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メンタルダウンを経験して学んだ大切なこと

「くっぺさんの経験談をまとめて欲しいです。どんな学びがありましたか?参考にしたいです」というマシュマロをいただきました。回答をこちらのnoteで書いていきたいと思います。

軽く自己紹介すると、30代男性、教員です。メンタルダウンを経験して3年間休職しました。その後復職し、「5年後も笑って働いている」を目指しています。よろしくです。


メンタルダウンを経験して学んだこと第1位は

働きすぎなければよかった

です。これに尽きます。

以下、考えたことです。

3年間の休職、2年の復職、かれこれ5年以上メンタルクリニックに通っている。なんであんなに働きすぎてしまったのだろう。未だに後悔している。

復職を成功させるために試行錯誤したので、その中での学びもある。例えばリワークに通ったり、コーピングをたくさん用意したり、読書を通して自分の価値観を造り直したり。

休職・復職を経て人間的に成長できた部分もあると思う。

メンタルダウンは悪いことばかりではない。でもやっぱり、しないのが一番だ。

僕は完璧主義などうつになりやすい性格を持っていたし、職場もけっこうブラックだったので、メンタルダウンという結果は避けられないものだったかもしれない。でも、それにしても働きすぎた。

残業代は出ないのに進んで残業していたし、土日のどちらかはだいたい出勤をしていた。自分の働き方がおかしいことに気づこうともしなかった。いや、気づきたくなかった。

何度かツイートしたけど、僕の完璧主義の根底には「人にガッカリされたくない」という見捨てられ不安がある。「ダメなやつだ」と思われたくない。「あの先生じゃないほうがよかったね」と思われたくない。

だから頑張る。クオリティを下げられない。嫌われてもいいやと思えない。「定時までが自分の実力」と切ることができなかった。その結果、毎日残業をして息苦しくなった。

人生は基本的にトレードオフだ。何かに時間を費やした場合、他の何かを犠牲にすることになる。僕は人からの評価を気にして仕事に時間を費やし、家族と過ごす時間を犠牲にした。

周りの先生も似たような働き方をしていた。教師の仕事とはそういうものだと思っていた。

休職を機に人生を見つめなおして、考え方を改めた。

人生の優先順位は、自分の健康>家族の幸せ>仕事の順番である。

まずは自分を大切にして、心身の健康を整える。次に家族との時間を有意義なものにする。育児に必要なのは体力と心の余裕なので、ゆとりの確保は欠かせない。

その上で仕事を頑張る。仕事は基本的に定時を目指す。クオリティを下げてよいものは下げる。大事なものを見極め、そこは計画的に行う。

これは勇気がいることだったが、復職後、土曜日の勤務を求められたとき「すみません、できないです」と断ったことがある。

その日は雲ひとつない青空で、子どもと野球をした。ボールをバットで打ち、砂に書いたダイヤモンドを一周する子どもの笑顔を今でも覚えている。

これだ。この瞬間なのだ。この瞬間を大切にしたいのだ。

仕事中心、家族中心、みんなそれぞれあると思う。誰かが引き受けないといけない仕事を引き受ける、責任感の強い人もいるだろう。僕もそのタイプだった。

でも、仕事にノーと言って家族との時間を過ごしたとき、こんなにも豊かな時間を犠牲にしていたのだと実感した。


老後に必ず後悔する「NGな時間の過ごし方」ワースト2は次の通りらしいです。

第1位 周りに流されなければよかった
第2位 働きすぎなければよかった

人生の最後を迎える老人に聞き取りを行った結果、多くの人が後悔しているのがこの2つだそうで。

僕はメンタルダウンを経験して「働きすぎなければよかった」と本気で後悔しています。でも、老人と違い、まだ50年は生きられます。物語の続きを紡ぐことができます。

働きすぎない。まずは自分を大切に。そして家族との時間を大切に。

メンタルダウン後はある意味で、第2の人生のスタート。経験からの学びを生かし、働きすぎず、有意義なものにしたいです。

これを読んでいる人は、メンタルダウンする前の人、メンタルダウンしてしまった人、復職を目指す人、復職をがんばっている人など様々でしょう。

まだあなたが引き返せる位置にいるなら、どうか仕事をがんばりすぎず、自分を大切にしてほしい。大切な人との時間を大切にしてほしい。

人生は一度きりですから。

おわり。

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