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週末20210619&20(沼津&奈良)

・沼津倶楽部 松岩亭
この週末は、沼津倶楽部の中にあり、文化財になっている数寄屋造りのお屋敷「松岩亭」を見学。贅を尽くすというのはこういうことではないかと思うほど細部にこだわり、思いつく全てを建物の隅々に実現している感じ。圧巻だったのは、お母様のお部屋で、6畳一間に、書斎も水屋も仏間も床の間もあって、天井が3種類のデザインで、小さな窓は障子を開けると丸窓になっていたり、大きな窓からは庭が一望でき、もう一方の窓には全て飾り手すりがついていて、まるで2階から外を眺めているような気持ちになれる。究極のワンルームとはこれではないかと思う凝り様。
窓の作りが絶妙で、和式でありながら、アールヌーボーな感じもある昭和の部屋は、かつて日本国憲法の草案について議論された場所でもあるとのこと。部屋のソファに座って、憲法の序文を読んでみた。第二次世界大戦後の強い平和への決意を感じる文章だと改めて思った。。
建築が好きな人にとっては、最高に楽しめるお屋敷です。お屋敷の隅々を眺めていたら、あっという間に2時間が経っていた・・。

・日曜日の夜は、奈良を題材にした勉強会
奈良の仲間の皆さんに、奈良の歴史を題材に文明的な転換点の今、どうやって未来を考えるかについて、私見をお話しさせていただいた。今まで話したことのないテーマだったけれど、奈良に縁のある方々に聞いていただき、さまざまな角度からご意見をいただき、すごく勉強になったし、何よりも心が目覚めた感じがします。ダボス会議で世界のリーダーと直接会う機会を得たときに感じたのは、トップリーダーは視野の広さ・長さ・深さが違うということでしたが、奈良って、そこで生活していると、2000年近く前のものが其処ここに自然にあって、視野の広さと長さが知らず知らずのうちに身につく場所なのかもしれないと思いました。2000年前から今に至るまでの奈良を振り返ると、これから私たちが作るべき新しい資本主義が形作られる様なそんな気がしてきました。

土曜日は沼津で建物を通じて100年ほど前を振り返り、日曜日は奈良の1300年前の歴史を振り返り、やっぱり未来を知るには、過去を知るべきだと改めて思った次第。過去は古い昔の時代遅れのものではなく、そこにはものすごい知恵と技術がある。先達に感謝し、未来へ繋ぐ、生きていることの意味を考えた・・。

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