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転職を思いとどまって復職を選んだ理由について

休職をすると、元の職場に復職するか、思い切って転職するか迷うと思います。自分も迷いました。自分が傷ついた現場に戻るのはかなり勇気がいるので、それなら転職だ!と意気込む人もいるでしょう。

一方で、転職に踏み切れず、「やっぱり復職を選ぼう。でも、これでよかったかな…」と悩む人もいると思います。自分もそのひとりでした。

そんな悩みを抱える方に向けて、今回のnoteを書いてみます。転職エントリが多い中の、復職エントリです。

結論から書くと、僕が転職を思いとどまった理由は以下の3つ。

①転職エージェントに厳しいことを言われたから
②自分の強みを生かした転職ができそうになかったから
③もう一度復職にチャレンジして、ダメだったら転職しようと思ったから

ひとつずつ説明していきたいと思います。

その前に軽く自己紹介をしておきます。30代男性、教員です。メンタルダウンを経験して3年間休職しました。現在復職して3年目です。なお、2回の休職を経験しています。

①転職エージェントに厳しいことを言われたから

まず、復職してわずか1ヶ月で再休職に入ったとき、「もう今の仕事(教員)を続けていくのは無理だろう」と考えました。そこで転職サイトに登録し、転職エージェントと話をすることをやってみました。

会社につき、面談へ。自分の経緯を説明しました。転職エージェントの方はとても厳しい表情をしていました。

「休職した人は、転職の際、その理由を説明することになります」「正直、収入は大きく下がります。」「派遣から始めたほうがいいのでは?」「転職活動ではたくさん不採用になる経験をします。今のあなたに耐えられますか?」という趣旨のことを言われました。

元気だった頃に一度話をした別の方は、もっと前向きなことを言ってくれました。教育現場の労働環境に理解を示し「このような選択肢はどうですか?」と提示して頂いた経験があります。

そのときと比較した部分もあり、厳しいことを言われた自分はとても落ち込んで帰りました。特に「転職活動ではたくさんの不採用を経験します。今のあなたに耐えられますか?」が一番効きました。

当時はメンタルも不安定だったので、「まずは療養に専念したほうがいいのかな?」と考え、転職活動を見送ることにしました。

②自分の強みを生かした転職ができそうになかったから

教員になった当時、自分の強みはリーダーシップとマネジメントでした。大学の頃は部活動の部長を務め、50人以上の部員をまとめました。教師になってからも学級経営や部活動運営、成績を伸ばす授業などに力を入れてきました。

しかし、メンタルダウンをしてからはすっかり自信を無くしてしまいました。対人恐怖症のような感じになったのです。生徒の前に立つのが怖くなってしまい、転職の際も「営業や交渉が必要な仕事はダメだろうな…」と思いました。

転職エージェントに会う際に事前にいろいろ書くのですが、自己PR、やりたい仕事の欄に何を書いていいかわかりませんでした

営業がダメなら事務職か。でも、事務系の仕事はできるけど、得意な事ではないんだよな…強みを失った状態で転職活動ってやっていいんだろうか…

当時はかなり悩みました。でも復職して自信を取り戻した今考えてみると、焦って転職しなくてよかったです。強みを失ったわけではなく、自信を喪失していただけなので、立ち止まったことは正解だったと感じています。

③もう一度復職にチャレンジして、ダメだったら転職しようと思ったから

休職期間がまだ残っていたので、ギリギリまで休み、転職したいか考えました。正直積極的に転職したいと思えなかったので、復職に賭けることにしました。

入院で出会った医療スタッフに「くっぺさんは教員としての資質がないわけではない。辞めるのはもったいない」と言われていました。

繊細で、仕事を引き受けすぎたり、人からの評価を気にし過ぎたりすることが課題であって、仕事に適性がないわけではない。それは自分を見つめ直した中で出したひとつの答えでした。

復職しよう。ダメだったら転職しよう。そう決心するに至りました。

結果的にどうだったのか?

個人的には、復職を選んでよかったと思います。

復職1年目は相当しんどくて、また辞めそうになったのですが…2年目になるとしんどさも減り、仕事に慣れてきました。復職にもいいことがたくさんあると知れました。

例えば、

①収入があることで得られる安心感
②自分に居場所があると感じる所属感
③仕事を通して得られる貢献感
④家族を心配させていないという感覚

これらのメリットを享受していて、それは自信や自己肯定感に繋がっています。

今の自分は、5年後も再発せず、笑って働くことが目標です。しかし、この先、「やっぱり教員はやめよう…」と思う日がまた来るかもしれません。

ただ、そのときが来たら、今度は「攻めの転職」ができるかもしれない。自信を回復しているから。自分の強みを生かしてアピールができるかもしれない。そんな淡い期待を持っています。

人生どうなるかわからないけど、少なくともあのとき、焦って転職しなくてよかった。そう思っています。

僕の個人的な経験は以上になります。

復職するか、転職するか迷っている人の参考になれば幸いです。

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