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輝くような茶が淹れてぇ

ここ最近急にアニメ「ハイキュー!」にどっぷりはまりました。
「ハイキュー!」とは→(アニメ公式サイト
バレーボール青春もの、と言えば分かりよいか。
オットが先にはまり、今年の春ごろから録画して繰り返し見てるのを冷めた目で眺めてたのだが、つい先日横で見ながら
あっ!あの伏線がここでこうなるのか・・・・
あのときの練習で得たあれが、ここでこう爆発するのか・・・
すげえ・・・
という展開に一気に引き込まれた。

主人公は日向翔陽。烏野高校 1年ミドルブロッカー。
身長は164.2cmしかないのに最高到達地点は333cm、驚異の身体能力と跳躍力、そしてもう無理だ、の、その先の一歩を踏み出せる勝利への執念を持っている。
小学生の頃、低身長なのに驚異の跳躍で活躍する烏野高校バレー部の「小さな巨人」を春高バレーで見て以来、「もっと高く!」と飛びまくっている。

息子が高校生というのものあり、登場人物たちがもう全員いとしい。
「ええ子やねぇ〜」を連発しながら見ている。泣いたりする。
そして彼らの親は一切登場しない(兄弟姉妹は出てくるけど)。
どうやったらあんなメンタルの翔陽くんを育てられたのか、ご両親にインタビューしたいくらいだ。

いけないと知りながらウィキ先生であらすじをつい見てしまい彼らの行末をほんのり知ってしまう。ああ愚行。
「週刊少年ジャンプ」での連載は終了し、単行本も45巻で完結している。
五百円玉45枚貯金を始めた。ぜったい大人買いして片っ端から読むんだ。

かれらの跳躍を、かれらの汗を、かれらの絶叫を、かれらの爆笑を、
見てるとこちらの脳神経細胞ミラーニューロンが反応して一緒に手に汗を握っている。ぜんぜん運動したことないのに絶壁のブロックの上からスパイクを打ちこんでいるのだ。

高校生の自分は帰宅部でした。
帰りに甘党の店で鍋焼きうどんを食べながらくだらない話をして時間をつぶした青春でした。長くてだるくて退屈な3年間だった。
彼らみたいに命を燃やすこともなく青春は終わり人生は秋から冬へ。

あんなふうに、魂の命じるままに、夢中になることって何?

乾燥してかさかさの心に問いかけてみた。
そんなのありましたっけ?
そんなの蓋してずっと見ないようにしてきたんじゃなかったっけ。

ハイキュー!の刺激で心がぶるぶるして、沈殿してた昔の記憶がゆらゆら立ちのぼってきた。
それはずいぶん昔に見た夢だ。寝床で見た夢ね。

どこかのカフェだろうか、オープンスペースの木漏れ日の客席に斉藤和義が来た。(十数年来のファン)
ああ、夢じゃなかろうか
と思いながら、斉藤くんにお茶を淹れた。
彼はコーヒーが好きで、お茶は特に好きでも嫌いでもないだろうし、説明は簡単に、こちらで選んだ茶を淹れた。
ずっと好きだった思いはしまって、ただお茶を何煎か淹れ、退出した。

そしたら木陰でそれを見ていたK先生(お茶の淹れ方を習いに通っていた東京の先生)が
「あなた、とってもよかったですよ・・・
 茶水がキラキラしていました・・・」
とほめてくださったのだ。

うれしかったなぁ。
勝手にほめてもらってすみませんK先生。

茶が、キラキラしていた。
そう、たぶん相当キラキラさせました。もうありったけキラキラ。

ああ、キラキラした茶が淹れたいなぁ。
美味しいとか、いい香りとか、そんなの軽く超えた、輝くような茶。
それはたぶん、誰かのために淹れた茶なんだろうな。自分が飲むんじゃなくて。目の前の誰かに、淹れたいなぁ、そんなお茶。

ハイキュー!の日向くんはほんとにポジティブで、だんだんドラゴンボールの孫悟空に見えてきた。
オラ、もっと強ぇやつと戦いてぇ!
そうだよね
もっと輝くようなお茶が淹れてぇ!
よくわかんないけど、単純でシンプルで心から望んでること。

この年末年始はハイキュー!一気読みしながら、来年の輝くお茶に思いを馳せて過ごそうと思う。


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