ゲーム業界で思う、現在の仕組みでジョブ型雇用になった時の日本

割とふわっとしたことを書くので、ツッコミどころ満載だと思いますが、
最近話題の、日本でも導入されつつある、ジョブ型雇用について今回は書きたいと思います。

割とゲーム業界だとジョブ型雇用っぽいのが採用されているので
参考程度になればと思います。

そもそもジョブ型雇用とは

ジョブ型雇用っていうのは、
「あなたの活かせるスキルを適切なポジションで適切に働いた分だけ報酬を出します」
という働き方です。
この中には

  • 企業側に提供できるスキルが明確であること(モデラーならモデルだけ、アニメーターならアニメーションだけ、コンセプトアーティストなら絵を描くだけ)

  • 企業側は必要な期間だけ雇うことも可能(終身雇用ではないです。よくあるのは一つのプロジェクト単位の雇用です)

  • 給与交渉することができる(実績に基づいて、自分のパフォーマンスを明確に伝える事を行い給与交渉を行わないと給与が上がりません。プロジェクト終了時の再契約タイミングがあれば、相手の評価と自分のパフォーマンスから再度契約時に交渉可能です)

自分→こんな事ができます!あなたの会社で○○で活躍でき、価値を高めます!
企業→このプロジェクトでこれをできる人材が欲しい、給与はこんだけ出すよ!
的な感じですね

※ちなみに今の日本の多くの会社はメンバーシップ雇用です
これは明確にやることが定められてないです。よくあるのが社内の中で足りないプロジェクトに配置して、入ってからその業務を学ぶ、そのプロジェクトが終了したら次へ・・・
みたいな感じで
メリットとしては無期雇用でその企業からプロジェクト終了できられることもないです。、安定して報酬を得ることができます
ですが、
デメリットとして給与のバク上げみたいなことは起こりにくいです。
これは今上の立場の人(先輩社員とか)も同じレールを辿ってきているので
いくら自分が周りよりできていても、今現在の年齢、経験年数ではこのくらいの報酬と決まっているためです。
さて、これを踏まえて・・・

今の日本でジョブ型雇用を採用するとどうなるか・・・

箇条書きにしていきます。
雇用する側で起こりそうなこと

  • 正しく評価できないため、給与はメンバーシップ型、でも雇用はプロジェクト契約っていう雇用する側に有利な条件にする企業が出てくる

  • 優秀な人材は高額な報酬を出す企業に向かうため、ケチる企業は廃業する(日本は少子化もあるので露骨にそうなりそう)

  • 新卒っていう概念をなくすことができる(明確にやれることがある人材をダイレクトに雇用)

  • 総合職採用がなくなる

雇用される側で起こりそうなこと

  • 明確にやれることが無い人が失業する(解雇規制緩和のみ採用された場合)

  • 逆にやれる事が明確で経験を積んで来ている人材の取り合いになる

  • ローンを組めなくなる(プロジェクト契約ですしね)

  • 学生時代に学ぶことを明確にしないと恐らく職に就けない

  • 今よりも競争率が高くなる(明確に誰かと比べることが容易ですから)

まだまだありそうですが、
個人的には
今の日本でしっかりと整備しない形でジョブ型雇用に移行すると雇用する側もされる側も不幸になりそうな気がしますねぇ
あとやれることが明確になるので、競争社会は更に加速すると思います。
終身雇用ではないので、生涯学習しながら働くことになりそうです。
(働かないおじさんは消えますね確実に)

自分はやれることが明確にあってスキルもあるから大丈夫!は割と間違い

これなぜかって言うと、今現在雇用されている企業があなたの持ってるスキルを活かせるポジションが無い場合(そのポジションは埋まってる、もしくは必要でなくなった)が普通に出てきます。
なので常に働きながら転職できる準備をしていかないといけません。
アメリカとかだと契約終了時に次のところを斡旋してくれる仕組みがある企業もあるらしい・・・
ただ日本はこういうところ自己責任的なところがあるので、自分で横のつながりを開拓していかないとその時が来たときに詰むと思われます。

結果ジョブ型雇用は良いのか悪いのか

すごい悪い面ばかり書いてしまった気がしますが、
それは今の日本の制度や仕組みや思想がジョブ型雇用にあってないので、それをすべて整備した上で採用するべきと個人的には思います。
例えば、

  • 次のところを斡旋してくれる仕組みをしっかり法律含めて整えるとか

  • ローンもしっかり組めるようにするとか

  • 急に解雇されたときの保障を国と雇用する側共にしっかり整備するとか

  • 成果に対する評価を明確に整えるそれを審査する機関をつくるとか

まだまだあると思いますが、それを含めたら個人的にはジョブ型雇用はありだと思います。
自分が得意なことは自分で作っていけるし、それを求める企業からはしっかりとした報酬も受け取れるし、やってみたい仕事にチャレンジする可能性も広がりますし、
何より競争することで今の混沌とした日本の生産性やイノベーションを改善、引き上げられると思っているからです。

生涯それってしんどいって思う方もいると思いますが、世界ではそれがスタンダードになっていますし、少子高齢化で人手不足もモロに出てきている日本なので、いかに効率よく生産性やイノベーションを発揮していかないと、
今のままだと世界に遅れを更にとってしまうと思うのです。
(ゲーム業界はそうなりかけている)

まとめ

  • 今のまま、ジョブ型雇用を進めると色々雇用される側に不利

  • 明確に国ひっくるめて整備が必要

  • 世界からこれ以上遅れを取らないためにもジョブ型雇用は必須

実際の働く環境や中で起こることはまたそれは別の話なのでそれはまた今度
それでは次の記事で!



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