に不親切な対応。専用道路入口にいた守衛さんに、思わず愚痴ってしまった。バスには宿泊者専用バスもあって、停車場所など違うらしいが、そんなこと書いてなかったし、不親切には変わりない。
自転車で坂道を下って、本村の古民家カフェ、あいすなお。こちらの玄米定食をいただいた。玄米はもっちりしていて美味しい。おかずはフツー。

あいすなおセット1000円。汁は呉汁。

昼食後、本村の家プロジェクトのチケットを購入し、6ヵ所の作品を観て回った。まずは、石橋。襖絵や庭が見所。

不思議な作品。

次に向かったのは、はいしゃ。昔は本当に歯科医院だったそうだ。ここは中に入って笑ってしまった。

はいしゃ、外観。
奥の部屋へ行くと、上を見上げて初めて何があるのか分かる仕掛け。笑うしかない。
2階へ上がると、正面から。これは面白くも何ともない。
歯科医時代の窓口をそのまま残してある。

お次は、角屋。部屋の中一面の水。その底にデジタル数字が浮かぶ。

角屋。

そして、時間予約制の南寺。こちらは撮影禁止。ここは大昔、来たときに観た覚えがある。暗闇の中でしばらく時間が経つと、うっすらと見えてくるものがある。
護王神社には、クリスタルの階段。これも見覚えがある。が、その地下部分に入るのは初めて。へええ。細いトンネンルから出てくるときに、海が広がって見える。面白い。

護王神社のガラスの階段。ここだけなら、たぶんチケットがなくても観られる。
地下の細いトンネルをくぐると、石室の部分のクリスタル石段が水に繋がっているのが分かる。
で、帰り際は、海がワイドに広がっているかのように見える。

最後は碁会所、これで6つの家プロジェクト完了。
フランコイルというコーヒーを自家焙煎しているお店で一服。美味しいコーヒーがありがたい。炭酸ガスをふきこんだ嫌気性発酵を長時間させた豆らしい。

コロンビア サントゥアリオ農園のコーヒー豆。

さて、宮浦に戻り、レンタサイクルショップの裏にある、直島銭湯「I♥湯」。入浴しても良かったが、時間が合わず、外観だけ。

こういうのは素直に笑うのがいいと思う。

ちょっと早いが、自転車を返却した。

TVC直島レンタル。

港では、明日から特別開店する店や瀬戸芸案内所などの準備作業が慌ただしく行われていた。まもなく高速船がやってきた。

朝と同じRED 号。

高松港に戻り、空港行きのバスが出るまでの短時間に、プロントがやってるキッサカバという店で生ビールと簡単なおつまみを。開店直後でお客もいないのに、どういうわけか段取り悪く、オーダーも間違えるし、なかなか出てこないし、結局、モツ煮込みが出てくる前に、店を出て、ホテルで預けた荷物をピックアップし、空港行きバスに乗り込んだ。

プロントの店。


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