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エモいN

 若かりし頃、いまより25キロほど軽かった私は奇面組の一堂零くんや幽遊白書の桑原に似ているとよく言われた。桑原はヤンキーであったから素行や性質に関してはまったく似ていなかったのだが、零くんに関しては性格面においても似ていると思う節があったし、「コンプレックスを武器にしよう」という心強い零くんの言葉はいまも私の背中を押してくれている。と言いつつ、果たして零くんが本当にそんなことを言ったのか、いまとなっては記憶が曖昧である。

 そんな零くんは初期の初期の設定では1日のうち半分くらい(これも記憶が曖昧なのだがとにかく長時間である)はトイレに籠っていた。おそらくそれでは連載するにあたり支障をきたすため、なくなったのだと思うが、しかし、その長時間トイレにいるという設定も私と似ており、故に私の周りには物語が生まれないのかもしれないが、それはさておき、さすがに1日の半分ということはなくとも、結構私は長い時間トイレに入っている。お腹が弱いのである。お腹が弱いくせにニンニクや唐辛子などお腹を刺激するものが好きなんだから始末が悪い。
 思えば子供の頃、便意をもよおしトイレへ駆け込むと個室には鍵がかかっており、父親が中を占拠していることが多かった。いま、トイレの中にいて子供たちにノックされているとき、えもいえぬ感慨がうまれ出る。出したいのは感慨ではないのに。お腹が弱いくせにいざ出そうとすると出ないのである。つんでれなのだ。余談であるが、さきほど「えもいえぬ」と打ち込んだところ、「エモいN」と変換されたから、「おー!エモいN!ノックのNやないか!」と感動したのも束の間、ノックはknockだからエモいのはKである。北斗の拳のユダ様の紋章がUDだったのだが、ユダはおそらくJUDAであると思われ、それならJDじゃないといけないんじゃないか、とかつて学生の頃、北斗の拳好き同士で話ししたのを思い出す。余談から派生した余談であるからここからは余余談であるが、海外のミュージシャンにJ.Dサウザーという人がいて「You're only lonely」とか、すごくいい歌を歌う人なんですけど、この人の名前を見るたびに「JDはサウザーじゃなくてユダ様に譲ってあげて!」と思ってしまう。
 ここからさらに余談を派生させて余余余談にしたかったのだが、もう派生させる余談はない。余余余談ってベートーベンの運命っぽく言いたくなるね。ヨヨヨダーンヨヨヨダーン🎵

 本当はこんな話を書くつもりはなく、もっと別の本題に入るまでの導入のつもりで上記を書いたのだが、改めてその本題について考えてみたところ、さほど面白い話でもないので今日はこれにて終わりとする。いずれトイレに関する別のことを書いたなら、それは今日書くのをやめた話かもしれない。

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ユダのUD

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