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かりんの青空 ~災い転じて福となす。その保険金は入るか?!~

 
 あれは、今年の四月後半の事だった。 

 これでも女の私は、月に一度お腹が痛くなる。酷い時は頭痛がしたり、イライラしたり悲しくなったりする。

 ああ、いつものだなと感じ気にせずいたけど、やけに具合の悪さが尋常ではなかった。
 忍耐力だけは昔からあるが、この忍耐は久しぶりにレベルの高いものだった。

 仕事も午後三時に入ると変な冷や汗まで出る中、なんとか最後まで頑張り、帰宅した。 

 翌日、生理休暇をとることにした。
 すると、午後から急に熱が出始め、喉にも違和感が。

これは・・・これは・・・。
 
 もしや、コロナではないか?

 その日は土曜日ですでに午後のため、対応出来る病院は見つからなかった。
 何より、土日は熱が出た場合の外来は緊急のみと記載あり。高齢でもなければ持病もない、他の緊急の方を考えると行く気にはなれなかった。
 なにせ、当時のコロナ患者数は今の比ではなかった。
 
 夜になると更に熱が上がった。
 もうしんどくて、何も考えられない。ここ数日、出かけた場所は職場とスーパーのみで友人にも会っていない。明らかに職場でうつった気がする。

 これまで、いつ感染するかと警戒していたけれど、何とか逃れてこられたのに。とうとう、この日が来てしまった。悔しくて仕方がない。

 大人しく早めに生理休暇をとっていたら、先月に打ったばかりの2回目のワクチンが力を発揮して発症しなかったかも知れない!
 そんな思いが頭をぐるぐる回って、病気でしんどいのか、悔しくてしんどいのか訳が分からなかった。
 
 月曜になり、フラフラな状態で歩いて5分ほどの近所の病院まで、周りに迷惑のないよう完全装備で人通りの少ない道を選んで向かった。
 翌日、検査結果の電話が鳴った。

 陽性だった。
 
 やっぱりかぁ!
 
 発症してから10日の自宅待機。
 お仕事は時給制なので、翌日以降はお給料が発生しない。
 まいったなぁ。

 お金も痛いけど、喉も関節も痛かった。
 
 だが、意外にもコロナをきっかけに、私の中で絶対にただでは起き上がってはいけない。という闘争心が燃えてきた。

 いつまでも夢があると言いながら、書いているだけの日々。仕事も書くために契約社員と言いながら、内容を公に出す勇気もない。
 
 病が明けたら、動き出そう。
 
 待機期間は苦しみながらも過ぎた。怖かったのは、その後も喉の違和感が消えず、体調も完全ではなかったこと。
 新聞やテレビで後遺症に悩む方のインタビューを見ると恐怖心が襲ってくる。
 
 そこから、10日から20日過ぎるといつものように過ごせるようになったので、本当に安心しました。
 

 病も回復した。
 よぉし、こんな苦しく怖い思いをしたのだから、ここをきっかけに作品をどこかに載せる!
 
 前々から、noteアプリについては知っており、載せるとしたらここが良いなと夢見ていた。

 のんびり屋で面倒くさがりの私に珍しく、即行動にうつすことにした。
 いざ投稿の表示を押す瞬間、また不安になってきた。

 勇気を出して、投稿を押した。

 災い転じて福となす。
 こんなに楽しい日々が待っているとは。災いがなければ、今でも自分が見るだけだったに違いない!

 余談ですが、保険に加入していたため、自宅待機も対象となる保険金がしっかりと入りました!
 
 うーん、人生良い事づくめ!!

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