あをによし 大和にもある 郡山 【大和郡山】奈良の城下町
奈良には、地名、駅名に大和で始まるところがいくつかあります。
その一つが、『大和郡山』
関東の人間からすると、郡山というと福島県というイメージが強いです。
ここ『大和郡山』は奈良では珍しい城下町。
そんな大和郡山、奈良に住んで2年が過ぎますが、
いつもは近鉄線でお城の横を通りすぎ、桜が綺麗だなぁとか
新緑がきれいだなぁぐらいでした。
あと、ワタシのメインバンクである三井住友銀行のATMがある
(奈良では数少ない)ので、駅前までは来たりしていました。
あと、郡山イオンに行くのにバス待ちぐらいの場所かな。
ただ、最近何か気になって。。
以前、機織り仲間の方から紺屋さんの話で出たのが大和郡山。
藍染専門の染色屋さんがあると。
そこで今回訪れてみることにしました。
近鉄大和郡山駅からバスターミナルを過ぎ、アスモ郡山を曲がると
すぐ街並みが変わります。
金魚の旗、飾りやら。。
紺屋川が流れる紺屋町(染色屋さんが集まっていた町)にあるのが、
箱本館「紺屋」
江戸時代から1990年代中頃まで続いていた、藍染商、岡野家の建物。
現存する町屋では、市内最古の建物とのこと。
1999年に廃業後は市が買取、箱本館「紺屋」として運営。
中は箱本十三町の関連資料や、金魚関連の美術工芸品などを展示しています。
もちろん染物屋さんらしい、藍染の糸たちも。
こんな糸たちを見ているだけで、ゾクゾク?!ワクワクします(笑)
母屋?の奥にある、藍染体験工房。
ここに興味がありまして、やってきた次第です。
昨年織り上げた麻の一部を、藍染めしたいと考えてまして。。
ただ、伺ったら、持ち込みの染めはやっていないとのことでした。
残念。
なので、こちらで用意されているハンカチやストールなどでの体験のみ。
次回、ぜひ体験させていただきたいと思います。
この鮮やかなブルー、使い込むほどに味が出る藍の色合いが大好きです!
これは一度勉強せねば、と常々思って入るのですが、
なかなか体験できる場所や環境がないことを言い訳に、できずにいました。
こんないい場所があるので、まずは体験からしてみましょう。
目的の紺屋さん見学を終え、さてどうしよう。。
とりあえず、箱本十三町をちょっとぶらぶら。
昔ながらの町屋街を歩いていると、あちこちに寺社仏閣が。
目があってお邪魔したのが『薬園八幡神社』
もっと詳しい由緒は、神社でいただいた「薬園八幡神社略記」にありますが、
とにかく創建は奈良時代という古い神社でございます。
静かに、厳かに佇む社にお参りできました。
薬園八幡神社を出ると、すぐ外堀緑地公園という
とてもきれいに整備された遊歩道が。
郡山城の外堀がこんなところまで?まぁすごい!
公園を通り抜け、また箱本町屋街へ。
南北に通る、茶町、雑穀町、奈良町、蘭町を過ぎ大通りに出て
火見櫓を西へ行くと、『やまと郡山城ホール』でました。
そこで一休みしながら、城下町巡りマップで復習。
ここまで地図を見ず適当に歩いていたのを、改めて確認すると
なるほどこういうところだったのね!と。
そのマップで気になった老舗和菓子屋さんを目指すことに。
柳町にある『菊屋』さん。
創業400余年の秀長公の茶会に菓子を献上したという老舗中の老舗。
現当主は26代目とのこと。
御城之口餅が有名。
ということで大好きな和菓子を入手。
菊屋さんから、柳町を一丁目から四丁目まで歩き
金魚と古い町屋建築を堪能しました。
商店街では、多くのお店の店先に金魚の水槽があり
町全体で、金魚を盛り上げているのがわかる。
ということで、紺屋さん目的の大和郡山だったのですが
結果、箱本十三町をぐるっと巡った城下町散歩になりました。
奈良というと、やはり古い都(奈良時代などの)や古墳の印象が強いので
ついその後の時代のイメージが湧きません。
しかし、もちろん戦国時代も、江戸時代もあったわけでして
その時代時代の歴史が刻まれた土地がある。
そんな時代の歴史が残り、またその保存に力を入れた大和郡山。
古墳やその時代の遺跡と違って、確かな記録が残り
またその時代から続くお店や建物が現存し、
想像でなく実感できるのは面白い。
ちょっと新鮮な奈良の一面を学べました。
家に戻り、菊屋さんで購入した、名物、御城之口餅で一服。
ほっ。
いただいたサポートは古道活動に使わせていただき、歩いた記録をお伝えしたいと思っております。よろしければよろしくお願いいたします。