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あなたはどこで生き、誰とどう暮らしたい?【燕市・白鳥みのりさん】

こんにちは。
くらす・はたらく編集室のハウルです。皆さんは、理想の暮らしや働き方はありますか?そして、その生活をおくるのに今何が必要ですか。いきなり聞かれても難しいですよね。ですが、いずれ直面する問題でもあるとおもいます。作られたレールを進むだけでいいのでしょうか。そんな人はあまりいないでしょう。自分でレールを作り、素材を選ばなければならないと思います。住む場所、働く場所、も大事な素材です。では他に大切なことはなんでしょうか。ぜひこのnoteを読んで見つけてみてください。

今回、私は燕三条に住む白鳥みのりさんにインタビューをしてきました。

白鳥みのりさんプロフィール
1994年三条市生まれ。普段は「玉川堂」社員。また、民間が運営する公共スペースとして「みんなの図書館ぶくぶく」の館長を務める。秋田県の大学に進学し、3年生のころにキプロスに留学する。

秋田の大学から東京に

ハウル:新潟で育って、秋田の大学に進学したんですね。大学生時代に経験してよかったことはなにかありますか?

留学生もたくさんいるような大学に進学した分、色々なことをやらせてもらえました。農業の手伝いだったりゲストハウスの手伝いだったり、そういう所で楽しいなと思うことがあって、やってみないとわかんないなと思いました。やってみて、行ってみる。
後はお祭りの手伝いをしてみたり、「外の人」ではなく「中の人」になってみる経験がいくつかあって、そういうちょっと楽しいなと思ったことが今につながっていたりします。

ハウル:その後就職はどうされたんですか?

まわりの友達が結構東京で就職するんですよね。まぁそういうものかなって思って。新卒の「タイミング」を逃して別のタイミングで東京に行くって言うのはあんまりないんじゃないかなっていうので、その時は良いかなと思ってやってみたんです。今振り返ると、無駄だったわけではないけれど、やっぱり自分に軸がない決め方というのは良くなかったですね。

偶然もどってきた地元

ハウル:地元に戻ってきたきっかけはなんですか?

実はあんまり「地元に戻ってきた」という自覚はないんですよね。大学時代に秋田でゲストハウスの手伝いをしていたことがあったんですけど、ある時そこに東京から来た人が、「白鳥さんの地元って燕三条だよね?燕三条って工場の祭典っていうイベントやってるんでしょ?良かったら案内してくれない??」と声をかけてくれて。就職先が決まり時間に余裕があった時だったので、じゃあ行くかと。自分も良く知らないのに案内をすることになって、そこで初めて玉川堂を知ったんですよね。

玉川堂:1枚の銅板を鎚で叩き起こして銅器を製作する「鎚起銅器」の伝統技術を二百年弱に渡って継承している老舗企業。

今まで、製品としてはよく知っていたけれど、作っている場所が紐づいなくて。工場の祭典で工房を実際に見て、古くて良い所だなあと思いました。
結局その1年後に新卒で入った会社を辞めることとなり、なにか引っ掛かりがあるところにするか、個人的にいいなと思ったところにするかと思い、玉川堂で働くことになりました。

ハウル:すごいですね、工場の祭典に行っていたことがつながったんですね。

私をささえる二つのもの

ハウル:今の生活を送るうえで、大切なものってなんですか?

なにか1つの大きいものが私の生活を支えている訳ではないなと思います。全てのものが最適とは言わないけど、まあまあ良いバランスで保ってくれている感じで。
ひとつはお金を貰うという仕事として、「玉川堂」という新潟県の伝統工芸品に携われていること。こういうものって、今の世の中からするとそんなありふれたものではないので、全然知らない人っていっぱいいるんですよね。そういう人たちがわざわざ燕の会社に見に来てくれる。興味をもってくれる。そういう人たちに良さを説明・宣伝していけるっていうのは嬉しいです。

一方で、燕の地域の界隈として暮らすものとして、ただご飯食べて、買い物して、寝て・・・というだけではなくて、消費者としてだけでなく、地域で暮らす主体として「生きられる実感」を与えてくれているのが「ぶくぶく」だなとおもっています。

ぶくぶくに居ると色んな人達が集まってきます。私自身もそこで初めて会う人も居るし、私が知らない人同士や知ってる人同士がぶくぶくで会って仲良くなってたりしてるのが嬉しいんです。そういう小さい実感の集合かなと思います。

大きいところでいったら「玉川堂」と「ぶくぶく」の2つがあるんですけど。それ以外だと、山登りが好きなので山登ったり、旅行もいったり。時間としては短いですけど、そういうものも大切です。

みんなの図書館ぶくぶく:  本棚を一つ借りて、自分が紹介したい本や好きな物を自由に置くことができる。「一箱本棚オーナー制度」を利用した民営の図書館

「ぶくぶく」instagramアカウント:https://www.instagram.com/buku2_tsubame/

活動を通して感じたことー理由を見つける力ー

くらす・はたらく編集室の活動と白鳥さんのインタビューを通して確信できたことが一つあります。
それは住む場所は別に新潟でなくてもいいということです。皆さんはなぜ新潟に居ますか?
生まれ、学校、仕事、タイミング、理由は人それぞれだと思います。
では、なぜ新潟に暮らしていますか?家族の存在、仕事の都合、恋人や友達といった大切な存在がいる。別にこれらは新潟じゃないと生まれないという訳ではないと思います。
本当に必要なのは理由を見つける力だと思います。
自分にとって大切な存在や場所、物が新潟にしかない。それが新潟で生きる理由であり、暮らす理由なのだと思います。

かいた人:ハウル
福島県出身の進学を機に新潟にきた大学1年生
大体バイトかダンス、ゲームをしている。
最近は自分がどんな仕事に就きたいかを模索している。

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