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「やめられぬ戦の先の冬銀河」

やめられぬ戦の先の冬銀河

殺しあいなどよせばいいのに冬銀河

先日のふたご座流星群。暖かい夜だったので、20分ほど粘って10数個の流れ星を見ることができました。流星を待つ間、光る星々を眺めていると、その先に続く宇宙の不思議にどうしても思いを馳せることになります。今目にしている光は、自分の生まれる、ひょっとしたら人類や生物が誕生するはるか昔の光が、今やっと地上に届いている。宇宙スケールの時間軸と、自分スケールの時間軸のあまりの差に、愕然とする。自分の生まれて死ぬまでの時間が、宇宙的には星が流れる一瞬に過ぎないんだと唖然とする。

そんな星の瞬く間の人類史で、なぜ殺しあいなんかするのかなぁ、それが避けられない人間の習性なのかなぁ、などどベタなことを考えながら、ベタな句を作りました。

冬の星の句をいくつか…

電話ボックス冬の大三角形の中 今井 聖

大空の大三角形の下に、ポツリと浮かぶ電話ボックスの明かり。対比が面白いです。今は電話ボックス自体見かけなくなりました。

人だれも死すものと知る冬銀河 河内桜人

冬の星空の下できっと多くの人が同じように悟るんだろうなぁと共感できる句です。

観覧車冬の銀河で停まりけり 吉田葎

童話の中のワンシーンのようなロマンチックな1句ですね

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