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かりんの青空 ~間違ってる?~





 『エモい』この言葉が使用されるようになって、久しいなと思う。今では市民権を得たのか、巷のおばさま方(つまりは私みたいなアラフォー)も、どうやら日常会話で使っている。
 ウィキペディアには、Emotional(エモーショナル・感情的・情緒的なさま)の造語で、哀愁を帯びた様、感動した・グッときた、時に使うとあり。

 大好きなお笑い芸人、オズワルドの伊藤さんがラジオでよく使っている。ある日のラジオでは、相方の畠中さんが北海道函館市出身という事で、GLAYのコンサートに招待された、と二人は盛り上がっていた。
 コンサート後に楽屋挨拶へ行くと、バンドメンバーのHISASHIさん宅で打ち上げをすると言われ、なんと、そこに招かれたとのこと。

 GLAYとのトークで、メンバーが函館から東京に出てきたばかりの頃に、同郷のジュディマリのYUKIも同じライブハウスで歌い、交流があったとのこと。

伊藤「同じライブハウスに出てたのよ。ジュディマリのYUKIが。(GLAYもYUKIもいて)みんな顔見知りなのよ」

畠中「ああ、そうそう」

伊藤「その時の事をパーっと思い出しながら、TAKUROさんがボソッと、『あの頃は、みぃんなYUKIの事が、好きだったなぁ』って。もう・・・エモい!」


 というように、毎回、けっこうな頻度で聞く。
 テレビの「どっきりグランプリ」では、よく一般の方がどっきりにかかるけれど。私と同世代、または上のお姉さまが「もぉう、エモーい」と言っている。


 という事で、私も昔ながらの喫茶店に入った時、友人に使ってみた。
「ここ、エモいよね」
 いつも使っている風を装ってみたが、本当はドキドキした。
 調子にのって、たまに使うようになった。

 友人からも会話で聞く事があるけど。たまに、飲食店へ行った時に、隣の席に座った知らない方々の会話でも聴いたりする。

 あれ?今の「エモい」は、使い方間違えてない?と感じる瞬間がある。

 いや、私はその世代ど真ん中じゃないし、なんとも言えない。というか、自分がそう思うという事は、若い子からしたら、もっと心の中で「間違ってる」と笑えてるんじゃ?

 もしも、そうだとしたら。
どうか、どうか・・・許してあげてほしい!!

「必死だなぁ、おじさん」とか。
「おいおい、おばさん違うよ」とか。
 思っても、暖かい目で見てあげてほしい!

「もう、BTS最高。ジミンしか勝たん!」とか言って、目じりの皺やほうれい線を浮き彫りにしながら叫ぶ、年上の方々を見ても、どうか許してください!!
(私は、TWICEが好きです。ミナしか勝たん)

 その皺も、口元の線も、ここまで生きて来た証なんです。


 そうだ、若い頃は「お局様」によくいじめられた。
 くっそぉ!「お局様」に、「お」と「様」は必要ですかね?!
「つぼね」じゃ駄目なんですか?(涙)

 なんて、一人愚痴りながら生き抜いてきた。


 やっと自分が年上世代になっても、ずる賢い若い子からマウントを取られて右往左往した。
 え。上になっても、あるの?!

 先輩にされた嫌な事を、しないようにしていたら、逆に嫌な目に合うという、20代後半と30代。
 必死に生き抜いて、いつの間にかおばさんになった。


 錦鯉の長谷川さんの言葉を借りて、言いたい。


「みんな、いずれ、こうなるんだよ!!」



 にしても、GLAYとジュディマリ世代の私に、オズワルドのラジオでYUKIがもてもてだったなんてトークは、エモい!!



 あ、使い方、間違ってないですか?

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