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起業、経営で「やらなきゃよかった」19のこと。

西粟倉村を追い出され、やむにやまれず起業し、政策金融公庫から1000万円借りてそれを半年で溶かし、一緒に起業したメンバーが全員辞め、コロナで事業が吹っ飛び、よくわかんなくなって自室に閉じこもって、本を書いたり、そこから外に出てフリースクールつくったり、会社をもう一個つくったり、VCつくったり、学校つくったりしながら、足掻いてきました。


今となっては、全部必要なことだったし、当時のネガティブなことも後のポジティブなことに繋がっていると心から思います。


思います、、、が!
それは僕の人生のとってはめちゃくちゃいいことである一方、これから起業したりする人にとってはなんの学びにもならないな、と。

だから、経営者7年目になったタイミングで、

「これはやらなきゃよかったなぁ〜」

ということを書き残しておきます。

先輩方から「それも必要なことなんだよ」って言われるだろうことも、未来の自分に「甘いなお前」って言われるだろうことも予想できるんですが、これおそらく今残しておかないと、より昇華されて「はは、世の中にやらなきゃよかったなんてことはないんだ」とかなってしまうのが目に見えてるので、未熟さ自体のログが大切だと思うに至りました。

ということで長くなりましたが、本文です。


1.中途半端な仕事をする

単価が安くて、「まぁこのくらいでいっか」という仕事をしたとき、たとえ相手方が喜んだとしても、ずっとモヤる。全力を出さない気持ち悪さってのがある。だったら、お金貰わずに完全にプロボノ的にやるか、金額を正当だと思うものまで上げるか、やらないか、にしたほうが気持ちいい。
中途半端な仕事はしない。


2.人を紹介する

「○○さんを紹介してほしい」って言われて、ま、望んでるからいっかくらいで紹介していたけど、いざ自分が紹介されたりするようになったときに、その紹介まじで邪魔。もちろん、ちゃんと配慮して、条件分岐もして、「こういうところは一緒にできるかもしれないですし、こういう場合は断ってもらっても全然僕の方は困りません」的に紹介された場合はいいけど、「紹介してっていってるので!」くらいだとまじでなんの意味もない吸い取られるだけの時間になる。

この事を反対から言うと、無条件に「この人いい人なんで、仲良くしてもらえたら!」と紹介できる人のありがたさよ。絶対に変なことにならないし、そういう人が変なことになったらそれはもう自分のせいだなぁって心から思える。そういう人、思った以上に少ない。マジで少ない。そういう人と知り合えるだけで起業してよかったって思える。
人の紹介はしない。


3.短期の回収をする

銀行貯金の残高が日に日に減っていく。とても不安。でもそんなときに大事な人との関係性を早々とお金に変換してしまうと、結局その人とかその会社とかとの関係性が微妙になる。やむを得ない場合もある。わかる。だけどその場合、長期の関係性が作りにくく、なんか次に会ったとき気持ち悪い。結局自分が納得いってないから。
失ったものは、そこの数百万とかじゃあどうしようもないくらいのものだと認識する。
短期の回収はしない。


4.能力で人を採用する

開発とか急遽大きい案件が来たときに、能力ベースで人を採用する。Missionへの共感度とかそういうのじゃないところで採用する。ろくなことにならない。他の良いメンバーから疲弊する。やらない。そういうのやらない。
能力で人を採用しない。


5.違和感を無視する

周りの人は「すごいすごい」っていうけど、なんか違和感がある。たとえば、店員さんにきつかったり、年下の人に横柄だったり、異性を見下す発言をしたり、なんかはっきりと「悪い」ってところまではいかないんだけど、気になる。でも、周りの人はいい人って言ってるしなぁ...。と違和感をそのままにして一緒に仕事したりしたら絶対失敗する。しかもなんか気持ち悪い失敗の仕方。学びにもなりにくい失敗というか。。

とても好きな友達が「はじめにあった違和感は、大きくなることはあってもなくなることはない」って言ってて、びっくりするくらい腑に落ちた。
違和感は無視しない。


6.交流会に参加する

周りの起業家や経営者が、交流会で大きなチャンスを掴んでるのを知って、いそいそと出向いていったんですが、これはあれです。向いてない。根本的に向いてない。

それでもノウハウまとめて参加することはありますが、普通に熱出ます。向いてないことに時間とエネルギーを使うと、向いてることできません。これは諦めです。でも諦めが悪いわけではないです。言い訳でもないです。多分。
交流会には参加しない。

参考👇


7.言いたいことを我慢する

僕も大人なので、その場に合わせた振る舞いがある程度できます。ここで今感じたことを伝えると、相手の気を損ねることはあるな、黙っておこう。そういうこともありました。でも、そこで言葉にならなかった思考は僕の中で沈殿します。そして腐ります。いやです。
だから、基本的に感じたことを伝えるようにしています。これは、無礼でもいいってことではなくて、伝え方も含めて、そこでできる最高のことをやるってだけです。伝え方も諦めてません。今この瞬間にそれが一番いいって思っているんだから、その結果がネガティブなものであっても、ちゃんと伝えるってのが大事。
言いたいことは我慢しない。



8.他人と比較する

三十も後半になってくると、まわりに超成功している人も増えてきます。すごいなー羨ましいなーそんなふうに思うこともしばしば。特に、自分が見てみたいって景色を見ている人(たとえば、初期投資した大学生がIPOしたーとかそういうたぐいのやつ)に対して羨ましさが強いです。
でもですね、そういう人にはそういう人の苦労があるって、とても良くわかりました。なんならちょっと悲しいです、その事実。
結局自分自身の心の動きと感覚を大事にしていくしかないんだろうなーって思います。
他人と比較しない。


9.全部自分でやる

経営者なんて究極の器用貧乏。人数少ない時なんて全部自分でやんなきゃだから、全部自分でやる。そうすると全部自分でやったほうが早くなる。さらにこだわりができてくるから、自分の作ったサービスや商品は自分が最後まで責任持ってやりたくなる。そうすると、増え続ける。いろんなことが全部自分の目の届く範囲でやりたくなる。もちろん会社の代表も、なにもかも。
そのこだわりを捨てたとき、「何を怖がってたんだろう」って思う。大切なものを常に手に持っていなければならないわけじゃないって当たり前のことに気がつく。
全部自分でやらない。


10.仕事を最優先にする

仕事の優先順位を1位にする。それは、自分のためにも家族のためにもメンバーのためにもクライアントのためにも当たり前のような気がしてた。だって、お金ないとさ、だってやりがいないとさ、だって夢がないとさ、と。

でもでもよくよく考えてみるとそんなことないですよね。3歳の子供の「一緒に遊ぼう」はその時その瞬間しかないわけです。そういうことが仕事以外にもたくさんあります。よく、「人生の多くの時間を使う仕事が楽しくないなんてだめだ」的なこといいますが、いや、じゃあ、時間減らそうぜ、と。減らしたらええやん。ほんとに仕事と心中するの?おもしろいのは認めるけど、それ以外のおもしろいことを見つける力がないだけじゃない?いつまで仕事を最優先しているの?
仕事を最優先にしない。


11.一貫性を持つ

ずっと同じことをやってる人はかっこいい。とてもすてき。憧れる。でもさ、人間なんて知らないことがだらけで、知ったら考えなんて変わるし、考えが変わったら行動も変わるし、行動が変わったら周りも変わるし、それが人生の妙だったり楽しさだったりするわけじゃん?
一貫性を持って生きていくって価値観を大事にしすぎるあまり、そんな妙や楽しさを捨てちゃうのはもったいない。もっとバラバラでいい。それに、あなたがやってるってだけで、そこの1点ですごく一貫性が勝手に生まれてるとも言えるよね。だから
一貫性は持たない。

12.かっこつける

かっこよくなりたい。それはすべての人が思うことかもしれない。だけど、作られた思想や言葉は、無意識レベルで嘘だってバレてる。見栄で車や腕時計買っても何も満たされない(好きなら全然いいし、むしろ幸せだと思う。僕も自転車が好き。GIOS超気にいってる)。
自然であること。これはチャレンジしないってことでもないし、大変じゃないってことでもない。ただ、本当に感じたことを、自分の言葉や態度でちゃんと伝える。そういうこと。
かっこつけない。


13.資本主義にハマる

資本主義って楽しい。いろんなものを「資本」として価値づけしなおし、それの最大化をゲームとして楽しむ。とても刺激的。アドレナリンを浴びまくる。だけど、それが全部じゃない。

「それって儲かるの?」
儲からなくてもいい。

「それってすごいの?」
すごくなくてもいい。

「それって意味あるの?」
意味なんてなくてもいい。

そういう資本主義とは別のところで自分の大切なものを大切にする。
それは資本主義を無視するとか、ポスト資本主義とかそういうことじゃなくて、資本主義以外のものも大事にしようぜってだけ。みんな無意識にはそう感じてるはず。それをそのままいってるだけ。
資本主義にハマらない。


14.予定を埋める

なんかやらないとって思う。自分が動けば動くだけ売上が伸びるし、逆に動かなければ動かないだけ銀行残高が減る。そうするとついつい予定をフルフルに入れたくなる。だって、そのほうが充実感もあるんだもん。
だけど、それはあくまで「処理」。大切なことだけど、それだけだとバランスが悪い。
すっごい暇になったからこそ手に入る物がたくさんあるって知りました。暇で焦るけど、暇であることを喜ぶ。ちゃんと暇をつくる。そういうこと。
予定を埋めない。



15.無駄をなくす

効率化はし続けると、今死んだほうがいんじゃない?ってなる。
無駄って大事。なんのためにやってるかわからないけどやりたいことをちゃんと自分に許す。まさにこの文章を書いてる僕のように。
無駄をなくさない。


16.ビジネス書だけ読む

明日役に立つ情報が書籍にはたくさん載ってます。とても勉強になる。だからビジネス書を読むことの優先順位が高まり続ける。すると何が起こるかというと「小説」が読めない。びっくりするくらいフィクションを受け付けなくなる。なんでなんでしょうねこれ。

僕にとって小説とかの物語ってやつは、自分以外の目から見た世界を見るとても優れた方法です。精神的に豊かになるとかそういうのがめちゃくちゃある前提で、それだけじゃなく、単にビジネスだけ考えてもとても役に立つ。「他人の靴を履く」ってときにこれ以上の方法はないなぁと。にもかかわらず読めなくなるんで、多分かなりヤバイし、先細りが見えてる。そういう時は、読めないな〜と諦めるんじゃなく、今の状況が超短期目線になってないかって問いかけるほうがいい。
ビジネス書だけを読まない。


17.ロジックで決める

ずっと勉強してきた人にとっては、ロジックがあってるかどうかってのはとても強い。強すぎるといってもいいかもしれません。だけど、いま時点持ってる情報で判断するようなことなんて、たいしたことありません。

やり始めなんて絶対情報不足で、良いロジックなんてたてられるわけがないんですよ。にもかかわらず、「ロジックが〜」と行動制限してたらうまくいくもんもうまくいきません。動きながら、情報増やしながら、決めていくしかないんです。(あともっというと原因→結果の関係に絶対全てものがあるって考えるの自体ちょっと誤ってるなぁと思ったりもします。これは長くなるので割愛)。
ロジックで決めない。


起業の理由も、皆さんわりとのーろじっく。



18.嫌な人とでも仕事をする

大いなる野望のためには、達成すべきMISSIONのためには、目の前の人を救うためには、嫌な人でも仕事をして、清濁併せ呑みながら進むしかない。
わかる、わかるんですよ。それにそれがかっこいいことも。ただですね、それちょっと甘えてません?自分に酔ってません?

そのMISSION達成のために、「いい人」とやればいいと思うんですよ。ほんとにそこまで動いて考えましたかね?僕は、本当に自分がやりたくて望む方向に向かってるなら、それを手伝ってくれるいい人は絶対にいると思っています。そしてそれは、上記のような嫌な人と一緒にやってしまっていると見逃しちゃったり、軽んじちゃったりして、仲間になってなかったり。

「MISSIONを達成するか、嫌な人でも一緒にやるか?」
みたいな問いの建て方は完全に誤りです。

「MISSIONを達成しながら、いい人と一緒にやる」
を目指せばいいだけです。

嫌な人とは仕事をしない。



19.今を犠牲にする

輝かしい未来のために、今は我慢だ。
そう思えるからこそ頑張れることがあるのは知ってます。だから必ずしもそれが悪いわけじゃありません。だけど、実は今、この瞬間、欲しくてたまらない輝かしい未来よりも大切なものが手に入ってるんです。それは一緒に走ってくれる仲間かもしれないし、手を差し伸べてくれてた先輩かもしれない。それが何かはあなた自身が知ってます。それを忘れない。今、楽しむ。
未来のために、今を犠牲にしない。




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