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コミュニティの不思議

コミュニティについてインタビューをさせていただきまして、それを第一弾として自分なりに整理してみました。コミュニティに関して自分自身が不思議に思っていることに対して、様々な角度で話していただき、めちゃくちゃ解像度が上がって楽しかったです。インタビューにご協力いただいたみなさま、ありがとうございます(引き続きインタビューにご協力頂く皆様、なにとぞよろしくお願いいたします🙇)

ご注意
今後のインタビュー結果によっては「ちょっと違うかも・・・」となる可能性もあります。また、この内容は「インタビューにご協力いただいた方の総意」ではありません。あくまでも現時点で倉林が解釈した内容ですのでご了承ください😊


コミュニティってなんだろう?

まず初めにコミュニティとは何でしょうか?Chat GPTに聞いてみます。

コミュニティは、共通の関心事や目標を持つ人々が集まり、相互に関わり合う社会的な集団を指します。これは地理的な場所に基づく地域社会だけでなく、共通の興味や価値観に基づくオンラインのコミュニティなど、さまざまな形態を取ります。コミュニティは、メンバー同士が情報やサポートを共有し合ったり、共同で活動したりする場として機能することがあります。また、コミュニティは相互依存的であり、メンバーがお互いに影響を与え合い、共同体を形成しています。

Chat GPTより

Chat GPTが集合知であることを踏まえると大きくハズレてはいないでしょうし、感覚的にもしっくりきます。ある論文ではコミュニティの重要な要素として「社会的相互作用」を挙げていました。「社会的」というのがやや曖昧ではありますが、「個人的」や「契約的」ではなく、「人と人との関係性や感情・文化的な要素で繋がっている」と言えそうです。

コミュニティは大なり小なり様々なものが存在します。身近なところですと地域の自治会、学校のPTA、特定テーマの勉強会、など多種多様ですね。こういったコミュニティは有志の運営メンバーがいて、コミュニティの運営や管理をしていることが多いと思います。(最近は、企業活動の一環としてコミュニティを運営することも多いと思いますが、ここでのコミュニティとは区別します。)
コミュニティの目的や活動内容も様々ですね。地域の活動(公共の利益のための活動)、趣味や学びを深めるための活動などがあり、人数規模も活動形態も様々です。

コミュニティってどうやって運営されているの?

ここで個人的な疑問が湧いてきます。

なぜコミュニティを運営するの?なんでそこまでやってくれるの?

コミュニティ活動に参加したことがある方なら分かっていただけるような気がしますが、初めて参加した時のことをぜひ思い出してみてください。

「初めまして〜」
「ようこそー、ぜひ楽しんでいってくださいね」
「この後懇親会あるけどいく?」
「また来月もおいでよ」

突然参加した私を受け入れてくれて、何の貢献もできなかったけど、またおいでよと言ってくれる。会場の設営、準備、色々大変だったんじゃないでしょうか?わたしお金も払ってないですけどいいんですか・・・?、そんな感想を持ったと思います。なぜそこまで良くしてくれるんすか???

注:今も同じように思うこともあるのですが最近は運営側になることも多く私自身はこの感覚が薄れつつあります。。。ですので、このあたりの新鮮な感覚をお持ちの方ぜひインタビューさせてください😅 

コミュニティ運営は「楽しさ」、以上!

コミュニティ運営をしている方、運営をしていた方に「なぜコミュニティ運営をしているのですか?大変じゃないですか?」という質問をぶつけてみました。その答えは

「楽しいから」。

ほぼ皆さんこれでした。

楽しいかどうかが一番大切、そしてその楽しい場を維持するためにコミュニティの運営をしている。コミュニティ活動は会社での仕事と違って失敗しても構わない。仕事のように明確な目的やリターンを設定しなくても友達と会える理由になる。どんな事が起きるか分からないけどワクワク感がある。

インタビュー内容の倉林まとめ

その楽しさの詳細は「友だちができて楽しい」「知り合いに会えて楽しい」「同じテーマで集まれるから楽しい」など様々ですが、「お金やモノといった直接的なリターン」を挙げている人がいなかったのは驚きでした。正確に言うと「直接的なリターンを得る活動と、コミュニティ活動を区別をしている」とのことでした。

テイカーをギバーに変えるのは「他者の関与」

コミュニティにとっての厄介者と言われる「テイカー」の存在についても聞いてみました。テイカーの捉え方、テイカーに対しての苦い思い出、などなど皆さん思うところがありそうでしたが、ここでも共通していたのは

テイカーは、コミュニティメンバーからの声がけでギバーに変えられる

ということです。

テイカーは、ずっとテイカーでいたいわけではなく、可能ならコミュニティに貢献したいと思っている。でも自信がなかったり、謙遜していたり、なかなか自分から言い出せない。だからコミュニティメンバーからの声がけによってコミュニティの運営に関わるギバーになってくれる。

インタビュー内容の倉林まとめ

私自身、テイカーはコミュニティにとって厄介な存在であり、抑制し排除すべき存在であると考えていました。(だってズルいじゃんw) しかしインタビューでは、テイカーを許容しテイカーをギバーに変えるということがコミュニティの活性化・持続性にもつながるのではないかという発見がありました。(もちろん「ずっとテイカー」の人もいるようですので、一概には言えないようです。。。)

コミュニティを捉えるポイントは「時間」?

前半で「企業活動の一環として運営されるコミュニティ」とは区別すると書きました。ここまで延べてきた「楽しさのためのコミュニティ」とは何が違うのでしょうか?インタビューの内容をベースに、倉林が考えているのは

「時間」

です。もう少し詳細に表現するなら「コミュニティにおける時間の捉え方」となります。

企業活動の一環として運営されるコミュニティでは、目的やリターンを計画します。計画するということは「いつまでに、なにを、どのぐらい」と言う形で明確に表現されるので、時間の捉え方が明確かつ短期間なのではないかと思います。

一方で、楽しさのためのコミュニティでは、目的やリターンを明確に計画はしておらず「楽しかったらOK、仕事につながったらラッキー」と言う感覚なので、時間の捉え方が曖昧かつ長期間なのではないかと思います。

「目的やリターンに対する時間の捉え方」でコミュニティを分類できそうですが、しかし「時間の捉え方」をコミュニティを整理する軸にするには曖昧すぎます。コミュニティという存在は同じように見えても、それをどのように捉えるか?認識論の話になってきそうです。この辺りはさらに探索を進めて理解を深めたいです。

ここから「価値交換」の手段を探求したい

「人と人とのやり取りは等価交換であるべき」と言う先入観を疑い、今回のインタビューをさせていただくことでコミュニティの解像度が上がってきました。今後は人と人のやり取りの手段である地域通貨や贈与なども下敷きにしながら価値交換について深めていきたいと思います。

おまけ

ちなみにこれは10年前の本ですが(10年前?!👀)、ギバー、テイカー、そしてマッチャーについてまとまっています。

「与える人」こそ成功する時代、っていうのは色々とツッコミどころがありますがw、それでも

  • ギバー:まず与える人

  • テイカー:与えるより多く受け取ろうとする人

  • マッチャー:与えるものと受け取るものをバランスしようとする人

と言う整理は分かりやすいですし、なるほどなと思って読みました。

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