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アラ還夫婦の日常 25

「ライオンのおやつ」 小川糸さん原作

新年最初に読んだ本。
1月4日、真夜中2時に母が旅立った。
コロナ禍なので、病室には1人しか入れない。
私が看取った。

母の手を握りながら、先に逝った父や母の兄姉達が迎えに来ているかしらと考えていた。
父が迎えに来ているなら、歳を取り、痩せている母を見てびっくりしていないか心配になった。

葬儀と初七日を終え、本屋に行って見つけた「ライオンのおやつ」
主人公は母と違って、若い女性。
ガンのために、最期をホスピスで迎えるために船に乗っている時から物語が始まる。

人には一人ひとりかけがえのない物語があって、
どの人生も素晴らしいものだし、いつからでも自分を変える事ができるって気づかせてもらえた。

亡くなる前、「家に帰りたい、帰りたい」と繰り返し言っていた母。
願いを叶えてやれなかったことが、悲しい。
母を看取りながら、自分の人生が終わる時のことも考えた。
還暦を過ぎている私。
できることはなんだろうと、ゆっくり考えることにする。

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