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ヤマガラに学ぶ:先人は速やかに去る

コロナ禍を機に、東京と山梨の二拠点生活を始めて3年。平日は東京で、週末は山梨という生活は、少し慌ただしい気もするけど、自然に囲まれた山梨での週末は、捨てがたい。

山梨の家のテラスには、野鳥がやってくる。この3年間で少し野鳥たちのライフサイクルが見えてきた。最も頻繁にやってくるのは、ヤマガラ。漢字では、山雀と書くくらいで、山の中にいるスズメ的存在で、人懐っこい。


毎朝テラスに、ひまわりの種を置いておくのだが、置いていないと催促にやってくる。窓を叩いたり、窓の外でジージーと鳴いたり。私の手からも餌を取っていくほどの親近感を示してくれて、なんだか家族になった気持ちになる。

そんなヤマガラだが、毎年7月ごろになると子連れでやってくる。子供が1羽の場合もあれば、2羽、3羽連れてくる時もある。ほとんどのヤマガラは見分けがつかないけれど、時々、羽の模様が他とは違っていて識別できるヤマガラもいる。2年前に来ていたちょっと変わった模様のヤマガラは、際立って人懐っこくて、テラス以外の窓からもウチの夫が見えたら、窓に近づいてきて挨拶をするほどだった。そのヤマガラがやはり7月ごろ、子供を連れてきて、せっせと子供たちに餌を与えていた。

餌をもらう子供は、まだ羽の色がモノトーン

でも、親鳥も結構厳しくて、あるタイミングから、子供がどんなにそばで泣き喚いても餌をあげなくなる。鳴く子供を他所目に、自分だけ餌を食べ続ける。そのうちに仕方がなく(?)、子供も自分でひまわりの種を取りに来るようになる。

8月に入ると、テラスにやってくるヤマガラのほとんどが、羽の色がモノトーンの子供ばかりになる。身なりはまだ子供だけど、親から自立して、自分で餌を取るようになって、一人で水浴びもできるようになる。

水浴びも怖がらずにできるようになりました


そこで、ハッとした。親鳥たちはどこへ?
子供を連れてきていたちょっと変わった模様のヤマガラも来なくなった。子供達が独り立ちしたら、さっと姿を消してしまう親鳥たち。ネットでググるとヤマガラの寿命は10年と書かれているし、きっとどこか場所を変えて生きてるんだと思うけど、毎年、子育てをしては去っていく親たちを見ていると、自然の厳しさを知ると同時に、人間も、組織に若い社員が入ってきたら、速やかにポジションを譲り、自らは新たな挑戦をし続けないといけないのではないか・・とふと考えてしまいました。。


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