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手に汗握るとはこのことか

※この回は、出産についてのお話です


出産前日。

わたしは怯えていた。
出産にではなく、前準備の処置にだ。

子宮口を広げるためのバルーン処置と
無痛分娩のための麻酔管の処置。

入院する1週間前からそのことを思い浮かべる度に
吐きそうなほど怖くなって
必死でイケメンを漁って気を紛らした。(🥺?)

そして、いざ、処置の時間。

手に汗握るとはこのことか
というくらい手と足裏からの汗が止まらなかった。

タオルケットを握っていたのが幸いだった。

背中をぐぐぐっと丸めて
人生で一番怖かったことを考えた。

娘が熱性痙攣で意識を失ったこと。
ミャンマーの山奥で夜に片方の足がない犬が
うじゃうじゃいる中を泣きながら
写真を撮りに行ったこと。

そんなことを考えていたけれど
実際はほぼ痛みなんて感じなかった。

バルーン処置は内診を少し痛くしたくらいで、
麻酔処置はインフルのワクチンよりも痛くなかった。


痛みに強いのか、にぶいのか。

もうこれで無敵の気分になり、
その後の様子見のNSTのとき頭の中は、
「お腹すいた。おやつ食べたい。」というほどだった。

そういえば、
交通事故に何度か遭ったことがあるのだが
全治3ヶ月以上だった一番大変だったときも
「恋が終わった」「お腹すいた」の2つが
真っ先に頭に浮かんだことだった。(え?)

左から車が突っ込んできたもんだから、
左半身はほぼ全身ダメージを喰らっていた。
靭帯は損傷、額から流血、顔にはガラス片
という具合でもなお「お腹すいた」
と言ったわたしを見て母はびっくりしていた。
(当たり前ですよね)

その時はマックをテイクアウトして食べたのを
15年以上経った今でも覚えている。

脱線してしまったけれど、
とにかく恐怖を乗り越えて一安心だった。
部屋に戻ったらおやつ(エッグタルト🍳)があり
うまぁ。。と幸せに浸って食べた。

けど、やっぱりすごく怖かったんだなと思ったのは
終わった後の手がめっちゃ臭かった。笑

びっくりするほどめっちゃ臭かった。笑

変な汗かくほどだったんだなって
頑張った自分を褒めてあげることもなく、
「まじくっさぁ。。」と思いながら
とりあえず手をめちゃくちゃ洗った。


2023.4.6
ちなみにバルーンは1時間くらいで抜けた🤣

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