『台湾の本音』 美食の裏にある政治的事情
台湾との出会い:居酒屋でのバイト私は学生の時に中華系居酒屋でバイトをしていた。そこのシェフが作る料理は絶品で、蒸し鶏は口の中でとろけるような柔らかさだし、チャーハンは旨味と香りが口の中で爆発するような衝撃の味で、料理とはかくも奥深いものか、と料理に興味を持つきっかけとなった。シェフは職人気質の無愛想な方だったが、まかないの料理を「旨いっす~(涙)」とかきこむ私を見ては、「そりゃ、旨いさ」とぼそっと呟くようないかにもプロの料理人という雰囲気を醸していた。その方は台湾で料理修行を