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中国の大学院生たちがスタバをやめてお白湯を飲むのを見て、日本語教師の仕事に不安を感じたお話

わたしのお仕事は日本語教師です。

でも、日本で日本語教師をしたことがないので、自分はきっと日本語教師としてはいびつな存在なのだろうと思います。今まで、担当した学習者はすべて中国人です。また使ったことがある教科書も「みんなの日本語」「まるごと」「いろどり」だけです。

2019年に日本語教育能力検定試験に準備不足のまま望み、当然不合格。それ以降は日本に帰ってませんので、受験もできてません。ただ、大学で日本語教育関連の授業を受け、教育実習も受けていますので、完全に無資格というわけでもありません。

わたしの妻さまも日本語教師をしています。彼女も日本語教師の資格はありませんが、小学校の教員免許を持っていますので、中国では私よりも就職に強い状況です。

さて、中国では進学塾や、それに伴う外国語スクールに規制があります。わかりやすく言うと、学校で学ぶことのできる内容を、放課後や週末に塾などで学ぶことは許されていません。

それで、弊社のような外国語スクールも影響を受けています。以前は日本語能力試験対策という名目で学生を集めることができましたが、高考(中国の大学入試試験)で日本語を選ぶ高校生がいるために、カリキュラムを変更せざるを得なくなってます。

今は、完全に趣味の日本語に特化したカリキュラムになり、そうなるとガチで日本語を学びたい勢は来なくなります。富裕層の親が、子どもの将来のためにと考えて授業を申し込むことはありますが、所詮趣味のレベル。毎週1時間程度のお勉強ですので、ビジネスとしては効率が悪いです。

さらに、急激に悪化している経済状況の影響をもろに受けています。とにかくお金がないのか、以前のようにバンバン消費するという人が減っています。

わたしは大学院で授業をしています。学生たちは有名大学を卒業した優秀な人ばかりです。身なりもキチンとしており、苦学生のような人に会ったことがありません。

去年まで、彼らはスタバで飲み物を購入し、休みがあれば旅行に出かけ、美味しいものがあると聞けば出かけていってSNSにアップするという暮らしをしていました。

しかし、今年度の学生のほとんどは水筒を持ち歩き、お白湯を飲みます。昨日の授業で、時間があったら何をしますか?という質問がありました。ほぼ全員がスマホで本を読む、もしくは動画を見ると答えました。

旅行にいったり、美味しいものを食べに行ったりしないのと聞くと、浪費しないように努力していると言います。そして、学内のどのレストランが美味しいかと教えてくれました。これは今までにない反応です。

加えて、わたしがいつも利用していた、学内のスタバも営業時間が短くなる始末。恐らく利用者がどんどん減っているのでしょう。

こういう状況ですので、自分たちの仕事がいつまで続くのかわかりません。きっと中国の富裕層は師弟を日本ではなく、イギリスやドイツ、アメリカやカナダに留学させます。

今まで、欧米は無理でも日本ならという家庭の子どもたちが、日本へ留学していた印象があります。そういう人たちが日本も無理となった場合に、中国における日本語教育ビジネスも転換するのでしょう。

ちなみに弊社は、中国各地の高校に日本語教師を派遣する仕事をしていますので、すぐに息切れすることはないと思います。とはいえ、中国現地採用の日本人教師であるわたしたちを会社がいつまで必要とするかもわかりません。

また、噂では日本の日本語教師界隈、求人も多く可能性もありそうですが、すでに申し上げたとおり、わたしはきっと似非日本語教師と見なされて受け入れてもらえないような気もします。

それでオンラインで日本語を教えるとか、また以前行っていた翻訳の仕事を再開するとか、いろいろ手を打っておかないと、突然の手詰まりになりかねないなと思ったりもしてます。

ただ、仕事をするにしてもビザの問題もあるし・・・どうしよってことで、最近、筋トレしてます。健康は大事ですし、オンラインにしろ対面にしろ、見苦しくないことって大事だと思います。見た目が9割みたいな心を打ち砕くような本もあるくらいですしね。

読んだことないけど。
読んでみたほうがいいかな・・・

今日も最後まで読んでくれてありがとう。また明日。

ぜひぜひ、サポートをお願いします。現在日本円での収入がなく、いただいたものは日本語教材や資料の購入にあてます。本当にありがとうございます。