プロゲーマーになりたい君へ

こんばんは、4年ほど前にブログに書いたことをnoteに転記します。


また、これは自分への戒めであり、自分が本当の意味で成長するために得た知識と自分自身で思うことを吐き出しているだけなので面白くないかもしれません。

まずは自己紹介です。
現在はプロチームのコーチとしてvalorantというゲームと向き合っています。KTAです。以前は別のハンドルネームで色んなゲームで色んなチームに所属しており活動していました。Valorantはレディアントです。Valorantでは今SF6で有名なIBUSHIGINに所属していたこともあります。

それでは本編へ。

僕は、「ゲームが好き」です。


それはたぶん子供のころからでしょう。毎日TVゲームやGBAPSPなんかやったりしてました(今ならSwitchとかPS5とか?)。
一人でも全然楽しかったです。むしろ運動はどちらかというと苦手でボールも恐怖症です、、、。

ただ、他のみんなは外で遊ぶのでしぶしぶ混ざっていました。それは周りとの交友関係を維持し、孤独にならないようにするためだったと思います。

けど、しぶしぶ関係をつづけた友達なんて友達じゃないですよね?真の意味での友達というのは文字通り苦楽を共にした友人こそが一生の友人になります。それは、心からの友人を見つけたときに気づきました。


と、いうのは置いといて。


ゲームが好きで、「将来はプロになりたい」って思う人はたくさんいると思います。


じゃあゲームにおけるプロって何をすればいいんでしょうか?


大会に出て成績を残すのがプロ?

一定以上のモノ(実力や評価)があればプロ?

企業からスポンサードを受けていればプロ?

配信でたくさん視聴者がいればプロ?

それとも自称でプロって名乗れちゃう?


今、e-sports界はまだまだ成長中の市場。


少し「プロ」という言葉の定義があやふやになっています(2020/12/22現在)


現在では、多くのプロチームは「企業からスポンサードを受け」ていれば、プロと名乗ることができます。


つまりどれだけSNSで人気がなくても、大会で成績を収めていなくても、毎日の配信の視聴者平均が1~2人でも、スポンサードさえあれば「プロと名乗れてしまう」のが現状です。(僕もこの現状に関してはあまりよく思っていません)


皆さんは「プロ」ときいてまず何を連想しますか?


多くの方はアスリートの選手の方々なのではないでしょうか?(違ったらすいません、でもこういわないと話進まないんで)

僕も真っ先に思い浮かぶのはプロのサッカー選手の名前たちです。


彼らはスポーツ選手です。


ゲームは今、e-sportsと呼ばれている通り次元の違うスポーツとしてとらえられています。

まずここで混同させてはいけないことがあります。


それは「ゲーム」と「e-sports」は同じものとして捉えない方が良いということです。


簡単に言うと、一人で装備を集めてコンピューターと戦うアクションゲームと、画面越しに人間の対戦相手がいて勝負する「e-sports」は違うってことです。


僕自身、これを勘違いしていた時がありました。


僕にとってゲームは大好きなものです。学校や仕事のストレスを発散できる数少ない手段です。


じゃあ対戦相手のいるゲームで、負けた時にもストレス解消できるかって?

無理無理そんなん。


e-sportsに類されるゲームをプレイしているプレイヤーの多くは「勝つ」ことが楽しいからゲームをしているのです。負けて楽しいなんて気の知れた友人と酔っぱらいながらやってる時くらいです。


僕は今まで「ストレスが発散できる」からゲームが好きなのだと思っていました。

でも本当は「勝って成長していることを実感できる」からゲームが好きだったのだと最近になってようやく気づけました。


そう「ゲームが好き」ではなく「e-sportsが好き」だったんですね。一人でやるゲームは最近めっきりやっていません。なぜか?楽しくないからです。


それは別に一人プレイのゲームを批判しているわけでも全くありません、むしろ実況動画とかみんのめっちゃ好きなくらいです。でも自分でやるのは好きじゃない。(というかすぐ飽きる)


これ、結構当てはまる人多いんじゃないでしょうか?


で、僕の言いたいことは何かっていうと。


「ゲームが好き」な人が「e-sportsが好き」な人とは絶対に合わないということです。


趣味が違うといっても過言ではないレベルです。

大分類的には同じ「ゲーム」ではあるんですけどね。


霊長類的な感じです。枠組み的には。オラウータン日本猿って似てるようで全く違うのと一緒。(てか似てない)


そっからさらに枝分かれしていくわけですからね。


僕でいうとゲーム→e-sportsゲーム→FPS→シューティング→5対5→タクティカル→VALORANTです。


でも皆さんって、e-sportsだけでもその中に格闘ゲームだったりパズルファイトだったりバトロワだったり、MOBAがあるわけで。


e-sportsとよばれるゲームですら多いのに市販のコンシューマーゲームも入れたら世の中ゲームどんだけあることやら、、、。


だから違うんですよ。似てるようで全く似てない。


「何が楽しいのか」がすでに違うんです。


至極当たり前なんですけどね。




話を戻して、「プロ」の話題。


プロが何をもってプロと呼ぶかは後述として。(e-sportsにおけるプロは最初に書いたけど「スポンサードを受けている」ね!)


e-sportsゲームにおいて、「プロ」である必要性ってなんでしょう?


「プロ」と名乗ることで周りから承認されたい?

「プロ」になってゲームでお給料や報酬をもらいたい?

「プロ」になって企業からサポートを受けたい?


ハッキリいってしまって、「上手くなりたい」とか「世界一、日本一になりたい」のならプロである必要はないです。


でもなぜプロか?


それは「成長に必要な環境が整っている可能性が高い」からです。


先ほども申し上げたように、現状ではプロチームと呼ばれるところは企業からのスポンサードを得ています。


その多くはゲームをプレイするのに必要な機器メーカーであったり、椅子や机、はたまたパフォーマンスを上げるための飲料やサプリを作る会社などがあります。企業はそれらの製品の売り上げを伸ばすために広告役として選手を使います。


そういったプロチームに所属することで、最新機器などの製品が選手に提供され、オンラインゲームで重要な要素である「ハイスペックな環境」でプレイすることが出来るわけですね。


当然、良い環境でプレイするため、実力はある程度伸びます。

大多数のロースペックな環境の人よりは確実に。


しかし、ここで一番大事なのは、、、皆さんお分かりですよね?


日本一になるにも、世界一になるにも、環境だけがいくら整ってても意味がないんです。

大事なのは「上手くなりたいと思う気持ち」と「努力」です。


それは他のスポーツでも一切変わりません。


なぜプロになるのか、「環境が整っているから」の背後には「そして少しでも勝利に近づきたい」と願う気持ちがなければなりません。



少し脱線して、先ほど「成長に必要な環境が整っている可能性が高い」と。


「可能性が高い」って書きました。


そう、プロと呼ばれるチームが、どこでもすべて選手に最高の環境を用意できるか?


現状はできていません。


それは冒頭に述べたようにe-sports界がまだ発展途中だからです。


つまりチームを経営する側の努力も現在進行形で行われているわけですね。


しかし、ここで僕は一種の懸念というか、

悲しい現実があるなぁ、と最近思うようになっています。


それは、


オーナーの努力と選手の努力がかみ合っていない ことなんですね。


まだ名もないプロチームにとってはまずはスポンサードをしてくれる企業探しから始まり、プロと名乗るために実はとてつもない労力が必要になります。


しかし一方で選手側が「プロチームは選手に最高の環境を提供してくれるもの」と思いこんでしまっていると、大変なことになります。


つまり、


「チームを大きくしてどんどんスポンサードを獲得して選手に良い環境を与えたいと思っているオーナー」



「良い環境が与えられなければ成長はできないと思っている選手」


との間で、認識の違いが生まれてくるわけですね。

オーナー側は拡大していくだけですが、選手にとってはモチベーションが維持できなくなってしまう可能性が非常に高くなってしまいます。


よほど資金力があるチームでない限り、この問題を解決することは難しいでしょう。


オーナーは心を痛めながらやっていくしかありません。


じゃあどうすればいいか


話が戻ってきます。


選手も頑張ればいいんですよ。


そもそも、「プロ」と名乗る時点で選手は頑張らなければならないです。


申し訳ないですが、「俺こんだけ頑張ってるよ!」って言われて、本当は褒めてあげたいところですけど、、、。

ごめんなさい。「プロ」はそれは最低限のレベルです、、、。


学校とかなら違いますよ?頑張らない人が頑張った時はもちろん褒めてあげるべきだと思います。


でもあなたがもし「プロ」であることを名乗りたいのであれば、「頑張ってる」なんて口に出すことすら恥ずかしいことです。実はそれくらい当たり前のことなのです。


逆に、ウサイン・ボルト(足めっちゃ速い人)が「俺は普段から筋トレも健康管理もフォームの研究も頑張っているよ!(褒めて!)」なんて言ってたらめっちゃくちゃダサくないですか?てか「へー、でしょうね」くらいにしか思わない。


「プロ」と呼ばれる人は周りからも当然のように「努力」してると思われているんです。(=決して「才能」だけでなっているのではないとみんな分かっている)


e-sportsはまだまだ発展途中。(3回目)


まだ教えられる先輩たちが少ないため、プロアスリートや一流のビジネスマンが当たり前に持つこういったマインド(プロ意識)がまだ根付いていないのです。


じゃあプロ意識とは何かについて個人的な意見を簡単に。


それは「責任」と「プライド」だと僕は思います。


その道のプロを名乗る責任


周りからの応援(スポンサードを含め)の期待にこたえなければならない責任


己を高め勝利を追求するプライド


言い始めたらキリないですけど、この2つの言葉が「プロ」をあらわすのにふさわしい言葉のではないかな~と思います。




ここで「プロ意識」という言葉が出てきましたが、じゃあ意識出来てればいいのかと。


スバリ、そうではないです。


いくら意識他界系でも、その努力の矛先や質が伴っていなければ何も意味がありません。


むしろ周りの人間に迷惑すらかける場合があります。


特に一番いけないのは、「そのプロ意識を周囲に押し付ける」ことです。


これはチームスポーツやグループ活動を行っている場合は特にそうです。


例えば、高校の軽音楽部を例に出して、(ちなみに僕はフォークソング部)


子供のころからずっとやってて今も音楽が好き!ギター上手くなってバンドで自分たちだけの音楽をやっていきたいって思ってるプロギタリスト志望と


高校からモテそうだからなんとなく軽音楽部に入って、放課後みんなで喋りながら文化祭でバンドやれればいいやーって思ってる初心者ベーシスト


が、いたとしましょう(もう続きを言わなくても分かる)


彼らが一緒のバンドになってしまったら最後、衝突になるのは目に見えてますよね?


絶対ギタリストは自分の表現したい音楽をベーシストに求めようとしますが、絶対にベーシストはそれを理解できないし練習しようともしないでしょう。


結果何が起こるか、多くの場合、ベーシストがやめる(プロ意識のない方がやめる) になります。


ここで、改めて「プロ意識」ってなんなのか。


他人に自分の考えを無理やり押し通そうとする人を、あなたは「プロ」って思いますか?


「プロ」として生き残るために必要なこと、それは「周囲からの応援」です。


それは金銭的な面でもそうですし、リスペクトという意味もあります。


どれだけ強くても立ち振る舞いが悪ければ、選手としては長続きしないもの。(世界1位とかの一部のトッププロは違いますよ!普通のプロです)


ということは、先ほどのギタリストの押し付けは「プロ意識」からくるものではなかったということになりますね。(論理飛躍してない?大丈夫?)


つまり、本当の「プロ意識」は自分の意見を他人に押し付けることを含んでいないということです。


じゃあプロ同士で意見が割れたらどうするの?って


話し合うんです。そして「最も合理的な選択」をお互いに見つけるんです。


それがe-sportsのような勝負事であるなら「少しでも勝利に近づく」方法を選ばなければなりません。どちらかが折れて妥協することになったとしても。


「プロ」であるならプライドを持って勝ちにこだわらなければなりません。


自分の意見にプライドを持つのは勝ってから。


かの有名なウメハラダイゴさんは配信中にこんなことをおっしゃっていましたね。


「勝負事に個性は必要ない」


と。


格闘ゲームなどを中心にいわゆるキャラゲーと呼ばれるものはその時々のパッチによって強いキャラと弱いキャラがあったりします。(メタキャラとも呼ばれる)


ウメハラさん自身の好きなキャラというのももちろんいるんですが、あそこまでの戦績を維持するためにはその時強いといわれるキャラを使うことだといいます。


僕もヴァロで自分の好きなキャラいますよ。皆さんもいると思います。

そのキャラがナーフされてめっちゃ弱くなった時に使いますか?

多分、プロじゃなくても勝ちたい人は使いませんよね。

「うわー、つかえんわこのキャラ」になると思います。



プロなんてもってのほか。


勝つためには勝てるキャラを選ばなければなりません。


トップの試合がミラーになりやすく、メタ構成が生まれる原因ですね。


例が長くなりましたが、相手のこともキチンと考えたうえで、貪欲に勝利を求めるために引き際(妥協点)もしっかりと認識できていることがホンモノの「プロ意識」だって思います。


引くこと覚えたやつが「プロ」ってことっすね(言いたかっただけ)



突発的に続きかくと思います。今日は終わり!閉廷!


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