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アッチョンブリケを身にまとう

GUでブラックジャックとのコラボTシャツが発売されたのは昨年の6月。

私は私の子ども(第1子)にTシャツを購入した。

こんなやつ。

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「アッチョンブリケ!」とは登場人物のピノコがよく言うセリフだ。

何か思わぬことが起きると、ピノコはアッチョンブリケを連発して、訪れてしまった困難たちを、愛する先生と共に乗り越えていく。

子どもはこのTシャツを気に入ったようで、夏休み中はアッチョンブリケTシャツを着ている姿をよく見かけた。

私たち親子の間には共通して読んでいるマンガがいくつもある。
その中で思い出に残っているのは手塚治虫先生の「ブラックジャック」だ。

私が一番思い出に残っているのは「ブラックジャックで名シーンと言えば?」と聞かれれば、どの方も多くあげているこのシーンだ。

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人間が生きものの生き死にを自由にしようなんておこがましいとは思わんかね・・・・

「ときには真珠のように」という回で、ブラックジャックは恩師の本間先生と再会する。本間先生はブラックジャックに手術中のミスを告白し、謝罪する。その話が言い終わるやいなや先生は状態が急変してしまい、病院へ搬送されたが、ブラックジャックの手術をもってしても命を途絶えさせてしまう。上記のセリフは最後のシーンで登場している。

多くの医師は「人の生き死にを自由にしよう」と思って働いている訳ではないと思うが、最近の医療技術の進歩は大変めまぐるしいものがあり、どうにか自由にできる部分は昔より増えてきているのであろう。

患者からの期待、目の前の人を助けたい気持ち、医療技術への信頼、医師としてプライドが、多くの医師達の推進力となるのは事実だが、時には盲目的な方向へ走ってしまい、大事な根幹となる部分を忘れてしまうこともあるのかもしれない。

ブラックジャックを読んでいると、読者をひきつけるどんでん返しのストーリー、怪しくも強い魅力的なキャラクターもさることながら、医療の前の人間としての大事な「核」の部分を描いてくれているような気がする。医療の根幹に立ち返る時に、「ブラックジャック」は今後も時代が変わっていってもいつまでも普遍的な要素を散りばめていると思う。

こんな難しいヒューマニズム的要素たっぷりのマンガを第1子は保育園の時から愛読していた。「ドラえもん」と「ブラックジャック」が愛読書で「アンパンマン」や「ディズニー」も好きという、バランスもめちゃくちゃで、偏った好みを炸裂していたが「本人が好きならいいだろう」という放任主義な両親によってその後も自由に読書を続けていた。

そんな第1子は今でもブラックジャックが好きだそうだ。繰り返し読むことで年齢を重ねて理解できる部分が増えてきたからだと思う。私が青春時代に買ったマンガ本は今、子どもの本棚に並んでいる。今後も親子で一緒に繰り返し読んでいきたいと思っている。

※火の鳥を意外と読んでいないので、これを機に購入してみようかなと思っています。

※「死者との対話」という話があり、医学生の解剖実習のシーンがあるが、これを読むと自分が行かせて頂いた解剖実習(作業療法士も学生時代はそのような機会があったのです。今もあるのかな・・)の思い出がふっと蘇り、何とも言えない気分になります。


今回はこの企画に参加しました。

ぎりぎり間にあったかな?

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