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もう二度と会えないと思ったら、国境を越えて連れて帰ってしまう

国内でも海外でも、観光地のお土産やさんってなんであんなに吸引力があるんでしょう。大した量は買わないのに、店内をひとしきりぜーんぶ回ってしまわないと気が済まないの。

定番のお菓子や名産品が大型書店みたいに平積みされているなかをすり抜けて、立ち止まるおもちゃコーナーが大好き。キーホルダーがくるくる回る筒型ラックのディスプレイを、とりあえずキィって言わせる。

子どもと旅する前からそうだったから、子どものためじゃない。
わたしが楽しいだけ。

旅先でこそ止せばいいのに、買ってしまうものがぬいぐるみ。
なぜか知らないけど国内よりも海外の旅先で心動くこと数回。

壁の棚からおんなじ顔で見つめてこられて、ここで出会わなかったらこの先も一生会わないかもと頭をよぎったら最後、スーツケースの空き容量をちょっとだけ計算したふりをしながらレジへ。いつもそんなパターンだよね。

我が家に連れて帰られた子たちをついでにご紹介。

モン・サン・ミシェルの売店で見つけたクマのぬいぐるみ。
それらしい結び方の腰紐の修道服姿に一目惚れ。

バルジャンさん

フランス出身だし、レ・ミゼラブルの司教を思い出しつつもわかりやすく、「バルジャン」と名付けられた。今は東京暮らし。

棚に詰まっていたキュートなサメはグアム出身。並んでいた兄弟とパーツの配置を比べられ、いちばん好みの顔をスーツケースに連れ込んだ。

サメさん

呼び名はそのまま「サメ」。ちょうどいい低反発で、顔をしわくちゃにされたりほぼ枕になったりしている。

旅の帰りの荷物は少しでも減らしたいのに、ここでさよならすればもう二度と会えない。そう思ったら、国境を越えて連れて帰ってしまう。

ECで買えるかもしれないよ。
だけど、連れて帰ると決めたことに意味があるの。


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