第2回 仕事を休んだ直後の人へ

休む決断をされたのですね。勇気がいることだったでしょう。本当にお疲れ様でした。

ただ、仕事を休んでしまった直後って、混乱しますよね。自分は仕事を休めてホッとした気持ちと、周囲に迷惑をかけた罪悪感が入り交じっていた記憶があります。

身体が思うように動かない。以前好きだったものが楽しめない。そんな自分に落ち込む人もいるでしょう。今日はそんな人に向けて書いてみたいと思います。

結論を先に書くと「とにかく意志を持って休みましょう」となります。

あくまでいち経験者の素人の意見なので、その辺はご了承ください。

入院あるある:筋トレ始めがち

僕は入院を経験したのですが、そこでは「まず1ヶ月ひたすら休みましょう」と言われました。

3ヶ月で卒業するのですが、運動や陶芸などの作業療法は2ヶ月目から。復職に向けた準備は3ヶ月目からと決まっていました。

でも、入院したら急にたくさんの時間が与えられます。1日3食食事も運ばれてくるので家事をする必要もありません。

とにかく暇。そうすると次のような思考回路になります。

たくさん時間ができた→有意義に過ごそう→うつを治す努力をしよう→筋トレに取り組むぞ!!

実際にやってみると長く続きません。自分で決めたことがうまくいかなくて落ち込みました。

これ、僕だけじゃなく、他の多くの患者さんも通る道でした。焦ってるんですよね。

脳が疲れているという考え方がおすすめ

うつ=脳疲労という考え方があります。人は身体が疲れたら休みますよね。脳も同じです。

休職した人はたくさんの仕事でストレスがかかったので、脳がかなり疲れた状態です。だからまずは休める必要があります。

好きなことが楽しめないと悲しくなる人もいると思います。

でも、39℃の熱があって小説が読めるでしょうか。映画館に行って2時間座っていられるでしょうか。

無理だと思います。休職直後は脳疲労がMAXなので、似たような状態です。

運動も同様です。39℃の熱があるときに人は筋トレしません。アクエリ飲んで寝るはずです。

再び入院中の話。「うつなんて最短で治してやりますよ!」そう言ってテンションを上げていた若い男性にも出会いました。

周りのみんなは「わかるわ〜俺にもそんな時期あったわ〜」という感じで「まぁぼちぼち行こうね」と応じていました。

でも、結局彼はその後元気がなくなり、1ヶ月くらい寝込んでしまいました。

たくさん時間があるけどどうしたらいいの?

僕はたくさん寝ることにしました。生活リズムを整えることが大事と言われますが、最初はあんまり気にしないでいいと思います。

疲れを取ることが優先順位高いです。寝られるだけ寝ていいと割り切りました。

「でも、暇だと罪悪感で暗い気持ちになるよ~」という方へ。

僕は簡単なスマホゲームをしたり、ゆっくり数を数えたりしてやり過ごしていました。

YouTubeで癒やしの音楽を聴く、ストレッチをするなんかもおすすめです。ほとんど脳や身体に負担がかからないことをやるといいです。

「がんばらない気晴らし」のイメージ。

「でも、暇だと涙が出てしまうよ~」という方へ。泣きたいときは泣いていいんじゃないかな。

ただ、この時期はネガティブな感情に正面から取り組まないほうがいいです。

「あぁ、悲しいんだなぁ~」と観察して放っておくのがいいと思います。原因の分析とかは元気になってから。

ご家族の方へ。この時期は「まるで入院しているかのように過ごす」ができるとありがたいです。

家事ができなかったり、部屋にこもっていたりするパートナーが心配になるかと思います。

ただ、まずはしっかり休むことが大事なので、見守ってもらえたら助かります。

大変かと思いますが、回復してきたらできることが増えますので…

おわりに

今日のメッセージは「とにかく意志を持って休みましょう」でした。

最短で治そうと思うなら、回り道のようになる感じるかもしれないけど、休むことが大事です。後半に効いてきます。

復職に向けた努力は後からやればいい。

脳疲労が取れてくると、だんだんとやる気が戻ってきます。最初の1ヶ月は「39℃の熱が出ているんだ」くらいの気持ちで休んでみてください。

焦りや不安から何かを頑張りたくなる。でも、そこで「僕が今やることは休むことなんだ!」と冷静になれるといいです。

これ、言うのは簡単だけどめっちゃ難しいんで。できたら自分をたくさん褒めてあげてください!

僕の経験から伝えられることはこんな感じです。

次回は「休んでいるけど苦しい人へ」を書いてみます。

読んでいただきありがとうございました。

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