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No.5 Five Questions

ブラワヨには海外から大量に古着を仕入れ、安い服を販売しているマーケットがあります。私は趣味として気分転換にそちらを訪れて、色々な人と話しています。その中である1人の女性に五つの質問をしてみました。

※全て許可は得ています。

サッカーのハーフコートより少し大きいくらいの敷地にブルーシートのテントが並んでいる。
ここにこれば10ドルで全身コーデをすることができる。
基本的にTシャツは2ドル。
1000分の1ほどの確率で超お得品が見つかる
ことも。

今回質問させていただいた女性はタイトルの写真にあるようにジーンズやフリースなどを中心に販売していました。少し紹介をさせてもらいます。

彼女の名前はRejoice(リジョイス) 20歳 大学生
ザンビア(ルサカ)の大学に通っているそうです。
4月はホリデー期間のためブラワヨに帰ってきて、家族の生活のために4月だけマーケットで働いていたそうです。

Q1. 将来の夢は何ですか?

A.   ソーシャルワーカーです。

私は高校生の時、演劇コミュニティに属していましま。そこで無料で様々な地域の子供達に演劇を披露していました。そこで目の当たりにした服の着ていない子、親のいない子、13歳で妊娠をしてしまい赤ちゃんを捨ててしまうような現実目の当たりしました。私は将来そのような子供達を守るために組織を作りカウンセラーやpeer educatorになり、orphanage(孤児院)を作りたいです。

ピアエデュケーションとは思春期の子ども達が、親や教師よりも同年代の仲間 (ピア)に信頼を寄せ、影響を受けることに理論的根拠をおいている。この教育方法は1972年に英国で発祥し、WHOや厚生労働省でも思春期対策の具体的な取り組みの1つとして推進している。

ピアカウンセリング手法を用いた
思春期性教育とその実践


Q2. ジンバブエの良い点は何ですか?

A.   平和、自然が豊か、宗教が自由、ビジネスを始めやすいことです。

ジンバブエはアフリカの中でも安全な国です。隣国の南アフリカとは大きく異なります。そして世界に誇れる自然スポットがあります。ビクトリアフォールズ、マトポ国立公園、ワンゲ国立公園、カリバ湖、マナプールズなどです。多くはキリスト教ですが、私たちは自由に選ぶことができます。ジンバブエはビジネスに対してオープンで、多くの書類や過程は必要ありません。始めたいと思えば簡単に始めることができます。


Q3. ジンバブエの悪い点は何ですか?

A.   経済が不安定、物価が高い、仕事がない。

ジンバブエは経済がずっと安定していません。安定した給料や仕事はありません。物価も年々上がり、お金がない私たちはとても大変です。私の友達や知り合いもせっかく高校を卒業したのにみんなマーケットで野菜を売っています。80%は高校卒業後何もすることがありません。なので少しでもお金を得るために路上販売をします。なぜこんなことが起きているのか私もわかりません。ですがいつか改善されると願っています。


Q4. あなたにとって一番大切なものは何ですか?

A. 家族です。

私は兄弟が11人います。私は大学に行きたかったので高校の時良い成績を取り、50%の奨学金を得ました。両親も働いて私や家族を支えています。お互いが助け合って生きています。家族は私にとってなくてはならない存在です。

Q. アフリカには子供を多く作ることが女性にとって富という文化がまだ残っており、子供をたくさん作るが育てるだけの経済力がないので、学校にも行かせられない、食べるものがないということが起きていますがどう思いますか? また、1人の相手とだけではなく違う人と子供を作ることについてもどう思いますか?

A. 私は子供を複数人と作ることに関しては何も思いません。しかしお金がないのに子供をたくさん作ることは良くないと思います。


Q5. 日本について何か知っていますか?

A.  何も知りません。

いつか日本に行ってみたいです。


5つの質問は以上となります。

今回ジンバブエに住む方のリアルな気持ちを聞かせてもらい、色々と考えらさせられました。彼女は朝の7時から20時までこのマーケットに座り続け、お客さんを待っています。この日は私が昼頃に来た時You are first customer today と言われました。結局その日は私が買ったジーンズ5ドルだけの収入だったそうです。そしてその5ドルは家族のその日の夜の食事代に使われます。もちろん5ドルでは足りません。彼女は一日中お客さんを待ち続けることは退屈だ、イライラすると言っていました。でも生きるために少しでも稼がなければならないのです。日本人が20歳の時は大学生、もしくは社会人でしょう。自分で稼いだお金は自分のことに使える人がほとんどでしょう。それはとても幸せなことだと思います。彼女たちも好きなものを買いたい、出かけたいと思っています。しかし働き、少しでもお金を得ないと大事な家族も苦しむことになります。この生活をしたくないとわかっていても今はこれをするしかないということに歯痒さを感じました。私はI’m sad と言いましたが、彼女にとっては当たり前であり、消して悲しいことではありません。家族が元気でいればhappy なのです。私が日本で生きてきた生活とあまりにも差が大きく色々な感情を覚えましたが、人の幸せを判断することだけは良くないと思いました。

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